再会
「…え?」
すぐに状況を理解出来ない私。
目の先ではキスを終え微笑んでいる女子。小坂の表情は見えない。……見たくない。
私は小坂の方に走り出し声をかけた…………
わけがない。
そんなこと出来ない。言おうとした言葉を私は呑み込んでしまった。
だって私は弱いから。いつも逃げてばかりだから。
小坂のいる方の逆側に走り始めた。
「ハァッハァッ」
やっぱり、男なんてそんなもんだよね。
そう思った途端、
胸を締め付けられるような痛みが私を襲った。
「うぅ…うぅ…苦しい。苦しいよ…。」
あまりの辛さにその場にしゃがみこんでしまった。
ザワザワ
周りがザワザワしている。
街中でしゃがみこんでいる女子高生がいたら当たり前だ。
「ねぇねぇ、どうしたの?俺が慰めてあげようか?」
チャラチャラしたかんにさわる声が頭の上から降ってきた。
…ナンパに構ってられるほど今は気持ちに余裕なんかないから…どっか行ってよ。
でもこーゆーやつがすぐにどっかにいくはずがない。
でも今までナンパされてきたときの経験から一つの答えを出した。
それは…
「いいえ、大丈夫です。ちょっと気持ち悪くて(お前が)…でも落ち着いたので。優しいですね!
じゃ、さよなら。」
上目遣いで、花音に
「その笑顔はマジ天使!それされたら男は勿論、女子も惚れる。」
と、ちょっと意味不明な誉め言葉をもらった笑顔で男を見ながらそう言った。
すると案の定、顔をニヤけさせた。気持ち悪い顔だなぁ。ゴキブリより酷い。
だいたいの男は
「そっか!よかった!」
と笑顔で去っていく。
が……。
この男は自分に気があるのでは?とか思い込んでしまったようで、
「じゃあ俺と遊ぼーよ!」
と腕を掴んできた。
嫌!助けて……………
小坂……………。
その刹那。
「そいつ俺の彼女なんで。」
私が聞き覚えのある声が聞こえた。
そろーりと見上げると、
「え?ウソ…。」
「りっちゃんは俺が守るよ。」
小さい時より成長した君がいた。
「れ、ん、君?」
そう言うとあの頃と変わらない可愛らしい笑顔を見せた。
気がつくとナンパ野郎は消えていた。そんなことよりも…。
「なんでれん君がいるの!?」
ニコニコと笑っているれん君。
「何でかって?それは追々言うとして…」
近づいてくるれん君に私は首を傾げた。
「どうしたの…キャ!」
私は腕を引かれ抱き寄せられた。すると耳元で
「あんな可愛い笑顔、、、そこらへんの男にしちゃダメだよ。」
「え?///」
胸がドキッとした。
れん君は私を体から離すと
「家まで送るよ。1人じゃ危ないし。」
私は素直に
「うん。ありがと!」
と答えた。
空を見ると
ちらほらと出てきた星とまだ夕日の色が残っている空だった。
私にはその空が悲しく見えた。




