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私のこと諦めてよ!  作者: 弥生
6/11

放課後と秘密

雲1つない綺麗なコバルトブルーの空を見上げると優しい風が私の髪をふわりと撫でた。



気持ち風だなー。


「あっ!」


「何!?」


小坂がビックリして私をみる。


「キスのこと許してないからね」ニコッ


私は冷たい笑みを向ける。


すると小坂がビクッと体を揺らした。


「それはゴメン。でも、これから俺のこと好きになるからいいでしょ?」


すぐに綺麗な笑顔にかわる。


「その自信はどこから出てくるの…。」


私は呆れた。でも、こんなふうに男と話すのはあの日以来だな。小坂は人の心を開くのが得意なんだ…凄いな。


不意にそんなことを思ってしまった。



キーンコーンカーンコーン


授業が終わった。


「俺、先戻る。」


「うん…。」





ガラガラ


教室に入るとすぐに花音が私の所にきた。

ニヤニヤしながら。


「莉愛~、何があったの~?」


私は全て話した。


「…………。え?今、何て?」


「だからキスされた。」


ポカーンとしている花音。数秒経つと…


「えぇぇーー!」


と声をあげた。花音のドでかい声が教室に響き渡る。


「ちょ、花音うるさいってば。」


クラスメイトの視線が痛い。


とりあえずあたふたしている花音を廊下に連れ出した。


「あの、あの、お、男嫌いの莉愛が…。」


トントントン


肩を叩かれた。


誰だろ?と思って振り返ると、


「2時限目は随分楽しかったんだろうなー。」


恐ろしい笑みを浮かべた担任がいた。


「神楽、2時限目どこにいた?」


表情は変えぬまま聞いてくる。


「…。屋上にいました。」


すると、爽やかな笑顔になり


「正直に言えばよろしい。でも罰は受けてもらう。」


「えー…」


「安心しろ小坂も一緒だ仲良くやれよ。」



私は倒れそうになった。


「莉愛、ドンマイ。w」



********


そして放課後…



「はぁ…。」


私は深いため息をついた。


私達にかせられた罰は、大量のプリントだった。


とりあえず、席につく。もちろん一番後ろの窓側の席に。


ガラッ


小坂が入ってきた。


すると当たり前のように私の隣にすわった。


「何でここに座るの?」


私はシャーペンを走らせながら聞いた。


「神楽が好きだから。」



「…………。うっ。」


「え?どした?」


近いんだよ、しかも好きとか…。気持ち悪くなってきた。


「近い…。気持ち悪い。」


「え?俺顔キモい?」


いや、そうじゃないよ。なんならあんた顔キレイだよ。


「じゃなくて、体調が悪いってこと。」


「あ、ゴメン。お前男ダメだもんな。」


そう言って私から少し離れた。



30分後…


「ふぅー。」


結構やったつもりだったがまだ教科書一冊分はある。


あの鬼教師め…


スースースー


寝息が聞こえる。

見ると小坂は寝ていた。


寝顔も綺麗だな。目さえ合わなければ見れるのにな。


自分だって、こんなに男を拒否する体になると思ってもいなかった。


あんなことがなければな…。彼氏だって、好きな人だって出来て楽しかったんだろうな。


「ん…。神楽?」


起きた小坂を見て慌てて視線を反らした。


「ねぇ、神楽。」


眠たそうな声で話しかけてくる。


「何?」


「……え。」


「ゴメン。聞こえなかった。」


「神楽のこと名前で呼んでいい?」


「え?」


その時、校庭からカキーンとバットにボールが当たる音が聞こえてきた。


「え…。えっと…」


「ヤバイッ」


校庭から声が聞こえてきた。


「神楽!危ない!」


ガッシャーン


「キャッ!」




ガラスが砕ける音が静かな教室になった。



「ん…。」


あれ?痛くない?ってか重い。


私の上に何かが覆い被さっている感じ。

まさか、小坂!?


ドンッ


そんなことしたくないのに体は小坂を突き飛ばしてしまう。


感謝してるのに。改めて自分を憎んだ。


「小坂?大丈夫?…。え?」


私はその光景に言葉を失った。


血まみれの小坂。ガラスがキレイな肌に刺さっていて倒れている。意識はないようす


私はすぐに小坂の元に駆け寄った。ただ触れないようにして。


「小坂!小坂!起きてよ!起きてよ!死なないで…死なないで…。こさかぁ…。」


私が力なく声をかけていると、先生と野球部がきた。


「大丈夫かー?ゴメンな…。え?」


先生以外の奴らはその光景を見て私と同じように言葉を失った。


その後先生によって小坂は保健室に運ばれた。


何も出来ずただ止まっていた私を見て野球部は何も言わずに出ていった。


ある1人を除いて。


「ゴメン。彼氏傷つけて。」


「彼氏…じゃ…ない。」


私は途切れ途切れに答えた。


「そうなのか。でも何かゴメン。」


何故だろう。彼の声が嬉しそうに聞こえる。彼は私の頭をポンポンとした。


―嫌、汚らわしい―


「やめてっ!!触らないでっ!!」


体に突き刺さるような声を出して私はその手を叩いた。



すると先生が帰ってきた。


「神楽。今日はもう帰れ。小坂は大丈夫だから。杉下は早く部活戻れ!!」


「はい…」


「はいっ!」



私は自分がどの道を歩いてどんなふうに帰ってきたのか記憶がない。

気づくと自分の部屋にいた。



すると、心が裂けるような悲しみが私を襲ってきた。


「うわぁぁーー」


屋上であげた声とは違う、魂を絞りだすような呻く悲しげな叫び声をあげた。


血…。血…。


あの日の記憶が甦ってくる。


「嫌だ嫌だ…。お父さん、やめて。」


目の前には目を赤く充血させて近づいてくる父親。


「うるさい、黙れ。」


「ヒッ!」


私は近くにあったビンで…。殴った。


死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない!


無我夢中だった。


ドサッ


音のなる方を見ると母がいた。


「お…かあ…さん。」






「お母さん!」


ん?…。何だ、夢か。

気がつくと私は泣いていた。


「私、いつの間にこんなに泣き虫になってたんだろうな。」


私は薄笑いを浮かべながら学校に行く支度をした。


次もよろしくお願いします(^o^)/ もっとより良いものを書きたいので感想を頂けたら幸せです。

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