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女神様が借金まみれの俺のお手伝いになるまで。  作者: 伯豆
女神様(?)降臨
6/11

番外編 圧倒的片想い。

わたしは白雪のどか。俗に言う「恋する乙女」だ

同じクラスの松阪伊織が気になるのだが、今までその気持は一体なんなのかわからなかった。

侍女に聞くと、それは恋なのだという。私には全く理解できんが、

ある日、母親に一本の電話がかかってきた。旧友からだという。

内容を聞いてみればひどいものだった。借金が多すぎるから、家は息子に任して海外に出る。

腐った親もいたもんだなとその親は私の母、白雪恵理に助けを求めてきたのだ。

「は?昔あんなこと言っておいて、何よ今更。絶対助けない。二度と連絡してくんな。松阪」



松、、坂?


不意に伊織のことが頭に浮かんだ。その子供は、おいていかれる子供は伊織かもしれない。そんなことを思うといても立ってもいられなくなった。

「ねえ、お母さん。その松阪って人の子って、伊織っていう名前だったりしない?」

「そうよ?どうしてあなたが知ってるの」

やっぱり、、!いや、違うこれは偶然なんかじゃない

「ねえ、どうしても助けてあげられない?」

「どうしてこんなクズ助けなきゃいけないのよ」

いつも穏やかな母の口調が今日は一段と怖く感じた。でも、諦めない

「助けてあげて。、、その子が可哀想だ」

「そうね、可哀想ね。でもあなたには関係ないことよ」

確かにそうだ。お母さんは私が普通に助けてって言っても助けるはずない。母は私にこそ優しいが、とても合理的で怖いところがある。でも、この人の弱点はわたしだ

「お願い、助けてあげて。その子だけでも」

「嫌よ。メリットがないもの」

もう....!!言うしかないじゃない


「私がその子のことが好きなの!!」


のどかとおそろいの大きい目は大きく瞬き、ぱちくりしている。すると、恵理は笑みを浮かべた

「ホントのことなのね?のどか」

「うん..」

「そう」

.......................


「いいわ。伊織くんだけは助けてあげる」

『本当か!?』

電話から興奮した伊織の父親の声が聞こえてくる

「るっさいわね。あんたは駄目よ。当たり前でしょ?」

電話を切り、まったくあんなやつからどうやってあんないい子が生まれたのよ、とのどかは呟いた後、のどかに向かって嬉しそうな声で言った

「あんたもそんな歳なのね..伊織くん、か。どうして好きになったの?」

「そんなのわかんない。体育の時間とか授業のときとかずっとチラチラ見てたら、なんか、、」

顔を上げると、ニヤニヤしている恵理の顔があった

「も、もういいでしょ!?」

「そうねー。じゃああなた二人暮らし、してみる?」

え?そこは一人暮らしじゃないの?二人暮らし?誰と?そんなの一人しかいない。

のどかは顔を赤く染め上げ、なんとしてでも恵理にだけは見られまいと顔を必死に背けるが、彼女にはバレバレなのであった。

「しないの?じゃあこの話はなしね」

恵理は立ち上がるとわざとらしくどこかへ行くふりをする。そんな、恵理の服の端を掴んではなさないのはのどかだった

「んー?はっきりいってみなさい」


「二人、暮らし、、します」


あんなに意地悪なお母さんはこれが生まれてはじめてだった。





「こんな気持ち、口調で隠すしかないじゃない」

今から念願の伊織とので、デート。可愛いかな?変じゃないかな?あれ?伊織のタイプってなんだったっけ

「のどかーまだか?」

彼が呼んでいる。

「ちょっとぐらい待て、それとも覗きたいのか?私の着替え」

あぁもう!私、バカだ。こんなに好きなのに素直になれない。ちょっとだけアピールしたのに伊織はそのことにすら気づいてないみたい

「馬鹿!覗かない、っつーの」

別にキミになら見られてもいいけど、、ね


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