表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキル操作で現代ダンジョンを生き抜く!  作者: ももんが


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/45

014:パーティーメンバーで神条ダンジョンへ

 今朝、神条ダンジョンで、吸収アイテム【M92F(魔銃化)】を無事手に入れることができたので、再度パーティーメンバーを招集することにした。ついに念願の川越ダンジョンへ行く日程を決めるためだ。


 ホームルーム前に軽く打ち合わせしようかと思い、早々、美玖、千堂さん、藍澤さん三人に声を掛けたんだけど、千堂さんの様子が明らかにおかしい。オレに対する距離感が完全にバグってるんだ。


 そもそも声を掛ける前に、教室に入ってオレを見付けるなり、挨拶しながらオレに近づいたかと思うと、オレが座っている椅子に強引に座って半分を陣取ると、オレの身体に身を委ねてくる。

 いやいや、近い近いって! 千堂さんから香る、女の子のいい匂いで酔いそうだから


「なんか輝っちのそば、昨日のあのあとから何故か心地いいんだよねー。美玖っちが言ってたこと、分かる~」

「千堂さん? 美玖? そ、それって?」

「えっ、それは~」


 千堂さんが周囲を見渡しながら、美玖にアイコンタクトする……。


「ここじゃ言えない、ね、美玖っち!」

「だ、だねっ」


 みんなには聞かせられないってことなのか? 美玖も控えめに否定してるってことは、なんか恥ずかしいこと? 千堂さんが昨日のあのあとって言ってるから、スキル操作にかかわることなのかもしれない。

 んっ、もしかしてあれか。ステータスに追加されていた【依存協調】の効果なのか?


「そ、それで川越ダンジョンに行く件なんだけど、今週の土曜日、みんなの都合はどうかな」

「あーしはいいよ」


 オレに密着したまま即答する千堂さん。


「わたくしも問題ございません」

「もちろん私もね」


 藍澤さんも美玖も問題なし。


「じゃあ、出来れば今日の午後、神条ダンジョンでみんなの装備を確認したいんだけど、都合はどう?」

「承知しました。一旦帰宅してから直接ダンジョンへは赴きますわ」

「あーしも帰宅後装備を持って(ちょく)で行くわ」


 おおっ! 思った以上にフットワークが軽いな。超、助かる。


「それじゃあ今日の放課後、神条ダンジョン前に十六時集合で大丈夫そう?」

「問題ありません」

「りょっ!」


 早々に放課後の活動方針が確定し、そろそろホームルームの時間が近づいてきたので、いったん解散しようとしたその時、邪魔者が侵入してきた。


「おいおい、そんな奴に無駄な時間を使って大丈夫なのか!」


 朝から黒原のカットインかよ。

 美玖と千堂さんはめっちゃ不快そうな顔をしている。藍澤さんは、無表情で完全スルーの体勢だ。


「スキルなしと川越ダンジョンに行っても、何の成果も得られないだろ? そいつのチームなんて、さっさと見切りつけた方がいいんじゃねーか。へへへっ。三人なら、いつでも俺らのチームに迎えてやるぜぇ!」


 なんなんだ。こいつの自信。

 三人とも、完全にお前には興味ない感、丸出しなのに……。

 そもそも千堂さんと藍澤さんは、しっかりとしたチームに所属しているんだから、お前のチームじゃ役不足だろう。


「だいたいお前が普段行ってるダンジョンと違って、本物のダンジョンじゃ命の危険だってあるんだぜ。お前は、まさか三人に守られながらダンジョンに入るつもりか?」

「いやいや、そんなつもりないから」

「そうなるんだよ! このスキルなしが!!」


 そう言いながら、座っているオレの肩を思いっきり突き飛ばす。


「いてっ、何すんだよ!」

「なっ!」


 今までならば、黒原に突き飛ばされた時点で吹っ飛ばされていただろう。だけど、そうならなかったことに驚く黒原。

 先日手に入れたスキル【攻撃+2】【防御+2】の効果で少し衝撃を受けた程度で済んだみたいだ。まあ、痛かったので思わず声は出ちゃったけどね。


「へっ? いったいどうして……」


 この状況にガチで驚きを隠せない黒原。何かをオレに言いかけようとしたところで、ちょうど担任が教室へ入ってきた為に、ウザ絡みは強制的に終了した。


「ちっ! 覚えてろよ」


 お約束の捨て台詞。おつー。




☆☆☆


 放課後になり、帰宅前に黒原がまた絡んでくるかと思ったら、奴は早々に下校していったようで絡まれることはなかった。なんか珍しいことがあるもんだな。

 今朝のことがあったから絶対執拗に絡んでくると思ったんだけど、まあラッキーってことで。


 オレはいつもの装備、美玖も安定のジャージ姿……。よく考えたら、美玖の装備は考えないといかんな。川越ダンジョンもジャージ姿なんてありえないし。もう少し考えてみるか。


 取りあえずオレ達は、いつも通り自転車で神条ダンジョンへ向かった。



ここまでお読みいただきありがとうございます。

次の更新は月曜日21時を予定しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お読みいただきありがとうございました。 初投稿作品です。お手柔らかにお願いします!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ