2月1日 天気予報
僕 「じゃあ、明日の昼頃から出るよ」
お母さん「わかったわ」
2月3日に迫った試験に、前泊して挑むことに決めた。最初は、朝早く出るという案も考えていたが、あまりいいことではないと思った。
僕 「明日って雨なの?」
お母さん「天気予報では、雨って言ってたけど」
僕 「だるいな」
やっぱり雨かぁ。この前、たまたまスマホを見ていて雨のマークがついているように思った。それは嘘じゃなかったみたいだ。テストを受ける日くらい晴れていてほしかったというのが本音だった。
お母さん「結構強く降るみたいだから、気をつけなさいよ」
僕 「うん。また、着いたら連絡入れるようにするよ」
前泊するんだったら、多少雨が降っても影響ないだろう。ホテルは、大学から徒歩7分のところを予約した。だから、ホテルに着けば試験会場には着くと思っていた。
お母さん「そうね。調子はどうなの?」
僕 「まぁ、やれるだけやったとは思ってるけど。どうなんだろうね?」
これが本音なのか、強がっているのかはわからなかった。本来なら、アイツとも話す予定だったのに。全て予定通りとはいかない。ただ、今は受かることだけを考えなければならなかった。
お母さん「不安?」
僕 「不安はないよ」
お母さん「そうなの?」
きっぱりと言い切った。お母さんは、まっすぐに僕の方を見た。信用されていないみたいだな。
僕 「やれるだけやったし。これ以上は無理だと思ってるよ」
お母さん「それは、頼もしいね」
頼もしいかどうかはわからない。それでも、十分力は出し切ったと思っていた。
僕 「頼もしいというか、ただこれ以上無理っていう話だけだよ」
お母さん「それだけやったんだから、きっといい結果出るわよ」
結果かぁ。口に手を置いた。
僕 「そんなに簡単ではないよ」
お母さん「大丈夫よ。絶対受かるわ」
僕 「まぁ、それを信じるしかないな」
とりあえず、体調を崩さないように明日を迎えることが第一優先だ。
お母さん「明日は、何時に起きる?」
僕 「うーん。8時くらいかな」
お母さん「わかったわ」
僕 「もし、起きてなかったから起こして」
明日出発だと思うと早く感じる。ただ、早く終わってほしいという気持ちが一番なのは素直な気持ちだった。