2月7日 様子
お母さん「どうだったの?」
僕 「まぁ、相変わらずって感じだよ」
那由多の様子を見に行ったつもりが、逆にいろいろしてもらった。さすがお兄ちゃんとしかいいようがなかった。
お母さん「ちゃんとご飯食べてたの?」
僕 「いや、全然食べてないと思うよ。外食ばっかりじゃないかな」
お母さん「やっぱりね」
那由多がどういう性格かは、完全に理解しているようだった。だから、カップ麺を渡したんだろうな。
僕 「ずっとバイトしてるみたいだったよ」
お母さん「そうなの?」
僕 「うん」
僕が行った時もバイトをして、僕が起きた時もバイト。なぜ、そこまでバイトをする必要があるかはわからなかった。ただ、僕がわからないだけで、バイトをしている理由がきっとあるんだろうと思っていた。
お母さん「何してたの?」
僕 「何もしてないよ。那由多の家で話をしてただけだよ」
本当に何もしていない。ただただ、那由多の家で話をしていただけだ。
お母さん「次の日は?」
僕 「朝からバイトだったから、起きたらもういなかったよ」
お母さん「ふーん」
お母さんは、那由多の行動がわかるかのように話をしていた。
僕 「まぁ、いいかな。元気にしてたし」
お母さん「今度、家に帰ってきたらご飯でも食べに行こうか」
僕 「そうだね」
家を出て行った息子に対して、せめてできることを考えたのだろう。
お母さん「次は、どこ受けるか決めたの?」
僕 「まぁ、、、、、、。なんとなく」
お母さん「合格発表も出てないしね」
自分が戸惑っているのはなんとなくわかっているようだった。
僕 「そうだね。前期で受かるかどうかが一つのポイントだね。落ちた時は、だいぶ下げようと思っているよ」
正直落ちるとは思ったいない。でも、そう言って落ちたらダサすぎるから一応保険として話をしていたのだ。
お母さん「そうなの?浪人しても構わないよ」
僕 「浪人はしたくないよ」
お母さん「そうなの?」
僕 「当たり前だよ」
今年、やれるだけの努力をしてまた来年なんて、絶対できない。
お母さん「だったら、いいけど」
僕 「なんとかなるように祈っておくよ」
お母さん「そうだねぇ」
不思議と僕たちの中で上手くいかないイメージは湧かなかったのだ。