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九州召喚記  作者: 洗濯一郎
本編
6/16

 貿易強化

転移以降、九州内における急激な需要の増加のほかに

各企業は帝国からの需要に対応するために設備投資などを増やしていた。


8月20日

下関で金銭価値の価格について協議が行われた。

石炭と米という物々交換ではなく金銭による貿易で輸出と輸入の幅を広げようというもの

帝国側の使者は九州の紙幣を見せると「これは!」と椅子から吹っ飛ぶリアクションを見せた。

使者の手には顔を左右動かす北里柴三郎の姿があった。

一応この時代の1円は九州で2000円ほどの価値がある。

米1俵(60キロ)10円は九州円で20000円である

という事を伝えた。


使者は1000円札を1枚持ち帰り、御前会議にてそれを差し出した。

その印刷技術にその場にいた誰もが驚いた

「その1000円で九州では50銭の価値があるだと?それ以上の価値があるだろう」

「我々が使っている円に交換して貿易するようですから今後わが国にも流通し始めるでしょう」

「それは避けた方がいい。交換した九州円は我々が管理する」

「確かに、それ以上の価値がつきそうですもんな」

「わかりました。そうしましょう」


ちなみに持ち帰られた1000円札は陛下のコレクションの1つとなった


9月より金銭による貿易が始まったことで帝国と日本の輸出入が活発になった。

鉄鋼やねじなどの加工品は品質のよさから帝国内で高値が付いた。

医薬品についたも風邪薬、胃腸薬などが輸出され、九州のは効き目がすごいと言われこちらも高値が付いた。


農業が盛んなところでは県主導で補助金を出し、農業従事者が増えていた。帝国のコメが流通してもやはり九州のコメが食べたいという人が多く、これを好機とみて農業を始める人が続出したのであった。



防衛装備の開発についても進んでいた。

ミサイルであるがその開発は着々と進んでおり、

17式艦対艦誘導弾T型、12式地対艦誘導弾T型、04式空対空誘導弾H型の開発が始まっており、製造については長崎で行う

歩兵装備である20式小銃と5.56mm弾においては既に北九州で製造を開始

戦闘機はと言うと、F-1戦闘機をベースにするかT-4練習機をベースにするか悩んだ結果、最終的にF-1戦闘機をベースにすることになり、H-1戦闘機(二菱ふたびしのHをとった)と名付けられた。

戦闘機製造において最も最適であるとされていた北九州空港であるが、有事時の海上攻撃による橋が破壊される危険があったため、先端技術産業が盛んであり、内陸部である熊本空港にて製造工場が作られることになった。

H-1戦闘機は04式空対空誘導弾H型を4発と20mmバルカン砲を備えた完全対空型戦闘機である

一方で輸出用としてレーダー機器やミサイルを外したB型についても生産され、生産が開始されれば日本などに売り込むつもりである。F-35のように解体し研究しようとできないブラックボックス化も行われた。


9月20日

両国の会議場所としてめかりPAが整備され使用されていた。

「なっ!戦闘機の輸出ですか?」

「えぇ、兵装はこちらで制限しますが」

「か、価格はどれほどなのでしょうか」

「生産数によりますが約50億円ほどですね」

「ご、50億⁉戦闘機にそんなバカみたいな値段かけられませんよ」

「そうですか。ではこの件はなかったことで」

「まっ、待ってくれ!性能を教えてほしい!」

「こちらが資料です。じっくりとお読みください」


資料

H-1B戦闘機

20mmバルカン砲を1門(750発)

最大速度 650ノット

要望あれば爆弾搭載可能

等・・・


そしてそこにはカラーでH-1Bの試作機の姿があった。

「ろ、650ノットだと!馬鹿な」

「信じられないというならば視察員でも派遣すればどうでしょうか?あなた方にとっては美味しい話だと思います。1936年の戦闘機は大体250ノットあたりと聞いています」

「うーん、上に持ち帰らせてもらっても?」

「えぇ、それと、お金の代わりに石油での支払いでも構いません。視察団を派遣するならご連絡ください。発注数は最低でも20機です。パイロットの研修についてはこちらが行います」

「分かりました」



閣議会議にて

「喉から手が出るほど欲しいけど、この価格はなぁ」広田は頭を抱える

「発注数は最低でも20機とのことでしたので海軍と陸軍に10機ずつ分ける感じですね」

「兵装は抑えていると聞いていますので追加できないか聞くのもありですな」

「1機50億・・・20機で1000億・・・」

「とりあえず陸軍と海軍の者を派遣させろ」




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