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アンコモンユーザー  作者: 大神パン


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3/12

こだわりのキャラメイク

ーーピコン


川瀬『例の話どうなった?』

雨宮『りんりんが先に調べてくれるんじゃなかったけ?』

 『ん。丁度部活も一区切りしたから、ダウンロードしてみる。クロスプラットフォーム対応て書いてあるし、携帯機でも出来ると思うよ。』花澤

川瀬『分かったー。それにしても、今日の『ぶっちー』の配信見た?超笑えたよ!』

火口『あ、今から観るから、ネタバレすんなよ!』

雨宮『レイドボスの奴でしょ。今見てる。』

火口『うぉい!!あー、もう!揃いも揃って!』

 『……取り敢えず、予定通り。夏休みに遊べるように、下準備しておくね。』花澤

川瀬『りんりん、よろしくー。』


 事の発端は、話題作りだった。とりわけ、有名配信者の話は、幅広い世代でトレンドの話題だ。そして、話題が基本プレイ無料の、学生でも届きうるゲームであれはら同じようにプレイしようとする層は一定数いる。私達がそうだ。

 女子グループの私『花澤 凛』は、ゲームに詳しいと言うレッテルから、先行プレイを指示された。実際はそんなに詳しくはない。スマートフォンのソーシャルゲームがいくつかプレイしている程度だ。

 しかし、先行プレイを指示されたゲームは、前々から興味があった為、文句を言わずに了承した。姉が非常に嵌まり込んでいるゲームなのだ。

 グループメッセージを閉じ、ファウダラ・オンラインの起動ランチャーを見る。姉に聞いたら、要らない事まで一から十…いや百まで教えてくれた。流石にウザかったので、適当に聞き流したが……やはり、夏休み直前と『ぶっちー』の影響は大きいようで、学生ユーザーが非常に多いらしい。

 とはいえ、基本プレイ無料だ。環境さえ整えば簡単に遊べる。……もっとも、『ぶっちー』のプレイしている範囲は、追加パッケージを含んでいるようだが。


「……あと10%か。先行プレイって言うけど、体のいい使いっ走りだよねぇ。はぁ。」


 私自身は、あまり配信者に興味が無い。どちらかと言えば、ゲーム自体に興味がある。こういったMMORPGは初めて触る。……ゲームを通じて、全く知らない人と遭遇するというのは、緊張するものだ。


ーーダウンロード完了。


 姉からは、2つぐらい追加パッケージを購入して、ダウンロードを勧められたが、丁重に断った。姉の方も『大規模遠征あるんだよねー。』とか言ってたので、暫くは大人しい筈だ。


「ふーん。やっぱり、ソシャゲと違ってキャラメイクからなのね。あ、接続機能も対応してるんだ。」


 接続機能とは、スマートフォンを接続する事で、キーボード出はなく、フリック入力でチャットが出来る機能だ。スマホのフリック入力に慣れた世代には嬉しい機能だ。姉は『やりにくい』とか言っていたが。


「職業…種族…あ、でも後から変えれるだ。…なら、んー…戦闘するシステムだし、硬いほうが安定するかな?」


 ファウダラ・オンラインは、探索がメインのゲームだが、システム的には戦闘が多いと姉は言っていた。

 様々なランダムダンジョン、サバイバル環境での脅威、希少素材を入手する為の強力なエネミー。何をするにしても、戦闘は絡むと聞いてはいる。

 それに、友人の性格を考慮すると、攻撃するポジションに不足は無いだろう。という訳で、私は防御職の"守人"を選ぶ。一応、姉からも勧められていた職業の一つで、探索時の危険感知や敵の引き付けの能力が備わっているらしい。また、他職業よりも耐久力に優れている為ソロプレイヤーでも好まれているとか。


 種族は結構あるらしいが、無料プレイだと半分ぐらいしか無いようだ。最新アップデートで追加された"地底人"も鍵マークでロックされている。それでも8種族あるようで、小さい種族から大きい種族、獣から鳥人の種族まで多種多様だが、総じて原始的かつ若干のファンタジーな種族が見られる。

 種族によっても、ステータスのボーナスはあるようなので、そこまで見た目を重視しない派としては、中身優先で確認していく。守り人のオススメ種族は鳥人族か巨人族のようで、両方とも体格が大きく、耐久力に優れている。一方、俊敏性や魔力といったステータスは低い為、素早い身のこなしや魔力を重視する職業には不向きらしい。


「鳥と巨人か……。折角だし鳥にしてみようかな?」


 特に男女でステータスの差は無さそうなため、女性の鳥人族を選択する。巨人族に比べて耐久力が大きくはないが、魔法や環境に対しての抵抗力が高いようで、ビジュアル的にも好みだ。

 側頭部、手首付近に羽があり腰の背部には尾羽がある。某フレンズの鳥みたいだ。また、脚が鳥脚となっており、かぎ爪もある。

 そして、羽根の種類を選択するのだが…。


「うわ…なにこれ……すご。」


 かなりの種類が表示される。それぞれで羽の色を変えられる辺り、かなりの手の込み具合だ。一つ一つ吟味していたら日が暮れてしまう。

 この辺に関しては、パパっと直観で作ってしまう。

 ーーー2時間後。


「できた…けど……これ。」


 自分の好みを吐き出し続けながら、キャラメイクを終えた結果、持ち前のソシャゲキャラそっくりになってしまった。

 …まあ、好み通りに作れば、何かに似るのは必然かもしれないが……改めて自覚すると恥ずかしい。

 キリっとした目尻、三白眼、灰髪に灰の羽根、スレンダーな体格、…いわゆるモデル体型という奴だが。無意識に憧れも混ざってしまったのだろうか?某、ジャパリなパークを彷彿とさせる。


「うっわ…もう、こんなに時間経ってる…。まあ明日休みだしいいか。……朝練はあるけど。」


 時計は既に22:00を刻んでいた。晩飯も風呂も、ある程度の寝る準備も済ませているので、問題は無いはずだがろ24:00前には就寝したいものだ。


「取り敢えず。今日はチュートリアルまでやって終わりかなぁ。」


 気を取り直して、ゲーム画面に向き直る。指示されたとはいえ、安定する所まではいきたいが…。

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