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九州召喚記  作者: 洗濯一郎
本編
9/16

 帝国の異変

「プレジデンテ、使節団からの報告書です」

「ほう」

「副大統領、もしだ。もし、九州と戦争になれば我々は勝てると思うか?」

「報告書を見る限りは勝てないかと思いますが、戦争は最終的に量です。量で行けば大きな犠牲は出るでしょうが勝てると思います」

「なるほど、貿易について会議を行う。30分後、会議室に」

「はい」




報告書

・九州は高度な文明を持ち、都市規模はアメリカのニューヨークやロサンゼルスなどの大都市でなければ鹿児島の方が上である

・九州はアメリカに対し友好的な態度で接し、貿易、国交の件でも承諾してくれた

・九州日本軍の技術力は現在世界トップであり、アメリカ軍戦闘機なら10機でかかってきても1機でやれると述べた

・陸軍は装備技術、熟練度すべてが九州日本軍の方が上

注意!

場所は不明であるが大日本帝国軍が駐屯している

外国との接触はすべて大日本帝国に報告される

大日本帝国との関係悪化に気を付けるべき

九州はアメリカに帰国するのがイヤになるほど快適だ




一方そのころ帝国では

広田弘毅首相が軍部との意見の対立で総辞職した。

そして軍部から推薦された林銑十郎が首相となった。これは10月28日のことであり史実より4か月早く就任した。

林銑十郎はさっそく九州に対する政策を発表した。これを新聞社らは九州政策と呼ぶ

九州政策の内容

・九州は我が国の領土であり、行政権・軍などはすべて編入。できなければ軍事行動も行う

・九州に駐屯している軍はすべて大日本帝国に接収される


であった。九州政府がこれを受け取るのは11月に入ってからであった。




九州政府は緊急閣議を開き西部方面総監部(防衛省)に対し、防衛出動準備を要請。要請を受けて第4師団、第8師団、が福岡県、大分県、宮崎県、鹿児島県の沿岸地区防衛を始める。

県警の機動隊も各地に出動し、民間人の避難所開設、護衛を開始した。

海上自衛隊についても第13護衛隊が福岡、大分の沿岸警備、に入った。


九州政府は帝国からの命令を拒否すると、帝国は貿易の中止を発表。

しかし、九州政府は『帝国との交渉で不都合があった』として九州国民には真実を伝えなかった。


政府はアメリカと中華民国の大使を召喚し、併合を帝国から要求されていることと、軍事衝突が近いことを伝えた。



11月7日

自衛隊は小倉駐屯地にいる帝国陸軍と佐世保にいる第三、第四艦隊の無線を傍受していた。内容は暗号なのだが、ネットで調べればすぐにどういう意味か出てくるので解読が可能であった。

自衛隊は『11月9日行動を起こせ』という命令が帝国陸軍、第三、第四艦隊に発信されたことが分かった。

自衛隊は彼らが食堂を使うときに突入をし、拘束することを決めた。

県にSATの派遣を要請し、陸自と合同で対処する


11月8日午後1時

帝国兵士らが食堂に入ってくる。誰かが「この旨い飯を食べられるのもあと少しか…」とつぶやくが誰もそれを聞いてはいない。

中隊長が「今日は九州の軍人はいないのか」と言うと食堂のおばちゃんが「えぇ、今日は朝から訓練で訓練場に行ってますよ」とうそをつかせた。

彼らが食事を受け取り席について食べ始めるのを確認。食堂の調理師に扮した自衛隊員が武器があるかどうか確認する。どうやら中隊長や小隊長は日本刀を持っているようだった。



帝国軍人だけになったところで



バン!


大きな光が部屋を包み込んだ後、催涙弾が撃ち込まれ、部屋が催涙ガスで満ちたところに、重武装をしたSAT隊員らが突入。反抗しようとしてくるものは一人もいない。中隊長を除いて。

「なんだこれは!」と叫びながら日本刀を振り回している。

SATの隊員は周りのうずくまっている兵士たちに手錠をした後、中隊長を制圧するために、一人の隊員が「手を上げろ!警察だ」と放つ。すると中隊長は声のする方向へと切りかかる。SATはそれを盾で防ぎ、隙ができたところでSAT隊員が中隊長にとびかかり、日本刀を離そうとするが抜けないので、仕方なく腕の骨を折り、制圧させた。


その後、兵士らを全員外に出し、日本刀を没収した後、手錠をしたまま広場へと連れていかれた。中隊長は救急車に乗り病院へと運ばれていった。



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