1月27日 やる気
僕 「アイツ知らない?」
山川「那奈?」
僕 「うん」
どこにいるのだろうか?昨日、あの後もアイツはカフェに来ることはなかった。なんで来なかったのか僕には理解できない。そのため、わざわざ山川がいるであろうこの図書館に。
山川「知らないな。最近、会ってないね」
僕 「そうなんだ。てっきりもっと会ってるかと思ってたよ」
この答えは想定外だった。まさかな。どうしようかな?戸惑ってしまい、上手く思考できない。
山川「私も世田と一緒で受験するのよ。どこにそんなに余裕があるのよ」
僕 「それは、そうだな」
その通りだ。ただ、アイツの情報がここにもないとすると僕はどうしたらいいだろうか?
山川「で、那奈は何してるの?」
僕 「それが、昨日会う予定だったんだけど来なくて」
山川「は?何それ?」
山川の表情が豹変した。言うんじゃなかった。
僕 「そんな怒るなよ」
山川「怒るわよ。ちゃんと見てなさいよ」
ちゃんと見るってなんだよ。言い返そうと思ったけど、言えばもっと言い返されそうだった。
僕 「そんなこと言われても」
山川「どこが、言っちゃいけないよ」
やばいな。完全に怒らしてしまった。俺は、あんまり強く言い返せない。怒らせないように言い返した。
僕 「しょうがないだろ、連絡もこないんだから」
山川「何よそれ?また、いなくなっても知らないよ?」
俺のせいでいなくなるのは相当困るみたいだ。ただ、この前いなくなったばかりなのにすぐいなくなるのか?
僕 「そんな怒るなよ」
山川「は?」
ダメだ。話を聞こうという姿勢じゃない。何を言っても理解はできそうにない。
僕 「は?って何だよ」
山川「本気で言ってるの?」
本気以外何もない。
僕 「怖いから本気で怒るなよ」
山川「アホなのか?」
これはミスったな。もっとうけるかと思ったけど全然うけかい。
僕 「なんでアホなんて言われるのか理解できなかった」
山川「もう、アンタと話しても私が疲れるわ」
僕に呆れている。それは、山川の態度でわかった。
僕 「どう言うことよ?」
山川「わかんないの?」
僕 「わからないよ」
とにかくここで話しても平行線の気がした。
山川「早く探しなさいよ」
僕 「いや、勉強しないといけんないんだよ」
山川「そんなの私も一緒だよ」
僕は、スマホを取り出し連絡が来てないのか確認していた。