表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/15

13


「え、ちょっと、お師匠様、さっきの言葉もう一回!」


「は?何のことだ?早く食っちまえ?」


前のめりな私にお師匠様はしれっとかわそうとする。

だけどさっき、言ったよね?


『他に必要ない』


って。

それって私のこと迷惑に思っていないってことだよね?


「お師匠様」


「なんだ」


「大好き」


「……ああ、そうかよ」


それでもお師匠様はそっけない。


「ローサ、少し喉が腫れているようだな。熱は下がってきたようだが、油断するなよ。薬は処方しておいた」


「ありがとう」


瓶に入った薄い桃色の飴は昔から変わらない。

子どもの頃に熱を出した私に薬を作ってくれたけれど、そのときは苦くて泣いてしまった。

それ以来、私の薬はいつも甘い。

お師匠様の優しさが詰まっている。


ニヨニヨと笑い出す私に、お師匠様は眉をしかめる。


「お師匠様、こうやって一緒にご飯食べれるのって幸せだね」


お師匠様の作ってくれたリゾットは世界一美味しい。

熱が出た私のために食べやすいものにしてくれるところとか、優しすぎて胸がきゅんとなる。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ