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03


小さな村の山の麓にちょっとボロくて狭い二階建ての家がある。

一階は仕事場、二回は居住スペース。


玉子の焼けるいい匂いに誘われて私はキッチンに顔を出した。


「お師匠様、おはよぉ」


「おお?やっと起きたか、寝坊助」


「寝坊助じゃないよ、お師匠様が早すぎるだけでしょ」


私はギギギっと椅子を引き座る。

すぐにできたてのオムレツとロールパンが目の前に置かれた。


「さっさと食っちまえ」


「はーい、いただきまぁす」


口の悪いお師匠様は私の前にどっかり座ると、自分もモソモソと食べだした。


「美味しいっ!」


「そりゃよかったな」


満面の笑みの私と対照的にお師匠様はクールに笑った。

その顔はいつ見ても格好いい。


銀色で細く流れるような髪は肩より長く、ひとつで結わえている。

美しく整った容姿は、昔から変わらない。

口の悪さもぶっきらぼうなところも、だけど本当はとっても優しいところも、出会った頃のまま。


『ローサ』


低くて落ち着いた声で名前を呼ばれると胸がきゅんっとなる。

いつからかわからないけど、私はお師匠様に恋をしていた。


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