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マレーン・サーガ 祝1.6万PV達成  作者: いのそらん
第10章 初等教育機関卒業
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初等教育機関卒業 その1 セルとレイレイ

▼登場人物


晶角士(男 25歳) ガリエタローング・ガリン・エンジジ

王女(女 13歳) ルルシャメルテーゼ・ルルテ・マレーン・ソノゥ

宮廷晶角士(男 112歳) イクスレンザ・レン・エンジシ

晶角士(男 90歳) エンバサーラ・エバ・エンジシ

女官A(女 33歳)  ジレルンマーナ・ジレ

女官B(女 68歳)  セラミナーニャ・セル

衛士(男 42歳) ストレバウス・オウジシ



レイレイが屋敷に運び込まれてから、あっという間に1つの季節が過ぎようとしていた。


最初の数日間は、初日には完成していなかった壁紙を始め、細かい調度品の配置など、ルルテの指導の元、着々と進行していった。


レイレイの部屋の装飾が一旦のおさまりを見せてからは、ガリンとの試験の勉強が終わった後に、レイレイの様子を観察をするのが日課になっていた。

それでも、レイレイの部屋で観察を始めてから10日もすると、多くて1日に数度、うっすらと目を開けるだけのレイレイに、ルルテは徐々に飽きていった。

寝るのに邪魔になるからと、頭冠は基本外して生活をしていた。

更に10日もするとルルテは、ほとんどをガリンに任せ、普段通りの生活に戻ってしまった。


レイレイを培養している時も、ルルテは同じよう飽きっぽかったが、ガリンはそれを責めるようなことはしなかった。

ある意味、学術的な興味に基づいてもとづいてこの場にいるガリンとルルテは、根本的な部分が違うからである。変化や刺激を求めてこの場にいたルルテにとって、今のレイレイは退屈そのものもであったのだ。むしろ、ルルテを気遣いながら、レイレイの監視するほうがガリンには骨が折れる作業だったかもしれない。


それでも日を追う毎にレイレイが目覚めている時間は長くなり、徐々に寝返りをうつなどの運動機能を回復させていた。


ルルテがレイレイの部屋に顔を出さなくなって更に10日ほどすると、セルの助けが必要ではあったが、起きあがり流動食を口にするようになっていた。

この頃になると、再び、ルルテが興味津々といった様子で、レイレイの部屋を訪れる回数が増えていたのだが、何を話してもほとんど反応しないレイレイを見るたびに、ガリンを責め立てていた。


「ガリン、間違い無くレイレイはこの者の中におるのか?」

「はい。それは先日お話をしたように、エバ殿の研究室でのいきさつをみても間違いありません。

このような生まれ方をした事例は、古今東西をみても初めての事なのです。

時間をもって観察を続けていきましょう。もう少しレイレイに時間をあげましょう。」


その度に、このような同じやりとりが交わされていた。

事実、この時点では、目の前のレイレイからは、もともとのレイレイの意識体がそこにあるといった兆候はほとんど感じ取れなかった。

何度か、レンやエバにも相談をしたこともあったが、彼らの意見ももほぼガリンと同様で、解決するために必要なのは、


『時間が必要である』


と、いうものであった。

この時点でのレイレイを無理に表現するのに、もっとも適当な表現は、


『7歳の体をもった赤ん坊』


といったところなのだろう。


ガリンは、自身でもそう判断したこともあり、レイレイがある程度の身体機能、特に筋肉組織の発達を促す行動が可能な状態に回復するまでは、セルに一般の赤ん坊と同様の扱いをさせていた。


時間の経つにつれて、寝返りなど、ある程度身体に動きが出てきてからは、両手両足を使った4足歩行の練習から、更に、赤ん坊用の各種おもちゃを利用した、動態視力の向上や腕、指先の動作の訓練などをお願いした。


また、屋敷のもの全員に、レイレイ本来の意識体としての言語的記憶と、身体が有している脳の言語機能を結びつけるための訓練の一環として、常にレイレイには話しかけることを忘れぬように伝えていた。


これは、例え元力石にレイレイの意識があり、精神体が会話可能なほどに成熟していたとしても、今は赤ん坊である。精神が肉体年齢に引っ張られるのは当然である。そして、ガリンは、レイレイが会話が可能になるためには、赤ん坊が初めて言葉を発するときと同様に、「最初の一言」の儀式が必要だと考えていたからだ。

そのために必要なのが、発語を開始するきっかけ、つまり会話のある環境を用意したかったのだ。


ただ、この頃になっても、セルは事務的にレイレイの世話をするだけで、あまり親愛の情をもって接しているようには見えなかった。

一番近くで世話をしているセルが、積極的にレイレイに話しかけることはなかったのだ。


それが原因かはわからなかったが、レイレイは日を追う毎に7歳の身体的運動能力を手に入れていった一方、なかなか言葉を発することはなかったし、ほとんど無表情で促された行動を行なうのみであった。


セルは、ある意味、人ではないものへの恐怖と、自分が相手にしているのがが機械であるかのように感じていたのかもしれないが、ガリンには理解できない感情であったため、どうしようもなかった。


それでも、レイレイが日を追う毎に元気になるのを見て、ルルテは大いに満足していた。

その満足感は、そm初等教育機関の試験が近づいてきたことによるて勉強に対する姿勢にもよい影響を与え、自然と増えた勉強に時間にもしっかりと向かい合えていた。

まあ、暇をみては、セルの手伝いと称して、レイレイの食事の手伝いなどに首をつっこんでいたのではあるが・・・。


試験があと、10日と迫った頃には、レイレイは自分の足で歩き、自らの手でものを食べることが可能なまでに、体を操れるようになっていた。精神的な成熟度合いも、


『嫌なものは嫌』


という意思表示もある程度は行なうまでには至っていた。しかし、それでも、内在するレイレイの意識体の意思として受け取るにはあまりにも幼い感情であり、やはり赤ん坊としての適度な成長の結果としか受け取ることができないものではあった。


ただ、レンや、エバと検討をした結果ではあるが、これだけ短期間で体を操る身体的能力は回復できているのだから、やはり意識体が人として存在していたと時の記憶の継承は確実に出来ており、意識体の記憶は完全ではないものの、やはりまったくの赤子ではないと考えていたのだ。


言葉の問題に関しては、身体機能の中でももっともデリケートな部分であり、時間がかかるのかもしれないという、なんとも曖昧な結論でもあったわけだが・・・。


どちらにせよ、本来の始祖ミアンの使い魔であった頃のの記憶が、100%よみがえってくるかどうかは、今後の経過を見守るしかないというのも統一された見解だった。

身体を壊してしまい、小説を書くことが出来ないでいました。

また徐々にアップしていきます。

待っていてくれて読んでくれら方も、新しく読み始めてくれた方も、ありがとうございます。


登場人物の年齢を1歳年取らせました。

誤字脱字の修正。語尾の修正。2026.1.5

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