185.たまには雑談回
「今日は、ひと月ぶりの雑談回だー」
そう宣言して、本日の配信を開始する。
ゲームをやる気力はないけど、視聴者達とは触れあいたい。そんな俺の中のニーズに応える、雑談配信である。
なお、今回はいつもの雑談配信と違って、ヒスイさんはちゃんと居る。
『地味に雑談回好き』『解る』『21世紀トーク聞けるのがいいよね』『普段のゲーム配信だと、21世紀ネタはフレーバー程度しか言わないですもんね』
おおっと、意外と雑談回人気。でも、頻繁にやっていたら俺もネタが尽きるのでほどほどにね。俺はラジオのパーソナリティーと違って、無限に話題をひねり出せる男ではないのだ。
ちなみに今日の服装は、21世紀のゲームのコスプレだ。とあるゲームのフォニュエールという魔法系職業が着る、ピエロを彷彿とさせる衣装である。
「さて、前回、宇宙暦300年記念祭に出場するって話したけど、正式に決まったぞ」
『おー、発表されていたね』『おめでとう!』『ヨシちゃんもずいぶん出世したもんだ』『アンドロイドしか参加できないとか、いったいどこでどんな無茶をするのか……』
「何を歌うかは俺が決めなくちゃいけないんだが、曲探しの途中でネットで見つけた物があってな。懐かしかったので、みんなにも見てもらおうかな。21世紀のゲーム関連動画だ」
『おっ、いきなり21世紀ネタか』『そんな昔の動画、よく発掘できましたねぇ』『意外と残っているもんだよ』『ただし、当時の世相に詳しくないと、ノイズとなるゴミ動画が多すぎて、いい動画をピックアップできないという』
「あー、当時すでにアマチュアからプロまで幅広い層が、膨大な量の動画を投稿していたからな……」
そう言いながら、俺はヒスイさんに目配せをした。
すると、俺の横に四角い映像再生画面が出現する。
「これから流す動画は、21世紀のオンラインゲームを題材にしている。とあるゲームをプレイした人が匿名掲示板に集まって、そのゲームの思い出を語っていくという、2000年代初頭の作品だな。通称『ありがとうフラッシュ』だ。四分間と長いが、当時の曲を楽しむ気分でいいから見てくれ」
俺がそう言うと、ヒスイさんが再生操作をしたのか、VR空間内にピアノのイントロが流れ始める。
そして、再生画面の中央にとあるMORPGのゲームロゴが表示され……ピアノの伴奏で女性ボーカルの歌声が入る。
さらに、画面上に次々流れるのは、MORPGに関する思い出話。
日本で作られた有名MORPGのプレイヤー達が、今はもう失われてしまったゲーム体験をつづっていく。
その多くが、人と一緒に遊んだ思い出話だ。出会い、楽しみ、そして別れる。
その数々の短い逸話が、二度と会えない相手に感謝の言葉を伝える歌『ありがとう…』によって彩りを与えられる。
初めてプレイした時の感動を語る者。
友の引退を悲しむ者。
一人残されてもなおプレイを続ける者。
かつての輝かしい日々を懐かしむ者。
各々がゲームの思い出を大切そうに語っていた。
そして四分間の動画が終わりに近づき、最後に『いつか何処かで、素晴らしい出会いが再び訪れますように』とのメッセージが入り、幕を閉じた。
「以上、2000年初頭の当時、日本のネット界隈で有名になったアマチュア動画だ」
『おー』『ゲーム内容は全く判らんかったけど、何を言いたいのかは判った』『ゲームで出会うフレンド最高! ってことだな』『いい曲だった』
お、この曲のよさに気づいてくれたか。
この曲のパワーのおかげか、別のオンラインゲームでもこれを真似した『ありがとうフラッシュ』が作られたんだよな。
「初めて見た当時は歌の威力もあって感動したもんだけど……今振り返ってみると感動する前に突っ込むべきポイントがあったな……実はこれ、ゲームのサービス終了時に作られた動画じゃないんだ」
『えっ、違うの?』『いかにも、二度と会えなくなる仲間に別れを告げる感じの内容だったけど……』『騙された!』『じゃあこの思い出を語っている人達はいったい……?』
「ゲームに飽きたり引退したりした人や、周りが辞めていって残った人が集まる、掲示板のスレッドからのピックアップだな」
ちなみにこのゲームは、『ありがとうフラッシュ』が出現してからも、ゲームハードを変えて5年以上続いたぞ!
「で、この『ありがとうフラッシュ』が作られた西暦2000年代が日本におけるMMORPG全盛期で、その後2010年代になるとスマートフォンの普及によって新たな娯楽が広がり、MMORPGはかなり衰退していたんだよな」
俺は今日の本題である、21世紀ネタについて語り始める。
「俺がこの時代に来る前にいた2020年だと、スマートフォンでもいくつかMMORPGがリリースされるようになってきていたみたいだが……」
『スマートフォンか』『あの歴史ドラマで出てくる骨董ガジェット』『落としたら割れるんだよね?』『ヨシちゃんが持ち込んだスマートフォン、ルナの博物館で見たよ』
え、俺のスマホそんなことになっていたの? 調べ尽くされて研究価値がなくなって、歴史的資料として扱われるようになったのかねぇ……。
「ルナって月のこと?」
俺がそう聞くと、視聴者ではなく俺の横にじっと立っていたヒスイさんが答える。
「はい。衛星ルナですね」
「ルナかー。ゲームでよく聞く単語だな、ルナ」
「衛星ルナはテラフォーミングの成功で緑化されており、衛星周辺にエナジーバリアを張ることによって、人が生息可能な大気が保たれています。ただし、重力は変わらないため、人の生活圏は重力制御された地上部のコロニー及びアーコロジー内部に限られます」
「はー、そういえば、ヨコハマ・アーコロジーの外で月を見上げた記憶はないな。緑の星に見えるのかね」
「そうなりますね」
緑の星か。惑星エクスペルみたいだな。
「まあ、ルナは機会があったら見るとして、だ……。21世紀のMMORPG衰退期から未来に来てみたら、みんなMMORPGの中で人生送っているっていうんだから、物事は何がどう転ぶかなんて判らないよなー」
『真のMMO全盛期へようこそ!』『プレイ人口、当時とは比べ物にならないだろうなぁ』『そもそも当時とは世界人口が桁単位で違うんですが』『ヨシちゃんのいた時代、総人口80億人弱しかいなかったってマジ?』
80億弱でも正直多すぎると思うんだが、今の世の中、動画配信のチャンネル登録者数だけでその数を越える超有名配信者とかいるんだよなぁ……。
などと考えていたら、さらに視聴者コメントで『ヨシちゃんのMMO実体験が聞きたい』と流れた。
うーむ、実体験か。それこそ思い出はいろいろあるが……。
「俺が最初にやったオンラインゲームは、MMOじゃなくて、さっきの『ありがとうフラッシュ』に登場したMORPGだな」
俺がそういうと、ヒスイさんがそのゲームのタイトル画像を俺の横に表示させた。仕事が早い。
ちなみにMORPGは、一つのエリアに大人数が集まるMMOと違い、大量のプレイヤーを複数のエリアに小分けして、少人数でエリアを共有して遊ぶRPGのことだ。
俺がプレイしていたゲームは、日本で初めてリリースされた国産MORPGだな。
「ドリームキャストっていうゲーム機でプレイしていたんだが、当時の俺は小学生だったから……12歳か?」
すると、さらにヒスイさんが、ドリームキャストの画像をゲームタイトルに重ねるように表示させる。
打ち合わせしていないのによくできるな、これ……。
「……当時、コンシューマー用ゲーム機っていうのはパソコン――ええと、個人用の大きめな据え置き情報端末――と比べて、性能が低くてな。ゲーム機でオンラインゲームをやるなんて、正気かと言われるような時代だった」
デスクトップパソコンの画像も、俺の台詞に合わせて出すヒスイさん。
「まー、それで、ドリームキャストでMORPGをやったわけだが、回線が貧弱でさ。インターネット専用回線なんて当時まだ家庭になくて、電話用の回線をゲーム機に繋げて遊んでいたわけだ」
今度は黒電話と、それに繋がる配線の画像。よく瞬時に出せたな、この画像!
でも実家の電話機は、さすがに黒電話ではなかったです!
「インターネット接続中は電話回線を占有し続けるから、遊んでいる最中は家の電話機が繋がらなくてなぁ。家の仕事に支障が出るってんで、一本追加でインターネット用に回線契約したくらいだ。しかも、繋いでいる間ずっと電話代がかかるから、遊びすぎると料金がすごいことになる」
今度はばらまかれるお札の画像。
ってこれ、地味に旧一万円札だ。2007年で発行停止になったやつ!
「お金はいっぱい使いたくないけど、それでも電話回線でインターネットに繋ぎたい当時のみんながどうしたのかというと……、テレホーダイというサービスが存在した。定額制の通話サービスで、夜の11時から朝の8時までの9時間、どれだけ回線を使っても同じ金額しかかからないってやつだ」
お札と黒電話の画像がなくなる。テレホーダイに関する追加の画像芸はないようだ。
しかし、このテレホーダイ、なかなか曲者なんだよな……。
「設定時間のせいで、自然と俺は夜更かしをするようになった……今思うと12歳の成長期だというのに、かなりの無茶だったな!」
『12歳で夜更かし……』『私達じゃ絶対無理だな』『その年代は養育施設で睡眠時間徹底管理されているもんなぁ』『めっちゃ楽しそう』
いや、学校で眠たくなるから、子供の徹夜ゲームなんていいことなんにもなかったよ……。
「そのMORPGも一年くらいで段々やる頻度が下がっていって、次に手を出したのがパソコンのMMORPGだな。当時オンラインゲームの開発が盛んに行なわれていた隣国製のMMORPGだ」
向こうの政府が積極的にオンラインゲームの振興を進めていたとか、噂に聞いたことがある。
「ドット絵が可愛いのが特徴だったな。でも、なぜかユーザ登録の際に入力した性別のキャラクターしか使えないから、登録情報の性別を女と偽って、可愛い女キャラクターを使った」
女アコライトだ。でも、俺の性格的に回復職は馴染まなかった。
「しかし、そのゲーム、ラグがひどくてなぁ。ラグって知っているか?」
『なにそれ』『敷物?』『敷物がひどい……?』『何かの隠語?』
「ゲーム動作の遅延のことだ。タイムラグだな。攻撃するぞ、って入力してから実際に攻撃するまで一秒以上の遅延が起きるとか、そのMMO開始当時は日常茶飯事だった」
『ひでえ』『一秒の遅延って、ストレス溜まりそうな』『ゲームになるのかそれって』『はー、なんでそんなこと起きるの?』
「回線が貧弱なのか、サーバが貧弱なのかどっちかだな」
『技術が未熟なころのゲームってそんな欠点あるのか』『ラグじゃないが、マザーのレトロゲー配信でもローディングがクソ長いことある』『黎明期のゲームってむしろ動作が速いイメージがある』『ファミコンとかスーパーファミコンとかPCエンジンのころな。それ以前のフロッピーディスクのゲームとか、それ以後のコンパクトディスクのゲームとかはローディングが長い』
ローディング。データの読み込みのことだな。MAPを切り替えたときに画面が暗転して長いローディングが入るとか、CDメディアのゲームハードでよく体験した。
さすがにフロッピーディスク時代のゲームは、まだ俺が生まれてない頃だと思うからよく知らないが……。
一つのゲーム遊ぶのに、何枚も入れ替えしていたんだったか?
「遅延と言えば、今の人類って太陽系外にまで進出しているのに、『Stella』とかのオンラインゲームをやっていて、ラグを感じたことないな。回線が超太くて速いんだろうなぁ。テレポーテーションを通信に使っているんだっけ?」
『長距離通信はそうだね』『テレポーテーション能力者は日常で大活躍』『行政が超能力アルバイトで一番求めているのは、テレポーテーションかな?』『ヨシちゃんみたいな時間系能力も需要高い』
「今、何系の超能力が足りませーんって、献血みたいだな……」
『献血!』『うわー、血の貸し借りするんだよね?』『貸し借りじゃないぞ。提供するのみで血は返ってはこない』『自分の血を他人に移植とかすごいことやっていますよね』
ああ、この時代だと、なんちゃら細胞で血を培養とかやっているのかな。
臓器移植も本人の臓器で拒否反応なしとかになっていそうだ。いや、この時代だし機械臓器でサイボーグ化するのかもしれないな。
「話を戻すとして、さっき『長距離通信はそう』ってコメントあったけど、短距離の通信は違うのか?」
『短距離はタキオンさんにお任せ』『タキオン通信だね』『光より速いやつー』『タキオン通信も星系規模で距離離れると遅延起きるから、遠距離はテレポーテーションさん頼み』
「はー、タキオン。初めて聞いたけど強そう」
いや待て、タキオンソードって単語が頭の片隅によぎったぞ。何に出てきたんだっけなぁ……思い出せない。
うーん、もやもやする。
「さらに話を戻すと……そのMMORPGは遅延がすごかったわけだ」
正直、あそこまでラグがあるのに、自分も含めてなんでみんなプレイを止めないのか不思議でならなかったよ。
いや、どんなにひどくても、代わりになるゲームがなかったからだとは思うのだが……。
「でも、その当時のMMORPGは月額料金で金取るだけで、ガチャはまだなかったからな。ゲームに金をつぎこみすぎて借金を負うまでいく人間は、ほとんどいなかったよ」
代わりに、時間をつぎこみすぎて会社を辞めたとか、大学を留年したとかいう話は、たんまり聞いたけどな!
『出た、ガチャ』『以前の雑談回で話していたアレか』『ゲーム内通貨使ったクジや福引きなら、やることもあるけどね』『福引きにクレジットつぎこむ話は聞いたことないですねぇ』
「福袋とか……今の時代あるのかな?」
『聞いたことない』『どんなん?』『新年に販売される、様々な商品を詰めた中身が見えない袋のことですね』『なるほど』
「福袋、みんなには伝わらなかったか。他にガチャっぽい商品は何かあったかな……」
『21世紀にあったかは知らないけれど、トレーディングカードのパック販売』『なるほど!』『あー、確かにあれ、中身開けるまで判らないね』『でも、カードは安く単品販売もされている』『一つのカード欲しさにパック買いあさる話は聞いたことがないな』
「俺、トレーディングカードゲームは未経験なんだよなぁ……。まあ、ガチャにしろトレカにしろ、借金や破産するほど、のめりこんじゃダメってことだな」
この時代の通貨であるクレジットは借金ができないっていうから、安心だが。
借金かぁ。借金といえば、一つ思い出した。
「21世紀にテレビっていう映像提供サービスがあったんだけど、みんな知っているか?」
『歴史ドラマでよく見るやつー』『たまに映像配信チャンネルの名前が、なんちゃらTVだったりするよ』『物理的なテレビモニターは、もう博物館にしかない』『映像はARで見られるからね』
「そのテレビ、俺が小さい頃は消費者金融っていうお金を貸してくれる企業のCMをたくさん流していたんだ。でも、俺が大人になる頃には、それらが流れなくなった。代わりに、借金の利息の払いすぎを取り戻してくれる弁護士事務所のCMばっかり流れるようになっていたんだよね。時代の移り変わりって面白いな」
「ちなみにこの時代にも、21世紀のテレビのような番組表が組まれた映像提供サービスはありますし、無料チャンネルではCMも流れますよ」
と、ヒスイさん。
どうやら解説モードに入ったようなので、こちらも聞く体勢になってみる。
ヒスイさん曰く、今の時代におけるCMの在り方は、21世紀のそれとはだいぶ事情が違うらしい。
まず、映像提供サービスは行政府が牛耳っている。ゆえに各企業は行政府に自社のCMを流すよう要請するのだが、各企業も経営母体を辿っていくと行政府に辿り着く。なので、行政府はCMを流す企業からスポンサー契約料を徴収していない。
ではどうやってCM枠を割り当てているかというと、行政府が独自の判断で適切に枠を割り当てているらしい。
大企業だからといって、ゴールデンタイムにCMが流れるとは限らないのだ。まあ、各々が銀河標準時間や日照時間を気にせず好き勝手生きているこの時代に、ゴールデンタイムなど存在しないのだが……。
「社会の在り方が21世紀と違いすぎて付いていけない……」
「視聴者の方も21世紀は宇宙3世紀と違いすぎて、話に付いていけないところは多いのでは?」
それを言ってはおしまいよ。
さて、ヒスイさんの話は続く。
実のところ、行政府はCMを流さなくても映像提供サービスを運営できる。
では、なぜCMを流しているのかというと、ゲームばかりやって生きている人間に、現実世界にある商品・製品の存在を知ってもらうためだ。
この時代、人はその気になれば、ゲームを遊ぶだけで生きていける。
生命維持装置付きのVR機器であるソウルコネクトカプセルを買えば、リアルを捨ててゲームの世界に没入し続けることができる。
そうなると、リアルのことを完全に忘れてしまう人達が出てしまうのだ。
だが、行政府というかAI達は人間に繁殖してもらいたいと思っている。
みんなゲームの世界に入り浸ると、子供を産むこともなく肉体を失ってソウルサーバに入り、世代交代が行なわれなくなる。そうなると、人類の維持をするために、試験管ベイビーを工場で生産するだけになる未来が待っている。AI達は、そんな状態で文明を継続させたくないらしいのだ。
だから、肉体をまだ失っていない生きた人間さんには、リアルの商品のCMを見せて適度にリアルに戻ってくるよう仕向けているのだという。
ただし、そういったリアルに根ざした商品のCMだけでなく、没入し続けられるタイプのVRゲームのCMも流れているらしいのだが……。
「なるほどなー。でも、俺、テレビみたいな間隔でCM流れる映像提供サービス、見た記憶ないなぁ……」
「ヨシムネ様の目に入る形で流したことはないですね。他にも映像系サービスは多々ありますので」
「まあ、俺ってそもそも21世紀にいたころからあんまりテレビは見てなかったな。だから、ゲームやって漫画読むけど、アニメはほぼノータッチだし。実家の居間は、日中ほぼテレビの映画専用チャンネルつけっぱなしだったけど」
「ちなみにミドリが主に活動しているのは、このCMのある映像提供サービスです」
「あー、ミドリさん、テレビタレントなわけね」
マンハッタン・アーコロジーで芸能人をしていると言っていた、ミドリシリーズ一号機のミドリさん。
マンハッタンはアメリカ合衆国のニューヨークにあった都市だが、ミドリさんが住んでいるとなると、テレビスタジオ的な施設がありそうだな。
「宇宙暦300年記念祭に出場する人達も、そういうサービスで活躍しているすごい人達なんだろうなぁ。俺なんかが出るのは、気後れしてしまうぞ」
『自信持って!』『ヨシちゃんの歌唱力ならいけるって』『私はノブちゃんの方が心配です』『話題性だけは十分あるよ』『ノブちゃんも出るのか。応援メッセージ送ってやらんと』
「ノブちゃんのメンタル、本気で心配だ」
と、そんな感じで話題が飛び飛びになりながら、雑談配信は二時間続いた。
MMO実体験だけでなく様々なゲーム体験について語ったり、思いも寄らないゲームがこの時代でVRリメイクされているのを聞いたりと、21世紀にいた頃の思い出にひたるような楽しい時間を過ごせた。
子供の頃にプレイしたゲームって、大人になってからやったゲームより強く印象に残っているよな……なんてことを思いつつ、今日の雑談配信を終えるのであった。