それでいいのさ
キンコーン!
タブレットから電子音が響いた。
「また、宣伝かなー?」
開いてみてビックリ。お仕事依頼。
「官能小説!!!?20000字書いて一万円?」
ケラケラ。ひとしきり笑い転げる。
「官能?小説!かっけるわけないじゃない!!!」
わたしゃSFしかかけません。
はた。
ぷるるるるー、ぷるるるるー。
「もしもし?吉木くん?そーだんが」
「なに?」
「かんのーしょーせつ書きたいの」
「うんそれで?」
「いろいろ教えて」
「なにを?!!!」
「だから、かんのーしょーせつ書きたいの!!!」
「無理です」
プツッ。ツーツーツー。
一応バツイチだけど、かんのーしょーせつはきょーみなかったから知識ゼロに等しい。悔しい。
夜空の月に吠える。