053:ダンジョンマスター
すいません。一日遅れとなりました。
楽しんで頂ければ幸いです!
祭壇の起動条件は、おそらくだけどオレの予想通り、隠し部屋の全アイテム回収がフラグになってるんじゃないかと思われる。今のところ、それ以外は思い当たるところがない。
とりあえず、今回の予想を踏まえて、いずれは他のダンジョンで検証してみよう。
だけど、ダンジョンマスターって何っ? TRPGかよ!
「ダンジョンマスター? これって、うちらがこのダンジョンを管理するってこと?」
なんだかんだアネゴって鋭いな。あんまり物事を考えているとは思えないけど、ちょくちょく鋭い言動をするよな。直情的な言動で場の流れを持っていってくれるので、その間でオレの考えを整理することができるので、何気に助かる。
しかし、ダンジョンマスターって、これから本気出すって言った手前ベストを尽くそうとは思うけど、なんだかいきなり面倒すぎるイベント発生かよ。
とりあえずダンジョンマスターってやつが、どんなもんか検証してみるか。
祭壇からせり上がったパネル部分をタッチすると、画面が切り替わった。
自然に行っていたけど、どうやらこの画面はタッチパネルになっているらしい。
画面が切り替わると、何やらメニューっぽいものが表示される。
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変更したい設定を選んでください。
▶【難易度】
【ドロップ】
【接続】
【■■■■】
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この三種類の設定が行えるってことか? 最下部には伏せられたメニューがあるけど、何かしらの条件が合えば解放されるとかなのかな……。
とりあえず【難易度】を選んでみると、難易度選択画面へと切り替わる。
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【難易度】
▶ 0
1
■
【戻る】
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画面を直接触ると、【0】と【1】のどちらかが選択可能らしい。【■】は、予想通りセレクトは不可か。
難易度を変更すると、出現する魔物が変わるって感じか?
画面操作を試していると、アネゴがオレの右頬に触れるほどの距離で画面をのぞき込んでくる。相変わらず距離感がバグってるかよ。
「わぁ。なんかゲームみたいじゃね?」
「あんまりゲームはしないけど、なんか地味ね」
更に左側から覗き込んだ美玖が辛辣な意見。しかもオレの左頬に自分の頬を擦り付けてくる。挟みこまれて動きづらいんだが……。
最弱のこのダンジョンの難易度を変えると、いろいろと事故が起きそうなので、【0】設定のまま前の画面へと戻り、今度は【ドロップ】を選ぶ。
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【ドロップ】
▶ アイテム
素材
食料
ランダム
【戻る】
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魔物のドロップ品を選べる感じか。もっと難易度が上げられるようになれば、素材との併用で武器や防具用の素材が入手しやすくなりそうだな。とはいっても、今のところ難易度は【0】か【1】のみしか選べないので、いい素材を入手するのは当分先の話か。
「なるほど。ドロップするアイテム類は、このように分類されているのですね。同じ魔物でもダンジョンによってドロップ品が全く違う場合があって、不思議に思っていたのですわ」
後日ヒメに詳しく聞いたところ、川越ダンジョンではオークから魔石やスキルジュエルがドロップしていたんだけど、ダンジョンによっては肉がドロップしたりするらしい。それはちょっと食ってみたいな。
最後は【接続】だが、これはいったい何のことだか、いまいち想像できないが、【接続】を選ぶと画面が切り替わる。
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【接続】
▶ 0(LV: 10)ー> 20Km以内のダンジョン
[ 古谷上 ]
小手指
1(LV: 25)ー> ■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【戻る】
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今のところ【0】しか選べないようだな。
オレ達パーティーメンバーに、単独でLV10に達しているメンバーはいないから(LV:10)は、ゲームマスター登録者の合計がLV10に達していれば、選べるってことだろう。
【1】はトータルLV25を超えれば選べるってことか。そこに達すると、かなり移動できる範囲が広がるな。
それよりも、古谷上? 小手指? 20km以内のダンジョンって書いてあるから、小手指=小手指ヶ原ダンジョンって予想できるけど、古谷上っていうのは?
「古谷上ってどこだ?」
「たしか、川越ダンジョンがある場所が古谷上だったかと」
表示は町名なのか。場所の確認が取れたので、古谷上を選んで接続してみる。すると、祭壇の奥の方にポータルが開かれ、薄っすらとオーロラのような半透明の先に、ダンジョンらしい景色が見えている。
「なにこれー! 超ファンタジー!! この先に進むと、もしかして川越ダンジョンなの?」
いちいちリアクション芸を繰り広げてくれるアネゴ。多分質問とかではなく、思ったことを口にしているように感じる。よし! 入ってみるか。
「オレが先行。三秒後、左右からミク、アネゴと続き、最後方中央からヒメが侵入!」
「「「了」」」
オレは武器を構えながら先行してポータルをくぐると、本当に別な場所へと移動したようだ。周辺を警戒したが、特に魔物の気配等は感じない。
ポータルを出た目の前には、神条ダンジョンにあったものと同じような祭壇があり、すでに操作パネルも競り上がっているので、ポータルを出た位置から回り込み、操作可能な位置まで移動したタイミングで、他の三人も次々とポータルから現れ、こちらに移動してくる。
「ホントに別の場所に移動したー! ヒカルッち、ここは川越ダンジョン?」
祭壇のパネルを見ると「古谷上」の文字が表示されている。どうやら移動は成功したっぽい。
「どうやら川越ダンジョンに移動したっぽいな」
「「「おおっ!!」」」
全員で感動の余韻を楽しんでいると、美玖があることに気付く。
「ヒカル、あそこにもう一つポータルがあるみたい。あそこからダンジョンに出れるんじゃない?」
気が付いてなかったけど、少し離れている場所にもう一つポータルが見える。たぶん、あそこがダンジョンへと通じていると思われる。ミクは目敏いな。
「ヒメ、川越ダンジョンの最深層ってB10F位だっけ」
「その通りですわ。ヒールスパイダーとは比較にならないくらいの魔物が出現するエリアですわね」
絶対にムリ。今のオレ達では瞬殺される道しか見えない。
「きょ、今日はここまでにしようかな」
「そ、そうだね」
貯金の目標は、オレ達全員のスキルを上げて、川越ダンジョンを踏破する……と、オレは考えている。
ただ、それは今ではない。
取りあえず今日のところは、細かい話はせずに神条ダンジョンに戻り、今日のところは解散した。




