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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

鏡にダイブ

作者: ゆっか

歪んだ顔に午後の太陽光が当たったので、眩しさに目をそらした。

目からあふれる涙は一瞬のうちに乾いたように思えた。

指で目尻に触れると少しだけ湿ったが、その指を舐めると、やはり塩の味に混ざって太陽の匂いが漂った。


今日が済めば、多分、明日が始まる。

その後には死を迎えるまでの相応の時間が、薄笑いを浮かべてじれったそうに獲物が弱るのを待っている。

時は、骨の髄までしゃぶりつくすつもりだ。

それが、どんなに鋭く舌を刺そうと、鼻孔に痛いほど沁みようと、噛めば醜悪なにおいのする液体を噴き上げようと、一向に容赦はしまい。

腐敗したものほど旨味がある。

そして私は腐りきったウサギ。


そんなことを考えたら、やおら歌を歌いたくなった。

南欧か中東のリズミカルで一癖も二癖もあるメロディーが口を突いて出る。

ウサギさんはきりきり舞いを踊るのよ。

今あるありったけの華美な服装をして。

有り金すべてで買った無意味なパワーストーンのブレスレットを足首と手首にぎっしり巻いて。

髪は虹の七色に染めて。

(虹は希望の色と言うから)

そして足にはぱっくりと指が見えるセドナ製のガラガラヘビのサンダルを履いて。

この美しいウサギさんの腰に手を回す男は誰?


そういえばYouTubeでバシャールと言う宇宙人が説法をしていた。

金を稼ぐには、楽しく生きること。

金を失うには、楽しく生きることだと思っていたが、宇宙法則から反していたようだ。

何事も占いが事実を意味づける。


いや気を逸らしたら絶望の淵に落とされる。

そこをよじ登るのはなかなかの工夫がいるから、弾む独楽のように唸り声をあげて崖の上に立っていよう。

誰かが絶望の深淵に堕ちるのは好きだが、それは自分ではないことに限る。





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