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 ステラさんが取り出した、カードはエージ様の苦手な死体を連想させるカード。どうしたものでしょうか。


「私は報告した方が良いかと思います。以前にエージ様が熊を倒した際に、熊の死体をカード化して回収していました。苦手ではありますが、大丈夫なのではないでしょうか」


 あの大きな熊を仕留められた際も、ショックを受けられておりましたが、素材になってしまえば匂いも見た目のインパクトも少なくなるので、平気ではないでしょうか。


「いやー、ノワールさん、それ違いますよー。自分と同じ人間の死体なんだから、熊と同じにしたらいけないっしょ。ゴブリンだって、エージさんの仲間だったんだから、同じ死体でも気分的に、なんか違うんじゃねーかな」


 私には理解いたしかねる内容です。しかし、まことに遺憾なことながら、ウィルさんの価値観は私とステラさんよりもエージ様と近いので無下にできません。


「私にはちょっと理解できません。ステラさんはどうお考えですか?」


「人間だとか仲間とかそんなことは関係ないな。大事なのは、主殿が血生臭いことが苦手な性格だということだ。であるならば、見せて気分を害してしまう必要もないだろう。できればこちらでうまく処分したい。だが、隠し事をしているようでどうにもな……」


 ステラさんの言うことも、一理あるかと思います。エージ様が苦手なことをこちらで処理してしまえば、不快な思いをさせることもないのですから。


「ま、報告だけはしといた方がいいでしょうーね」


「ウィルさんは結局、エージ様に報告することに賛成なんですか?」


 思わず半目でウィルさんを睨みつけてしまいます。先ほど発言を否定されたように感じたため、ちょっとイラっとしてしまいました。報告することに賛成でしたら、最初からそうおっしゃっていただければいいのに……。


「そりゃあボスですからね、隠したい理由があっても報告はしなきゃいけないッスよー。これ、冒険者の基本ッス。ただ、今後こういうことを報告するかどうかだけはエージさんと相談しなきゃなんねーかもしれないッスけど」


 ムムッ、特に文句はないので、言い返すこともできません。


「ノワールがそれでいいなら、アタシはそれで構わんぞ」


「分かりました。では、エージ様が戻られたらそのように報告することにしましょう」


 ステラさんも異論はないようですので、ウィルさんの言う通りに対応することになりました。なぜだか少し、釈然としない気持ちもありますが……。


「それでは、エージ様が戻られるまで各自の持ち場に戻りましょう。いいですね?」


「うぃーッス」


「あぁ、了解だ」

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