GW!!!! (Girls&Wait)
1
今は、あたしの助言で影信と義光が人探しをしている。
「影信、見つけた?」
「まだだ。というか、パソコンをみてる奴なんていっぱいいるぞ。こんなの、千里眼を使っても時間がかかる」
「そこは魔法でなんとかしてよ」
「そうだな、画面を覗き込むか」
そんなことせずにテレパシー使えばいいのにと言いたいが、あの二人には隠したいと言っていたので、言わないでおく。
確かに、言われたら一緒にいるのは気まずい。何考えてるのか読まれるから怖い。
でも、あたしは影信のそばにいることが出来ている。なんでだろう。
「ほら、今はそんな場合じゃないだろ」
あっ、また心を読まれた。ここまで来ると鬱陶しい。
「もうそれやめてよ」
「今は使わないと、分からないだろ」
「そうか、それでどう?影信。見つかりそう?」
「もうちょっと待って。義光は?」
「この建物にはまだ少し爆弾が残ってるね。あと少しでも爆破されたら、この建物は倒れるな。さぁ、どうするか」
それを聞いて、あたしたちは少しゾッとした。もしこの建物が倒れたら、あたしたちは生きているだろうか?
「おい、怪しい男を見つけた。男はパソコンでディスティニーパークの爆破事件とマップを見てる。二人組だな。席に水が二つおいてある」
「ひとりはどこに行ったの?」
「それは分からん。…ん?土地?」
「えっ、土地がどうしたのよ」
「分かった。やっと犯人の目的が見えた」
「えっ!分かったの?教えてよ」
「話は後でたっぷり聞かせてやる。今は急ぐぞ、義光」
2
「俺のもお前のもしっかり爆破できてたよ」
「それは良かった」
「なら、そろそろ終わるか」
「待て、あの女社長を取っ捕まえるんだろ?」
「そうだったね。これだけやれば、あいつもびっくりしてパークの様子を見に来るだろう。よし、車を出せ」
そのワゴン車はディスティニーパークに向かって行った。
3
ここは出入口の前。
扉には、〈staff only〉とかかれていた。
ここから女の人が慌てて中に入っていった。
「これは一体どういうことなの?警備はどうなってるのよ!」
そこにいた人達はみんな黙ってしまった。女の人が目を合わせようとしても、みんな目を反らし始めた。
「もう、いいわ。私は記者会見に行って来るから、問題を解決しておきなさい」
そう言って出て行った。しかし、いきなり後ろから襲われて、目隠しをされて、手を縄で縛られた。
「ちょっと何よ!あんた達は誰なの!」
この問いかけにこう答えてきたのだった。
「黙って聞け。お前は俺らを覚えてないだろうな。まあいい。おとなしく土地を渡せば、痛いことはしない」