第8節:漫才王になろうGP王者となるよりも輝く事のできた出場者
アビゲイル
西瓜亭羊 78点
田中小雪 58点
田口エンタメ野郎 100点
小濱小判 77点
綺羅めくる 95点
このタイトルをみたアナタはどんな出場者を思い浮かべるだろうか?
決勝の舞台で酷くすべってしまって最終決戦進出者よりも目立ったユニットか?
あまりにも異様な芸で目立ったユニットか?
どっちでもない。それは列記とした漫才という漫才で目立ったコンビだった。
アビゲイル。じりーぷあーと同様に6~7年目で決勝の舞台に立った彼らはあの異端児集団と悪名が高い蒼井企画所属のお笑いコンビだ。また漫才王GPのキャリアでみても、初年度の挑戦から準決勝に進出する腕を持っていた強者でもあった。
いつかは決勝の舞台に立つだろうと言われ続けていたアビゲイル。だが彼らがここにくるまで紆余曲折がとてもあった事がよく分かる。これまでの漫才王GP決勝進出者は吉原所属タレントがやたら多かったのだ。それはそもそもの話、1万人を超える所属タレントを抱える吉原主催だからこそあった傾向なのかもしれない。ただ、ここ5年前ぐらいから吉原でない事務所からのコンビが決勝に出場する事が増えた。優勝コンビでみても、錦恋やい~すとらんどと言った令和ロマンス前年の2組はいずれも違う事務所所属だ。
アビゲイルはそれこそ蒼井企画から初の出場者。
恥を承知で話せば私はここまで彼らの事を知ることすらなかった。
敗者復活戦で何度も目にしていたにも関わらず。
皮肉にも吉原所属でなければ知名度を得ること自体がとても難しいのだ。
それがもふもふ王国を含め躍動する事となった本大会はクリスタルエデン主催という事でこのような珍事に溢れたのかもしれない。
さて……肝心の漫才はどうだったかと言えば、それはもう彼ら独自の世界観で展開されるものであった。下ネタを織り交ぜつつも、面白可笑しい話を展開する。
そのカラーは賛否の別れるもので違いなかったが、1人の審査員が100点の点数をつけた。
「俺はこういう大舞台で漫才をするっていうのは『漫才』というものに対し尊敬と愛があってなんぼだと思っていてねぇ。何だよ? さっきから漫才というのを手段にしかしてない奴らはさぁ? もっと勉強しろと俺は言いたくなるの。でも、アナタたちは凄いよ。漫才の歴史を学んで自分たちを現わしている。俺は心から笑った。横の白人が低い点数をつけたけどさ、俺は真っ黒だから100点なの。アナタたちの未来は明るい。来年もまた会おうな」
これは田口エンタメ野郎のコメントだ。
お笑いファンの間では伝説のコメントと称された。
この大会で100点がでてきたのは島村紳作が笑ウゴハンに対して以来2組目。
実に革命的なシーンだった。
彼が「横の白人」と言ったのは彼の相方である田中小雪のこと。アビゲイルの芸をドン引きしながら「すいません……僕は下品だなと思って……」とオドオドしながら答えていたのはとても印象的だったように感じられた。
ただ彼らの芸って気づいた人は気づいたと思うが、実は結構古典のお笑いなるものを踏襲した構成で作っている。60年代のお笑い草創期を学べば一目瞭然だ。こういうと何だかマニアックに感じてしまうのかもしれないが、芸術というのは全てがそういった模倣と研鑽によって磨きをかけてくものなのだ。それがその時代にあわせて自らオリジナルとして展開してもゆく。
アビゲイルのお笑いはタグエンによってまたしっかり世に広まった事だろう。
そして私もこの一言を見逃さなかった。
「来年もまた会おうな」
あまりにも意味深なコメントだった。
アビゲイルがどう受けとめたかはさだかではないが、今となってみればこれは翌年のドラマにおける伏線になっていたと思う――
∀・)もふもふ王国の漫才はこちら↓↓↓
【アビゲイル】 自己紹介 【漫才】
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∀・)興味が湧きましたら是非ご一読を☆☆☆彡




