閑話10 マレーン・サーガ 文化の考察10
・基本用語の説明
▼マレーン文化圏の戦争手法(戦闘形態、基本的な武器)
基本的には1個兵団毎に移動し、敵の1個兵団を各個撃破します。戦略的に数個兵団で、敵1個兵団に対峙する場合もあります。
1個兵団は、それぞれの移動を将兵からの基本戦略に従いながら、各兵団の、司、宰の現状判断に基づく指示で、その役割を果たします。
役割とは、索敵、伏兵、遊撃などの戦略的な行動をさします。
戦闘形態全体を、端的に称するのあれば、各1個兵団を駒とした、先史より連面と続いている盤上の知的遊戯である「チェス」に似ているといえます。ただし、駒が意思を持っていることと、駒を構成する1個兵団そのものの作戦遂行能力(構成員の熟練度)という要素が存在していますので、将兵の意思を100%実行出るとは限りません。
戦闘における武器は、元力石を武器転用した様々な形態のものが使用されます。武器の種類は細かいものまでいれると数えられないほど多用化していますが、軍支給でもっともよく使用されている武器は3種類に分類されます。
打剣、射杖、投筒です。素材形状には差がありますが、戦闘における機能的分類はこれで十分説明可能です。
打剣とは、剣の柄の部分にその剣の効力を決定づける元力石が埋め込まれています。軍支給の標準装備の打剣は、柄の部分に、「剣の耐久力強化」「剣の打撃力強化」「剣の軽量化支援」の3つの元力石が埋め込まれています。武器に使用される元力石は、原則としては意思の放射による効果発動型で、柄の部分にある元力石に対して、戦闘時の必要性に応じて、適宜意思を投入します。戦闘相手に必殺の一撃を加える手順を元力石に対する意思放射の手順で説明するならば、
①相手の攻撃を受け流す(耐久の意思放射)
②反撃に転じるための剣撃(耐久と軽量化の交互の放射)
③相手の隙をついた必殺の一撃(軽量化から打撃力への意思放射の推移)
④インパクトの時の衝撃の緩和(耐久への放射)
となります。打剣を始め、元力石を装備した武器の扱いは、その武器そのものの(打剣の場合は剣技)の熟練度はもちろんのこと、この元力石の使い方により大きく戦闘能力に差が出ます。基本的に、元力石はどの持ち主が利用しても同じ結果を返すように文様が刻み込まれていますが、タイミングと切替のスピードによる連続した効果の差異は大きく出るといえます。また、人間の意思の放射能力は個人的な質と量の違いが、ある程度関係することも事実です。それは精神力といても差し支えないでしょう。その精神力も大きく戦闘能力を左右する場合があると言えます。
また、これは、打剣に限らず、他の武器も同様であるが、先に挙げた3つの元力石はあくまでも基本装備であり、場合によっては、他の魔法効果を持つ元力石にカスタマイズしたり、4つめの元力石を追加する場合もあります。基本の3つというのは、人間の戦闘時の反射神経と精神力を平均化すると、3つの元力石のコントロールが最適であるとの結果を受けています。
図:一般的な打剣
射杖とは、杖の先端部分に比較的に大きな特定の属性攻撃を行うことのできる元力石を埋め込み、戦闘時に、打剣をつかって前衛で戦闘をしている兵士の支援的な行動をします。支援の効果を大きく分けると、対象物に攻撃をするタイプのものと、前衛の攻撃を間接的に補助するものがあります。前者は、火炎攻撃や相手の精神力を混乱させる攻撃で、後者は、前衛の周囲に敵からの攻撃を防ぐ透明の障壁をつくったり、前衛自身の相手の火炎攻撃に対する火耐性をあげたりといったものになります。ただし、ファンタジーなどの物語の中で語られるような、一気に怪我を直したり、死人を生き返らせたりといった途方もない支援を行うことはできません。
射杖に使われている元力石の発動には多くのエネルギーを必要とするため、通常は1回分のエネルギーは、使い手の時間のあるときに補充を行うのが常です。また、一度放射してしまった元力石の効果を得るためには、それなりの時間を有します(使い手の精神力や求める効果にもよりますが1分~10分程度)。また、1つの元力石は原則は1効果ですので、射杖は用途に合わせたものを、数種類携帯します。
図火属性の射杖
投筒は、効果としては先史文明における「拳銃」に似ています。ただし拳銃と違って構造は恐ろしく単純です。拳銃でいうところの引き金の部分に元力石が埋め込まれており、引き金の元力石に意思を放射すると、内部機能の歯車が、同じく拳銃のグリップの部分に装填された弾を投筒の砲身に送り、更に元力石に意思を放射することによって、先史の火薬の爆発力と同じような小さなエネルギー爆発を起こし、その爆発で弾を発射します。弾には主に加工した石が使われますが、場合により異なる材質の弾を使います。形状は指にはめて使う小さなもの、まさに先史の拳銃のような形状のもの、また2連式のもの、担ぐ形のバズーカー形式のものまで多岐に渡っています。
大きなものは、人間数人で抱えて使用する長距離射程のものも存在します。
ただし、弾数に限りがあるたえ、連続した攻撃性能が低く、弾などを多く所持しなければならない等の欠点もあり、使いどころが難しい兵器ともいえます。
城などの拠点防御用の固定兵器としては、絶大なる効果を発揮します。
図:投筒(拳銃タイプ)
以上3つが、基本的な武器形態となります。これらの武器の殺傷能力は、打剣なら刀身の形状に、射杖なら攻撃魔法の種類、投筒なら弾の形状により大きく左右しますが、大規模な集団への殺傷能力は低いといえます。
それぞれの殺傷能力の違いを具体的な例としてあげるとすると、打剣は刀身に刃物状のものを使用すれば当然殺傷能力が高まり、射杖は相手の身体の周囲に炎の壁を発生させたり、投筒は弾に衝撃により炸裂する文様を刻んだ元力石を使うなどといったこととなります。
軍支給の打剣、射杖、投筒ともに、本体部分の材質は木製となります。
閑話の内容がダブっていたので、別の用語説明に変更しました。




