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『戦国姫の脳内戦略会議』  作者: れんれん


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104話 制度を動かす“最初の責任者”を決める

――名を刻むということ

場所

里見城・小評定の間

里見義堯は出ていない。

だが、この決定は確実に「領主の意思」を背負う。

出席者は限られていた。

まな姫、桜、慈光尼、百地三大夫(代理としての影)、そして桜の配下数名。

まな姫の言葉

「制度は、作るより

動かす者が難しい」

「里見人帳は、

人の生き方を載せる帳面」

「軽い名では、任せられません」

慈光尼、静かに補足する

「責任者は三つを背負います」

記す責任

守る責任

誤りを正す責任

「そして――

恨まれる役目です」

空気が重くなる

誰もが分かっている。

この役は、評価されない。

だが失敗すれば、必ず名が残る。

桜、はっきりと言う

「だから」

「私がやるべきではありません」

一同が、桜を見る。

桜の理由

「私は、

制度を壊せる側でいなければならない」

「思いつき、試し、

失敗しても動ける位置」

「帳面の責任者がそれでは、

人は安心して名を預けられません」

百地の評価

「……正しい」

「忍びの帳面も同じだ」

「作った者が管理すると、

情が入る」

では、誰か

沈黙の中、

まな姫の視線が、一人に向く。

野乃

医療責任者。

記録を重んじ、命の重さを知っている。

だが――

彼女は首を振った。

「私は……

人を選別できません」

「診療所では、

全員を診る」

「帳面で線を引く役は、

私には……」

次に、慈光尼

「私は外様」

「制度の根に立つべきではない」

「助言と監視に留めるのが、

私の役目です」

まな姫、少し考える

「では……」

「知子」

知子が、はっと顔を上げる。

選ばれた理由

まな姫は、静かに語る。

「技術に偏らず、

人の流れを見る目がある」

「造船、南蛮、職人……

常に“全体”を見ていた」

「そして――」

「欲がない」

知子、震える声で

「……私で、いいんですか」

桜の一言

「だから、いい」

「名を載せる人が、

安心して文句を言える相手」

「それが、

最初の責任者に必要な資質」

知子、深く頭を下げる

「……逃げません」

「でも、

一人では抱えません」

まな姫、微笑む

「それでいい」

「責任者とは、

抱えないと決められる者のことです」

正式決定

里見人帳・初代管理責任者

知子

補佐:野乃(医療・出生・死亡)

監査:慈光尼

非公式監視:伊賀

桜の内心

ああ……

人は、もう私の手から離れ始めている

でもそれでいい

制度は、人が持つものだから

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