懐かしき顔
夏休みもまだまだ中盤!
千紘とのプールから帰ってきたら懐かしいあの人がいた!
これから様々な楽しい事がが増える予感がする。
主人公、慧斗がどのような行動をするのか?
乞うご期待!
4、僕らの夏休み
「あづいー」
「あともうちょっとで家に着くから我慢しろ」
僕がシェアハウスに来てから1ヶ月たち、夏休みに入った。だからといって予定などないのだが。
「けーちゃん自販機寄っていい?」
「どーぞ」
今、僕達は夜に行う花火を買いに行っていた
近くに花火が売っている店がないから千紘と一緒にちょいと遠くに買いに行っている所だ
「ほら、行くぞー」
「あっちよっとまってよ〜」
「ただいま」
「だだいま〜」
リビングの扉に手をかけドアを開ける
「「コォォォォォォォォォォ」」
「なんやってるんすか」
「いや、ちょっとした呼吸法を習得しようとして」
そこには小多奈と彪介が歪な格好で立っていた
この2人はコミケに参加するそうでここ1週間ほど家から出ていない
ピンポーン
「けーさんちょいとお願い」
「あいよ」
のそのそと歩きながら玄関へ行く
「はい」
「すいません…これを渡しておいてください」
「はあ」
お客の正体は小柄でショートカットの女の人
いかにも図書委員って感じだ
えっ……と
「じゃっじゃあ」
「えっちょっ待っ」
…走って行ってしまった。
渡された手紙にはなんと…
果たし状
と書かれていた
とりあえずリビングに持って行くか。
「えっと」「コォォォォォォォォォォ」「ーこれ」「コォォォォォォォォォォ」「どうす」「コォォォォォォォォォォ」「ちょっ」
「コォォォォォォォォォォ」「うるさ」「コォォォォォォォォォォ」
「いい加減にせい!」
「はい、すみません」
「分かればよろしい」
ったく
「ほら、これ誰の?」
机の上に例の果たし状を置く
「あーこれあれ隣の家のやつからだわ。私に」
「へ、へー」
果たし状って何したんだよ小多奈さん…
確か隣の家もシェアハウスだったはずだ。
そういや挨拶とかしてなかったな。後で会ったらテキトーにやっとくか。
「けーちゃん海行こー」
「海ってお前…」
僕達が住んでいる土地はそんなにって訳じゃないけど海から遠い。
試しにスマホのマップ機能で近くの海水浴場で調べても、電車で1、2時間かかる
「車さえあれば楽なんだけどなぁ」
「したらプール行ってくれば?確か電車で30分ぐらいのとこに安い市民プールあったよ」
「そうする?」
「行ってくれば?って彪介行かないの?」
「うん、ちょっとね…」
はて?彪介ってプールとか好きそうだけど
天馬もいないし小多奈も果たし合いしてるし…
「しゃあねぇ、二人で行くか」
「うん!」
水着を持って電車に揺れること30分千葉県N市にある市民プール着くと早速更衣室に入り水着を着る。そしてそのままプールサイドにでて準備運動をする。
「けーちゃんおまたせ」
「おう。」
千紘も準備体操を終えて浮き輪を膨らませていた。久しぶりにあのでっけぇシャチ見たな。
「けーちゃん終わったよー」
「はいよ」
さて、やっと入れるよ。
ざぶんと水に入る
ひぇっ、思ったよりつめてぇ。…僕も浮き輪もってくれば良かったな。
かれこれ10分ぐらい流されている。
あーぎもぢー
「けーちゃんって好きな人いるのー?」
途端に千紘がそんなことを聞いてきた
「どうしたいきなり。今はいねーよ」
「ふーん」
ふーんってなんだよふーんって
「そっちは?」
「私ー?ひみつー」
「なんで?」
「え〜知りたい?」
なんだコイツ。いきなりどうしたんだ?
「えーとね。私の好きな人はー…けーちゃん」
「え?マジで言ってる?」
「うっそーん」
「…」
……………ぁぁぁあああびっくりした。
「どう思った?」
にやにやしながら聞いてきやがる
「いや…びっくりするわそりゃ」
「ふふふけーちゃんかわいー」
うるせ
千紘は1人で遠くに泳いで行って見知らぬ女子と話している。
「ったく…」
もし、さっきのあれが本当だったら俺はどんな風に返していたんだろうな…。
ま、そんなもしもなんて来ないだろう。
千紘の残した浮き輪に乗りかかり流れに身を任せた。
5時頃になり2人で電車に揺られて家に向かった。水の中にいたということもあり駅から帰るのもめんどくさい。
「ただいま〜」
「ただまー」
ん?知らない靴があるな。誰か来てんのか?
「おかえりなさい。千紘ちゃん、慧斗くん。」
「あ!すずねぇただいま!」
ん?すずねぇ?誰のこ、と…
顔を上げてみると目に映ったのは、あの鳥小屋で見た少女の顔に似ている、少し大人びた女の人だった。
5、なつかしい再会
おいおいまじかよ…この人の事見るの何年ぶりだ?
「ひさしぶり。慧斗くん。」
「あ、ああ。どうも。ひさしぶりです。」
とりあえず靴を脱いでからリビングに入る。
「今、お茶を入れますね。」
「ありがと〜」
「僕、ちょっと荷物片付けてくる」
「はいよー」
ふぅOKOK。さて、一旦状況を整理しよう。
まず、家に帰ったら例の人しかいなかった。
えっと確かにすずねぇ…あ、思い出した!あの人涼美さんだ!
んでこの後僕はどうすればいい?えーと…
まあ、後で考えるか。
「明日の風は明日吹くー♪」
「ん?けーさんご機嫌だね?初恋の人に会ったからかい?」
いないと思ったらこんな所にいやがったのか彪介よ…
「いやそんなんじゃないよ。むしろ混乱してる」
「ふーん。そんなすーさんに未練タラタラだったんだ」
「うるせ」
つかどうしようかな、千紘の荷物まで持ってきてもうた。いいや、後であいつの部屋の前に置いておこう。
自室に入り荷物を置きベットに横になる。
「まさかこんなとこで会うなんてなぁ」
独り言である。誰に聞かせるわけでもなくただ自分に言い聞かせる為に放つ言葉。
「まあいいか。なるようになれだ。」
ベットから飛び起き、千紘の荷物を持って下に降りる。そして千紘の部屋の前に荷物を置いてからリビングのドアノブに手をかける。
OK。覚悟は決めた。いざ開こう。
「けーちゃんアイス取ってー」
「こら、千紘ちゃん?女の子なんだからちゃんとしなさい。」
「はーい。」
そんな会話を横目に見ながらいつもの所定の位置に座る。
そこは偶然にも彼女の席の隣だったらしい。
「お久しぶりです。涼美さん」
「ふふ、涼美さんなんて。昔はすずちゃんだったのに。」
「そりゃあん時はまだ子供でしたし…」
「ただいまー」「ただいま」
ん?小多奈と天馬が2人で出かけてたのか。
「果たし合ってきたの?」
「そんなこと」
「ふーん」
「なあ慧斗聞いてくれよ〜」
「ハイハイ後でな。」
「ん?全員揃ってるな?じゃあこの彪介さんが渾身の手料理を披露しちゃうぞ〜」
ん?もうそんな時間か。
「少し早くないですか?」
「ほら、今日庭で花火するし。いっぱいかってきたんでしょ?」
「うん。割と多い」
冗談抜きに多い。我が実家似合ったぶんも合わせて1000円分の花火が10個ぐらいある。
てかなんでそんなに家に花火があるんだよ…
夕飯を食べ終わり花火を片手に外に出る。
「おおっ」
ふと誰かの口からそんな言葉が零れた
まるで深海のような色の空に点々と輝く星が煌めいている。
「ロウソク取ってきましたよ」
「ありがと。」
彪介がロウソクを受け取り火を灯す。
「こうやってやるとロウソクが倒れにくくなるんだ。」
そんな豆知識を呟きながら足元にロウソクを立てる。
「私最初やっていい?」
「どーぞ」
「うっわ久しぶりにやるとめっちゃ綺麗じゃん。」
小多奈が火をつけたのを皮切りにみんなが手元にある花火を火に近ずける。
すげぇな。
「なあ、彪介?なんでこれ色変わんの?」
「これはあれだな火薬と金属粉が混ざってるんだ。てーさんは覚えているか知らんけど中学の頃金属によって燃やした時の色が異なるっつーことはやったはずだよな。それの応用だよ。」
「あーなんかやった気がするな」
そんな会話を聞き流しながら僕の花火に目をやる。
あ、終わっちまった。意外と早いんだなこれ。
あれから1時間程たち、僕達は最後の線香花火をやっていた。これが思っていたより楽しい。
すると涼美さんが僕の座っていた境界ブロック?の隣に来た。
「横、いいですか?」
「うん、大丈夫。」
少しの沈黙が流れる。
「慧斗くんは、まだ私のことが好き?」
お、おおズバッと来るな…びっくりして線香花火の玉落ちちまったよ。
「あの、ええと…その、すいません。今はもう…」
「ふふっそうよね。ごめんなさい。お邪魔したわ。」
「で、でも、これからも仲良くやっていきたいと思います。」
「ええ。もちろん。」
そう言い残してさってしまった。
「隅に置けないな〜慧ちゃんは。」
「うるせ。」
さっきまですずさんが座っていた所に今度は小多奈が来た。
「あんな美人さんに言い寄られちゃうんだもん。」
「え、何?僕言い寄られてたの?」
「さあ?言い寄るってどういう意味かあんまわからんから何も言えんけど。」
「おい。」
「で?すずさんの事ふっちゃったんだ?」
「いや、うーんふっちゃったことになるのかなぁ」
「なんで?好きな人でもいるの?」
「いやいねーよ」
「ふーん。」
「そろそろ上がるぞー」
「ほら、彪介が言ってるし上がるぞ」
「うん。」
「ただいまっと」
「ほら、みんな風呂入っちゃえー」
「はーい」
「小多奈は俺の所集合。その後慧斗。で、あとは自由!」
「はーい」
小多奈は分かるがなんで僕も呼ばれるんだよ…
「すずねぇ一緒にお風呂入ろー」
「うん。入りましょうか。」
まあいいか。本棚の整理でもしよう。
自室に入りベットに寝転ぶ。
今日はいろいろあったなぁ。
プール行ったり涼美さんに会ったり花火したり。今日はよく寝れそうだ。
ん?なんだ?
扉から白い紙がストンと隙間を通って落ちる。
ああ、彪介かな?
その白い紙を取り、中を覗くと
8時半に、庭集合。By彪介
と書かれていた。えーと今は8時過ぎだし、風呂に入ってからでも大丈夫だろう。天馬ももう出ているだろうし、入っちゃうか。
カラスの行水すぎるんだよあいつは…
このシェアハウスはトイレ、洗面所、風呂場と2つずつある。下は主に女子、上が主に男子と別れているが、みんな適当だろう。
自分の着替えを持って洗面所に行く。
ったく天馬のやつ電気つけっぱなしじゃねぇか。服を脱ぎふろ場のドアノブに手をかける。
…
待てよ?中に誰かいるっぽいな。どうするか…
1、気にせず扉を開ける
2、声をかける
3、誰がはいってるか彪介か小多奈に確認する
3はめんどくさいな。となると2だが…
これもしかしたら千紘達が入ってるかもしれないんだよな…。うん、やっぱ2だな。
「本当にいいのか?」
誰だ!?
ふと左上を見ると小さい悪魔の格好をした僕がいた。
「きっと大丈夫だって。きずかなかったんだ。ただの不可抗力だっていえば合法的に千紘と涼美さんの裸が見れるんだぞ?」
「そんなことしちゃだめだよ!」
ふと右上を見ると小さい天使の格好をした僕がいた。
「そんなことをしたら、ビンタされた挙句この家中に広がって軽蔑されちゃう!」
それもそうだな。声をかけるか。
悪魔が馬鹿だなぁって目でこっちを見て
「慧斗さん……バレなきゃ犯罪じゃないんですよ。」
そうだな。健全な男の子だもん。ちょっとぐらい欲望に素直でも怒られないよな。言い訳なんて後で沢山考えられるし。
ちなみにドアノブに手をかけてから3秒しか経ってない。
ガチャ
「「!!」」
僕の目に映ったのは湯船に浸かる千紘と髪を洗う涼美さん。2人とも風呂に入っているからか肌がツヤっていて妙に色っぽい。
よしっ!ビンゴォ!!!ガッツポーズ!!
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
スカーン!
「あ、すいませ痛ってぇ!」
飛んできたのは風呂桶といつも湯船に浮いているアヒルさん。アヒルさんは痛くなかったが風呂桶が顔面にクリーンヒット。
あーいて。
僕はすぐに服を着る
「ごめん!申し訳ない!」
「けーちゃん今ガッツポーズしたでしょ!」
「いいからちょっと外に出て貰えます?」
「あ、はい。申し訳ない!」
ガチャン…ふぅOKOKしっかり目に焼き付けたぞ。さて、なんて言い訳しよう。
「何事かと思ったら…」
「何?慧ちゃんラノベ主人公ごっこでもしてたの?」
「断じて違う。ただの不可抗力だ。」
ガチャ
タオルだけまいた千紘が顔だけ出して
「けーちゃん後で裁判。」
「10時頃でいいすか?」
「なんで覗いた側なのにそんな偉そうなの?まあ、いいよ。しっかり言い訳考えて置いてね!」
ガチャン
はぁ誰だよ覗かせようとしたの。あの悪魔め…
6、裁判沙汰
まず話の前に役職確認だ。
裁判長 仲崎
裁判官 仲崎
弁護士渋川
検察 ひぐらし
被告 日暮
被害者 鈴野 谷野
被害者弁護士 谷野
どう切り抜けて行くか…
その前に彪介との会話を思い出して心を落ち着かせるんだ…
あの1連の騒動があったあと、8時半になったんで庭に出て彪介を待っていると、5分遅れでやってきた。
「おそい。」
「わりぃわりぃ」
「外にまで呼び出して、どこ行くの?」
「コンビニ」
「コンビニぐらい1人で行けよ…」
「まあ、ゆったり話しながら行こうぜ?」
ったく。
「時に慧斗くん。」
道を歩いていると彪介が声をかけてきた。
「何?」
「すずさんの事ふったらしいじゃん?」
「またその話かよ…」
「あまりルームメイトを悲しませないでくれよ。」
「わかってるよ」
「まあ、そんなことはどうでもいいんだけど、君、小説書いてるでしょ。」
なんだよ話の流れが急だな…え?今この人なんて言った?
「その小説ちょっと読ませて欲しいんだけど…
」
「いや、ちょっと待て、なんでその事知ってる?」
「なんでって慧斗の部屋にお邪魔した時ノーパソが電源入れっぱで…」
うっわマジかよ…
小説を書いてると言っても趣味程度である。パソコンを買った時から書いているから1年とちょっとである。文字数的には普通の単行本半分ぐらいか?
「で?なんで僕の小説を読みたいの?」
「興味?」
興味かよ。しかも疑問形かよ
「ならしょうがない。」
まあ、小説評価もしてくれるだろうし。自分でも楽しみ。
そんなこんなでコンビニに着いた
「ほら、俺の奢りだ。」
そう言って彪介はエナジードリンクと焼きそばパンをカゴの中に入れる。
「お、ありがたい」
お会計を済ませてから帰り道に彪介に尋ねる。
「そういやなんですずさんのことふった?ってことみんな知ってんの?」
「なんで?って言われても…ねぇ、その時の空気の匂いが違った?」
匂いで分かるのかよ…
家に着くと既に裁判の準備がしてあった。
「全員、立ち位置に移動してください。」
天馬の声でみんな自分の立ち位置?えと移動した。
俺は被告の所でいいのかな?
「えー只今より裁判を始める。でも裁判とかよく分からんので適当にすすめる。意見のある者は手を挙げてから発表すること。」
「はい。」
小多奈が手を上げる。確か検察だったか?
「現場検証で得た証拠はありませんでした。」
検察無能かよ。
「了解しました。次!」
「はい!」
次は千紘だ。
「被害者弁護士の立場からです。この被告、私たちの一糸まとわぬ裸を覗いた挙句、ガッツポーズまでしたんです。絶対わざとです。罰として1ヶ月間トイレ掃除を命じたいです。」
さてはお前トイレ掃除めんどくさいだけだろ。
「異議あり!」
「しっかりと手を挙げてから発言するように!
」
天馬さんこの状況を楽しんでるだろ
「彼がそんな人に見えるか?君たちも一か月間見てきてわかるだろう。彼はまともな人間だ!」
「でも見たという現実には変わりないじゃない。」
「確かに。」
おい弁護士。言いくるめられてるんじゃねぇよ。
「ダメだ!すずさんが早くもウトウトし始めてる!」
「裁判長早く判決を!」
え?何?もう判決されんの?
「 判決、被告人日暮慧斗は1ヶ月間トイレ掃除。風呂掃除の刑に処する。」
なんだよこのグダグダ裁判…
しかも風呂掃除もやるのかよ。
「終わりー寝よ寝よー。あれ?すずさんもう寝ちゃってるよ。けーさんすずさんの布団まで担いで行ってあげて。」
「あいよー」
ったくなんで俺が…よっこいしょ、重い。
えっちらおっちら歩きながら中に入りベッドの上に寝転ばせる。
「この人、寝てても美人だなぁ。」
つい見とれてしまいそうになる。
すると突然すずさんの唇が動き
「ありがと。」
なーんて言葉を呟いた。
くっそ。この人起きてたのか。
そのまますずさんの部屋を出て自分の部屋まで行く。やっぱちょっとベランダで涼むか
「お、奇遇だね。」
そこに居たのは天馬だった。
「何してんの?」
「ちょっと星でも一緒に遊ぼう見ようかと思ってね」
「ふーん。僕もそんなとこ。」
「夏休みの宿題どんぐらい終わった?」
「やなこと思い出させんなよ…」
そんな他愛ない会話が2、30分続いた。
「じゃ俺寝るわ」
「うん、おやすみ」
僕もぼちぼち寝なきゃなもう12時だ。
部屋に戻ると彪介が僕のベットの下をゴソゴソしている。
「なんもはいってねーよ。」
「なんだ、つまんねーの」
そんなところに隠すわけないだろ…
「小説のデータ貰いに来たんだけど。」
「あ、はいはい。…えーとこれ。」
「ありがとー。」
彪介が出ていく。
今日は色々あったなぁ。寝るか。
7、メタ〇ギア ヒリッド
どうも、彪介です。
時刻は12時、俺は今自分の通っている高校の前にいます。
うちの学校は午前1時から4時まで防犯システムが作動しているそうです。
それまでは2人の警備員が校内を警備しているらしいです。
つまり何が言いたいか。
第1回!ドキドキ!深夜の学校メタ〇ギアごっこ!!!
をしに来ています。
何故か。馬鹿なのではないか?犯罪だぞ!そう思う人も沢山いるでしょう。でも仕方ないのです。明日の朝までに必要な道具を終業式の日に忘れてしまったのだから、入るしかないんです。
ふう…物語調やめよ。どうせ誰も聞かんし。
さて、幸いにも空いている出入口は把握済みだし、ダンボールも持った。
よし、行こう。
やっぱダンボール邪魔だからここに置いておいて帰りにとりにこよ。
頭の中にあのBGMが流れる。
うひょう。ワクワクしてきたぜ。
物音を立てずに中に入る。腰をかがめて全身で音、光を感じる。
よし異常は無いな。まずは職員室に入り放送室と自分のクラスの鍵を取らなくては…
よし、職員室の中にも光はないな。
そーっと中に入り鍵がかけられている額縁?みたいな所に手を伸ばす。
OK。上手く取れた。
ん?やばい。コツコツ足音が鳴り始めている。
誰かの先生の机の中に隠れる。
ガラガラと扉が開かれ
「誰かいますか?」
と警備員が訪ねる。当然、反応はしない。
ガラガラと扉が閉められる。
よしあと3分ほど待てばこの階からはいなくなるだろう。
すこし間が空いて今は放送室。なぜ放送室にいるかって?それはな…
まずカメラの操作や録画したものなどを見るディスプレイにUSBを差し込む。
よし。これでOK。
このプログラムを入れると30分のあいだ、前の録画がループするようになり、たとえ監視カメラの前に立っても俺のことをうつさなくなる。
よくわかんない奴はとりあえず監視カメラの驚異が去ったと考えて大丈夫だ。
さて、プログラムを入れ終わったし4階の自分のクラスに行くかな。
素早く、だけど静かに階段をあがっていく。
よし、ついた。確かここに…あった。
ガタン!
あ、やっべやらかした。
「誰だ!」
警備員さんが早足でこちらに向かってくる。
どうしよ。そうだ!
「あれ?誰もいない?おっかしいな。」
ふう。、セーフセーフ。咄嗟にベランダに逃げれてよかった。
?突然僕の携帯が光った。
「あと5分。」
そう書かれていた。この通知は、放送室に仕掛けたプログラムの残り時間。
なんでこんな短く…残り時間を設定し間違えたか?
とにかくあと5分で帰んなきゃまずい。周りを見渡して使えるものは…ベランダから届く距離に国旗などをなびかせるためにあるポールがすぐそこにあるな。警備員は何故か掃除用具入れ掃除してるし警備員さんに鍵を投げつけてポールで外に出よう。
窓を少し明け、「おらっ」と警備員に投げる
よし、クリーンヒット!じゃあさっさとずらかるぜ!
ポールに飛び映りするすると滑り落ちる。しっかりと忘れ物は握りしめているな。僕は急いでダンボールを持ちながら家へと帰っていった。
「ただいま。」
もうみんな眠っている。さて、俺も寝るかな。
後に学校の怪談として「窓から飛んでくる鍵」
っていう怪談が出来たのは内緒の話。
8、果し合い
どうも、天馬です。
慧斗と千紘がプールに行ってて彪介もいない。
つまり小多奈と二人って訳で…。って中学生みたいな発想するな俺。
ちらっと小多奈の方に目をやると何か手紙を読んでいた。
「なにそれ?」
少し間が空く。そんな集中してんのか…
「天馬さんや、今暇?」
「まあ、暇だけど。」
「じゃあ40秒で支度して、持ち物は最低限で外に。」
「お、おう。」
1分ぐらいで準備を済ませ、外に出ると既に大きなリュックサックを背負った小多奈がいる。
「遅い。急いで。」
「わ、悪ぃ。」
どうしたんだろ。何かあったのかな。
それから5分ぐらい歩くと公園に着いた。
ん?あれは隣のシェアハウスの…
「小多奈遅い。」
「綾が早すぎるの。」
そこに居たのは隣のシェアハウスの河内綾と花宮絵里香。で、確か河内の方は小多奈のことを適ししていたはずだ。花宮とやらは知らんが。
「ちゃんと持ってきた?」
「当たり前よ。」
お互いに火花が散るような目線を送りあっている。
「小多奈さん?時間かかるようならそこのベンチで座ってていい?」
「いいよ。」
俺は何しにきたんだっての。まあ、小多奈と2人ってことで期待してた俺も悪いけどさ。
「お互い災難ですな。」
隣に座ってきた花宮が話しかけてきた。
「全くだ。」
こんなんなんじゃ慧斗の方ついていきゃあよかったな。
「あれは何してんの?」
どこからともなく出てきたダンボール箱の上にカードを並べている。
「カードゲーム。」
「なるほど。」
それから10分ほど花宮と駄弁っているといきなり河内が
「いよっしゃぁぁぁぁ!」
なんて叫び始めた。
「ん、綾ちゃん初めて勝ったんだ。」
「勝負が着いたならそろそろ帰るれるかな。」
「いや、まだだね。 」
せっせとカードを片付けてから出したのはベシブレードのスタジアム。
久しぶりに見たなあれ。俺もやりたくなってくる。
「さて、まだ時間がかかりそうだ。一つ私と賭けをしないかい?」
「賭け?」
「そう。賭けのドキドキ感がつい病みつきになちゃうんだ。どう?ちょっとした下らない事だけどさ。」
「まあ、別にいいんだけど…俺かけるものなんてないぞ。」
「大丈夫。賭けてもらうのは己の体。なんでも言うことを聞く権利を渡すと言うのでどうだい?無論、君が勝ったら私のことを好きにしていい。」
「いいだろう。俺の体を賭けよう。」
「Good。」
「賭けの内容は簡単な物さ。このグラスに水を入れてこのゲーセンのコインを入れていく。溢れたら負け。これでいい?」
「ああ、大丈夫だ。」
花宮が水を汲みに行った。
うーん。ついその場のノリで賭けをすることになっちゃったけど大丈夫かなぁ。
「OK。汲んできたよ。さて、始めよう。」
先行、花宮
「とりあえず5枚入れるよ。」
最初はあまり考えなくても大丈夫だ。
「次、仲崎くん。」
後攻、天馬
「この手の物は初めてなんでね。1枚だけ入れさせて頂くよ。」
この展開、実は小多奈から借りた漫画で予習済みだ。こういう時は綿でもティッシュでも、水を吸い取れる物を仕込むんだ。花宮のターンで仕込んでおこう。
花宮のターン
綾ちゃんの方がそろそろ終わりそうだな。
少し早い気もするが…そろそろおらせるか。
「うーん私は怖いから1枚でいいや。」
そう。この時コインの裏に綿を仕込んでいる。
それを利用して水かさを増やす。これであと1枚入れれば溢れるようになった。
この勝負…勝った!
天馬のターン
やべ、もう溢れるじゃん。
よし。このティッシュで吸い取ってあと1枚だけ入れれるようにしよう。
「俺も1枚でいいや。」
よし、バレてない。ちょっとぐらい注意しろよマヌケがぁ!
花宮のターン
この人、やりやがった。
テイッシュで吸い取ったな。
しょうがない。今度は吸い取る側か。まあ、初めてだけど大丈夫だろう。
「じゃあ私は2枚で。」
OK。気づいてない。
「でも、表面張力って強い物ね。これだけ入れても溢れないなんて。」
よし、これで初心者の仲崎くんは小細工なしにいれるだろう。
天馬のターン
確かに表面張力ってのはすげぇな。
自然の力に任せてみるか。
「1枚で」
あっ
その1枚で一筋の水が垂れる。
ゲーム終了
「どうやら私の勝ちみたいね。」
「そのようだ。」
「約束、忘れてないでしょうね。」
「もちろんさ。」
さて、小多奈たちの方も終わったっぽいし家に帰るか。
「小多奈ー帰るー?」
「帰るー。」
ふぅやっと帰れるぜ。
「楽しそうじゃん。絵里香となにしてたの?」
「別にー」
「えー何それー」
家に着くと知らない靴が置いてあった。
誰かお客さんでも来てるのかな。
「ただいま」
「ただいまー」
ん、すずさんじゃん。久しぶりに見たわ。
まあ、なんだかんだあったけど今日は楽しかったな。
それではまたこんど。以上!天馬でした。
どうも、ひょうです。
約3ヶ月で続きを投稿することが出来ました。
今回のお話、どうだったでしょうか。
それと、前の話のあとがきに乗せたTwitterアカウントをフォローする時、どんなのでもいいので、一声かけてください。かけたからと言って何か変わる訳ではありませんが(笑)
その他誤字脱字があればご報告お願いします。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
続きは半年後になりそうです。