12月22日 不参加
26日の集まりまで、後4日。場所は、東京ではなく長野で行われるらしい。結局、8人中7人が参加。参加しない1人は、宝来だった。急遽、予定が入ってこれなくなったらしい。なぜ、宝来は来なくなったのか?
僕は、アイツと深雪が関係しているんじゃないかと思った。アイツは、昔から宝来のことを知っているし、今でも連絡を取り合う仲。何があっても全然おかしくないと思っていた。先週の金曜日は、アイツが宝来に何か言っているところを見ており、宝来は、とても鬱陶しそうにしていた。
一方の深雪は、ずっと宝来が東京に来るのを待っていることを教えてくれた。いつの間にか、小野田から深雪という呼び方に変わっていた。本人とは、小学校以来、会ってはいないが連絡を取るうちに、少しずつ彼女のことを思い出してきたのだった。
深雪とは、小学校1年生からずっと同じクラスだった。ずっと一緒ということもあり、彼女は僕のことをかなり覚えていたらしい。今回の集まりも、言えなかったけど、宝来と僕は必ず来て欲しいと思っていたことを告白してくれた。どおりでおかしいと思った。
いくら高校3年生とはいえ、あのメンバーの中に僕なんかが入るわけがないと思っていた。深雪が誘ってくれたのなら、納得だ。深雪の話を聞いて嬉しい半分、不安半分だった。たしかに、久しぶりに会えるという気持ちは嬉しいが、実際、会ってみて想像していたのと異なるのが最も怖かった。
あの頃、深雪が僕のことをどのように思っていたのかはわからない。しかし、過剰によいイメージがあったらどうしよう?そんな不安が頭の中をよぎってしまった。小学校の頃は、まだ自分が隠キャであるという認識が自分も周りもないと思っていた。
中学校くらいになると、少しずつ周りからそういうレッテルを貼られ始めるようになったのだ。そこから、段々、自分を出すのをやめてしまい、自分というものを見失うようになっていく。僕は、みんなと一緒に憧れたことはないし、そうなるだろうとすら思わなかった。
でも、今、ふりかえってみると、みんなと同じように話したり遊んだりしていたら、大きく変わっていたのかもしれない。ずっとそうしようと踏み出す一歩が自分には足りなかったのかもしれない。
その一歩を、ずっとアイツは押そうとしてくれていたのかもしれない。でも、その期待に応えられずに今日まで過ごしているのが現状だった。何か変われるかな、、、、?自信を取り戻したくなる一日だった。