年収分のおしゃれをキミに
なんか調子悪いよおおおおお(作者は深夜テンションです
「おい、準備できたか?」
「それはこっちのセリ、、フ、」
着替えてきたのどかは黒基調のワンピースを着ているだけ。しかし、生まれ持ったスタイルと美貌でそれがもう特別なものを着ているかのように感じるのである
「のどかさん、、なんと見目麗しゅう!!...」
「勝手にアフレコすんな」
なんとも調子のいい女だ
「で?どう?このワンピ」
「ど、どうって、そりゃ可愛いだろ...?」
ああああ、消えてしまいたいぐらい恥ずかしい。あいつは俺を見て、さぞかし笑っているのだろう...ん?
「へっ?ああぁ、可愛い?初めていわれた...」
「嘘だろ?お前の顔なら幾度なくいわれてきたんじゃないのか」
「いや、私はお母様よりお父様似でクールな感じだから...しかもツリ目だし、、何も言わなかったら怖いとまでいわれたこともあるんだけど...」
「そうなのか?でも、俺には、そう見えないな。お前は、、そうだな。うん、麗奈さんより、のどかのほうが可愛い。俺から見ればな」
「ふぇっ!?」
ペタンっとフローリング座り込むのどか
「どうした?具合わるいか?」
「.......先、降りとけ」
なんだこいつ、、って、俺なんかさっきめっちゃキモいこと言ってなかった?大丈夫?そのせいか?!なんてことをしてしまったんだー!
「へ、へぇ?私、可愛いのかなぁ。伊織にあんなこと言われちゃったら、まともに立てないよ〜!」
伊織が後悔にさいなまれる一方で、のどかはニヤケ顔を監視カメラに晒しまくるのであった。
「伊織、ほら、手」
「手?」
「つながしてやるって言ってんだよ」
「はぁ?」
俺等ふたりの後ろにはボディーガードが3人ほど。普段でも難しいのに、この状態で握れるわけがない
「はい、あなたは絶世の美女との手をつなぐチャンスをたった今失いました。残念〜」
手をひらひらと振るのどかはそれはもう腹立たしい顔でこっちを牽制していたのであった。フン、そっちがその気なら
「ほらよ」
のどかの指を絡め取り、右手全体でしっかり握る。どうだ?これで満足だろ
「バ、」
バ?
「馬鹿ー!!、最初から恋人つなぎとは聞いてないわよ!」
え?ああああああああああああ。また俺は、我を失うといっつもこうだ。気づいたときには、いつも相手は顔を背けるか、のどかのように叫び散らかすかのどちらかだったんだ
「え?ああスマン!嫌だったよな」
「は?」
のどかの声は一気に冷静を取り戻した
「嫌な、訳ないでしょ?まあ、伊織なりに勇気を出したのならご褒美だ。今日一日これでいくぞ?」
「え?あ、ああ」
なんなんだこいつっと困惑を見せる伊織と心のなかでガッツポーズを決めるのどか、そして、お嬢様の念願に歓喜し、涙するボディーガード達。完全に周りの人から距離を取られていたのであった。
「これはどうだ?」
「可愛い」
「こっちは?」
「とても可愛い」
「なら、こっちは?」
「かわ、、」
「ああああ!可愛いだけじゃねえか!他に感想はないのかよ」
「え?なら、そのカーディガンはお前のボディーラインを引き立たせ、胸の主張も最低限に押さえている。それからそのブレスレットもお前の、全体的構図から差し引いて見るに...」
「やっぱいいわ...」
なんだこいつは、自分からお願いしておいて無礼なやつだ
「じゃあ、今日着たやつ全部もらおうかな?」
「金持ちが」
「うっせーな。お前のも買ってやるからよ」
お会計は、、一、十、百、千、万、、、。6桁!?はあー?服にそんなに使うなよ!
「あ、あとこれもお願いします」
あ、20万増えた。もうツッコむ気力もねえや
「伊織は、こんなんが似合う!これを着ろ!」
40万。
「伊織様はこんなのはどうでしょう!?」
30万。
「伊織くんはイケメンだから、こんなのはどう?」
80まn、、80万!?おい、あんた!
「なんでここにいるんですか麗奈さん、、。」
「気になっちゃったから来ちゃった!」
「ええ!?お姉ちゃん!?なんで?言ってないのに...」
「そんなのあなた達の家のかんs...おっと、缶スープがそんなこと言ってたような気がしたのー」
「お姉ちゃん?」
監視カメラのことに気づいたのどかは麗奈に詰め寄る。
「仕方じゃないじゃない。伊織くんに可愛いっていわれてニヤニヤしてる妹ちゃんみたら見に行っちゃうじゃな〜い」
「ニヤニヤ?」
「ご、呉解よ!そんなことするわけないじゃない」
「そうか、俺じゃそんなにだめなのか、、」
「そうじゃないわよ!あぁんもーー!!、はい!あんたの服はこれ全部!お会計済ませるから!」
「お、おう。ん?待てよそれ全部ってことは....のどかー!!!!!待て!早まるな!」
「クレジット一括で」
遅かった、、、なんだあのクレジットカード。確実にブラックより上位。何色なんだあれは
「129万6900円の一括、流石白雪様ですね。しかし、男の子用の服ばかり」
「それなら、プレゼントよ。あの子に」
「プ、プレゼント!?いつから男できたんですか、男」
「つい、先日よ。彼は完全に私にべた惚れだわ」
「そうには見えませんけど....?」
「んなわけないでしょ?私は伊織からなにかしてくるのを待つの」
「へぇ?あなたの好意に気づいてないと思いますが、、あら?イケメンですね。あなたがいかないのなら、私が頂こうかしら」
「そ、そんなのだめに決まってるじゃない!!」
「素が出ちゃってますよのどか様」
そんな有名ブランドDUCCIの社長、綾瀬彩花のニヤニヤ顔にジト目をむけるのどかであった。
「はぁ、あんな店二度と行かないわ」
「のどか、あなたそれ何回目?聞き飽きたわ。盗聴器から、、あ」
またボロをだした麗奈はにげるようにボディーガードを一人連れて逃げ出したのだった