#1幻想入り
この小説は、東方Projectの二次創作でございます。
こちらの作品は文字サイズ100%で読むことを想定して改行等をしています。
(右上の表示調整から文字サイズの欄が100%か - になっていたらサイズ100%です。)
自分勝手ですが100%でお読み下さるようお願いします!
人物が発するセリフ等が原作のイメージと大きく異なる場合がありますがそこら辺はご注意を。
そしてたまに他作品のパロディがありますのでそこもご注意を。
この小説はハーメルンでも連載しています。
これらを踏まえたうえでお楽しみ下さい!
僕は東方好きのただの男子高校生、羽矢通。
羽矢「そよ風が涼しい……って、なんで自己紹介してるんだ?」
そうぼやきながら、夕日が差し掛かる帰り道を歩く。
羽矢「ただいま……まあ、誰もいないけど」
一人暮らしだと、こんな独り言も増えるものだ。
そう思いつつ、椅子に座ってパソコンを立ち上げる。
至福のひととき、東方紅魔郷のプレイ開始だ。
やっぱり紅魔郷は神作。音楽がまず素晴らしいし、張り巡らされる段幕にも心引かれる。それに加えて登場キャラだとか───(省略)
羽矢「うわああああああああああ!!! またピチュったぁぁぁぁぁぁぁ!!! もう一回!!」
そんなこんなでゲームに没頭し、気づけば夜。
ベッドに倒れ込むようにして眠りについた。
紫「なんか最近、ちょっと暇ね……。
そうだ、誰かを幻想入りさせてみましょう。
まあ、これで少しは楽しめるかしら。」
翌朝──
羽矢「はぁ……よく寝た。って、え?」
目を開けると、そこには見慣れた自室ではなく、
一面の草原が広がっていた。
(いや、これは夢だ。夢に違いない。でも、
ちょっと空気が違うし、これは夢じゃない?
とりあえず周りを探索しないと……)
そう思いながら歩いていると、少し離れたところに人影が見えた。
(あ、人だ! ってことは、町とまではいかなくても、
村くらいは近くにあるはず!)
とりあえず、その人に声をかけてみることにする。
羽矢「すみません、ちょっといいですか?
道に迷ってしまったのですが……」
そう言って、その人が振り返った瞬間──僕は目を疑った。
(えっ、待って!? 赤いリボンに金髪、
黒いスカート……これって……ルーミアじゃないか!?
つまり、ここは……幻想郷!?まずい、
なんとかごまかして食べられないようにしないと!)
羽矢「この森から出たいんですが、道に迷ってしまって……。
よかったら、近くの村まで案内してもらえませんか?」
ルーミア「そーなのかー。でも、あなたは……外から来た人間?」
羽矢「え、外からって……??正真正銘の固有種ですが?」
ルーミア「じゃあ、弾幕は出せるのかー?」
羽矢「え?」
ルーミア「もしかして、弾幕出せないのかー?」
羽矢「いや、出せないけど……」
ルーミア「じゃあ、食べられる人間なのだー♪」
羽矢「は!?」
次の瞬間、ルーミアが弾幕を用意し、僕に向けて発射してきた。
(ちょっ!? いやいや、ゲームじゃないんだし!
そもそも当たり判定がデカいし、
機動力もないのに、避けられるわけ──)
羽矢「って、あれ?避けられてる!?」
ルーミア「なんで外の人間が弾幕を避けられてるの!?
あっ、避けられるのかー!?」
羽矢「いや、なんか素が出てない!?」
そうツッコミを入れた瞬間──
油断したせいか、弾幕が直撃した。
羽矢「痛っ!!!」
ルーミア「やっと当たった……じゃあ、いただきまーす♪」
(あ、これ……食べられるやつだ。
幻想郷に来て、早々にお別れ。もっと満喫したかったな……。
ああ、これが走馬灯か……
今まで時間は少ないけどいろいろあったな。
でも、これで終わりか。ありがとう………
……いや、待て。ルーミアに食べられることって、
むしろご褒美なんじゃないか!?)
そう思いながら、僕は目を閉じた。
が、
「待ちなさい!!」
突然、鋭い声が響いた。
ルーミア「わかった! この人間は見逃すから許して!」
そう言うと、ルーミアは脱兎のごとく逃げていった。
(え、助かった……?)
「大丈夫?怪我はしてない?」
安心感のある声に目を開けると──
そこには博麗霊夢が立っていた。
羽矢「あ、はい。なんとか……」
霊夢「それなら良かった。ここは危ないから、私の家に来なさい」
羽矢「えっ、本当に?」
霊夢「いいから、行くわよ!」
抵抗する間もなく、霊夢は僕を軽々と持ち上げ、ふわりと宙に浮いた。
(え、待って、霊夢ってこんなに強引なの!?)
そんなことを考えている間に、あっという間に博麗神社へと到着した。
今回はこれでおしまいです。楽しんでいただけたでしょうか。
投稿は不定期となっておりますので気長にお待ち下さい。
それでは、ありがとうございました!