あぢきなし!
処女作です!
いろんなコメントください!
罵詈雑言構いません!
とある教室で
「お前ってまさに”あぢきなし”って感じだよな、雄次。」
親友の瀬岳が変なことを言い始めた。
「何それ?どういうこと?」
聞き慣れない日本語に俺”雄次”は説明を求めた。
「ほら、この前の古文で習ったろ?
つまらない、役に立たない、どうしようもないって意味の古文単語。
まさに雄次って感じだよな。
これ以上にわかりやすい覚え方ないだろ。」
いつものよう貶してくる瀬岳。
俺は笑顔を浮かべて答えた。
「は〜?やめろよ〜。そんなことないだろ??」
「いや、まんまやん。特につまらないって所。俺天才じゃね⁈」
おどけたように言う瀬岳は屈託のない笑顔を浮かべる。
それにしても俺ってそんなにつまんないやつだろうか。
ちょっと傷ついたけど我慢、我慢。俺はそれくらいで怒るほど
心の狭い人間ではないのだ。
しかし、改めて”あぢきなし”を考えてみるとひどい言葉を彼も言ったものだ。
俺が我慢できる人間だったからよかったものの他の人だったら
喧嘩になってるだろう。
まあだから俺はこいつと親友でいられるのだろう、
そう結論づけた。
放課後となり部室へと向かう。
オーケストラ部を入ったのは2年前最高学年になった。
みんなからはめっちゃ優しい先輩、怒らない先輩
として認識されている。
おかげで気楽に話しかけてくれる後輩が多く、
いろいろなことを我慢してきたかいがあったものだ。
今日もテンションを高くして部室へのドアを開けた。
「雄次せんぱ〜い。ちょっとジュース買ってきてよ〜。」
入ってきた瞬間に愛しい後輩からのご要望だ。
答えてあげないわけにはいかない。
「いいよー。何がいいの?」
笑顔で答えてあげると後輩は
「りんごジュース。ありがとー。」
確かに承った俺は部室を後にして自販機へと走り出す。
後ろから少し声が聞こえた。
「雄次先輩ってなんでもやってくれるから。ほんと嬉しいんだよね〜。」
後輩から褒められてちょっと鼻が高い気分だ。
俺は自販機に向かって足を早めた。
ジュースを買い終え部室へと戻ってきた時、
扉には大きな影が見える。
先客がいるようだ。
「おーっす。遅れましたー。」
瀬岳が入ってきた。
部活の遅刻魔である彼が遅刻しないのは珍しい。
後輩たちは珍しい物を発見した時のようにはしゃぎ出した。
「瀬岳先輩今日はめっちゃ早いじゃないですか!
今日は補修がなかったんですか?それとも逃げてきたんですか?」
「瀬岳先輩今日は楽器教室に忘れてきてなあい?大丈夫?」
瀬岳は人気なのである。
いつもおっちょこちょいでなんでも忘れてくるが。
それによく喧嘩をしてる。自分の嫌いな人の悪口もめっちゃ言う。
でもみんなからは好かれている。
俺はジュースを頼んできた後輩にジュースを渡そうと近く。
「あ、先輩ありがと!そこおいといて!」
後輩は瀬岳と話すのに夢中らしい。
それほど彼は人気ということだそれ自体に不満はない。
しかし、彼らが話している姿を見るとなぜか心がモヤモヤするのはなぜだろうか。
気持ちが沈みながら部活をやり終え、
そのまま一人で下校しようとする。
部室棟を出ると外は雨だった。
傘をさして外に出る。
雨は俺に重くのしかかるように俺のお気に入りの傘を打った。
モヤモヤを引きずりながら家に帰る。
アパートの一室である我が家は2階に位置している。
いつも大家さんが草刈りをしてるのだが、
流石に今日は雨なのでやってはないだろう。
家の中に入り傘を広げて乾燥させる。
そして最低限の着替えなどをすましたら俺はゲームに飛びついた。
幸い両親は海外にいるためこの時間を妨げられることはない。
この時間、オンラインゲームの時間は誰にも邪魔されることなく
心の鬱憤を晴らすことができる。
絶対に友人や後輩には言えない方法だが。
ゲーム上で敵に負けた。
その瞬間俺はコントローラーを振り上げた。
振り上げた腕に日頃の我慢してきた鬱憤、ストレスを存分にため込んで
コントローラーを机に叩きつけた。
バンッ、バンッ、バンッ、バンッ。
叩きつけたときに腕にかかる衝撃は計り知れないもので、
それが俺の心を癒してくれる。
いつも人前では言えない愚痴をゲームで発散するのが俺の日課なのだ。
すこし気が楽になった俺はまたゲームを始める。
ゲーム上で敵に負けた。
俺はまたコントローラーを振り上げ机に叩いた。何十回も。
俺の気が落ち着いてきた頃、
ピロンっと言う通知音と共に瀬岳からメッセージが届いた。
携帯を開けると液晶画面いっぱいの”あぢきなし”。
瀬岳はネタとして送ってきたのだろうが、今の俺にとってはそれは怒りを煽る
ことでしかなかった。
静まってきた怒りが再び再熱し、俺はさっきよりも強くコントローラーを叩く。
「なんでお前にあぢきなしって言われなきゃいけねんだよ!
お前だって全然勉強してないし、部活だって遅刻するのに!」
あまりに怒りに無我夢中でコントローラーを叩きつける俺。
室内を響く打撃音。
興奮のあまり注意散漫になっていた俺は叩く場所のコントロールができなくなっていって、ついには机をカスってしまった。
俺の怒りが最大限乗せられたコントローラーは床へ真っ逆さま。
ハッと我に帰ったときにはすでにもう遅く俺のコントローラーは
今日一番の音を立てて砕けていった。
広がる残骸。押し寄せる後悔。
「4000円買い直しかぁ。」
呆然のあまり、真っ先に金のことを考えてしまう俺であった。
無情にも飛び散るネジは俺に現実を突きつけてくる。
「ヤッベ、下の人ぜったい苦情言ってくるよな。」
アパートであり、2階に住んでいる俺にとって
床で衝撃を起こしたことは危うい。
1階の人がやばい人だったらインターホンでも鳴らして問い詰めてくるだろう。
やばい人じゃなくても問い詰めてくるか。
俺は1階の人が不在であることを信じるしかなかった。
ワラをもすがる思いで待ち続けたが、現実は非情だ。
死刑宣告のようなインターホンが鳴り玄関へと俺を誘う。
こんなにもリビングが長いと思ったことはないだろう。
俺は腹を括って廊下を歩き地獄への門にも見える扉を開けた。
蛇が出るか虎が出るか。どちらが出たとしても謝り倒すしかない。
「すみませんでした!」
体感90度に体を曲げ精一杯の謝罪の意を示す。
オヤジの怒鳴り声が聞こえるか、ババアの金切声が聞こえるか。
戦々恐々とする俺であったが、上から聞こえてくる声は意外にも若く凛とした声であった。
「本当にびっくりしたんですけど、何があったんですか?」
顔を上げてみればそこには自分と変わらなさそうな年齢の女性の姿があった。
顔には少しあどけなさが残り、しかし威厳がある。それに美少女であった。
こんな近くに美少女が住んでいた事に少し興奮した。
「え、あっとその…」
あまりの驚きにしどろもどろになる俺。
「しっかり言いなさいよ!そう言うのが一番腹立つのよね。」
苛立ち声をあげ、俺に回答を迫る女の子。
俺は少しだけ瀬岳と同じ雰囲気をこの女性から感じ、嫌悪感を抱いた。
そうすると驚きも興奮も冷め、落ち着いて話すことができた。
「あ、はい。物を落としてしまいまして音が聞こえてしまったようなら
ごめんなさい。謝ります。」
とっさに考えた嘘で俺はこの場をごまかそうとした。
しかし、彼女は騙せなかったらしい。
「嘘ね。物を落としたくらいじゃあんな音出ないわよ。
それに私耳がいいの。あんたの雄叫びももちろん聞こえてたわよ。
あれ凄かったわね。動物園入れるんじゃない?もちろん動物の方で。」
ひどい言いようだ。
嘘をついたことはこっちが悪いがそれ以上に煽ってくるとは。
ひょっとしたらヒステリックな婆さんっよりもタチが悪いかもしれない。
「あんた何?友達に嫉妬してんの?
さっきの感じだと本人には言ってないんでしょ。
文句ぐらい言いなさいよ、友達なら。」
彼女の罵倒に俺はただ困惑することしかできない。
確かに迷惑かけた俺が悪いが、
どうしてここまで言われなきゃ受けないんだろうか。
「それってあなたと関係あります?」
突き放すように言った。
しかし彼女は粘着してくる。
「関係あるに決まってるじゃない。
お友達問題が解決するまであなたずっとどっかを叩いて
怒鳴ってるんでしょ。そんなのたまったもんじゃないわ。」
一理ある、と思う。
しかし、これ以上の面倒はごめんだ。
「それはもうしません。迷惑かかるならもうやらないので
もう帰ってください。」
「被害者として物音がした本当の理由くらい教えてくれてもいいんじゃない?
それとも大家さんにチクられたい?」
大家さんに迷惑はかけたくはない。
いつも気にかけてくれる優しい人なのだ。
それにこの女性に教えるだけなら問題ないはずだ。
もう会わなければいいだけなのだし。
「はぁ。本当のことを教えるとコントローラーを床に叩きつけたんですよ。
そのせいであんな音が出たんです。」
「そのコントローラー見してよ?まだあんたのこと信用してないから。」
必要最低限のことだけ聞いて帰って欲しい自分の身としては
本当に嫌すぎる。
「いやですよ!」
「大家さん呼ぶわよ。」
「わかりました。。」
大谷さんを出すのはずるすぎる。
それじゃあ何も反抗できないじゃないか。
俺は家の中に入って散らかったコントローラーの破片をかき集め
彼女のもとへ差し出した。
「うわ、酷くやったわね。
あなたこれ何度も叩いてたわね。ボコボコじゃない。」
本当だ。今まで見ないようにしていたが至る所に凹みがある。
よくこれでゲームできてたな。俺。
「で、なんだっけ。あなた友達に嫉妬してるんでしょ?
なんで??」
今度はいきなり瀬岳との話だ。
この女は本当にズバズバ人の内側を詮索してくる。
「それこそ関係ないじゃないか!」
「関係あるわよ。さっきも言ったけど
その友達との問題がおわんない限り毎日叫び散らすつもりでしょ?
それを聞かされるこっちの身にもなってみなさいよ。」
そんなに聞こえてる物なのだろうか。
一応このアパートは普通のアパートと比べて防音機能がしっかりしていると
聞いたのだが。
「ちなみにさっきはどんな声が聞こえたんですか?」
恐る恐る聞けば、彼女はニヤニヤしながら
「自分の声を聞きたいの?あなたってM?
確かね、
なんでお前にあぢきなしって言われなきゃいけねんだよ!
お前だって全然勉強」
「わかったわかった!もういいよ!わかったよ。」
自分で言ってた恥ずかしい言葉に顔を紅潮させる俺。
それをニマニマと鑑賞する女。こいつはサディストに違いない。
「毎日そんなの聞かされたらこっちが困るから
あんたの悩み解決してあげようっていうの。だから早く聞かせなさい!」
どうやら瀬岳に対する俺の嫉妬を解決してくれるらしい。
そう考えるとこの人っていい人?
「そういうことなら、まあいいですけど。」
「立ち話も疲れるしあなたの家お邪魔させてもらうわ。」
「え、ちょっと!」
彼女は俺の断りもなく家へと入っていく。
本当に遠慮がない。
こっちのことなんか一切考えちゃいないんだ。
不意に瀬岳が脳内に浮かび上がる。
彼女も瀬岳と同じ。自分勝手なゴリラ。
そう考えると少し冷静になれた。
彼女は早速俺がいつも使っている椅子を発見し、女王様のように堂々と座る。
遠慮のかけらもない。
さらには
「客人に対してお茶も出さないのかしら?」
そう話す。
俺はふつふつと溜まる一方の怒りを抑えながら、渋々お茶を出す。
「ありがとう。
にしても意外と綺麗なのね男子にしては。」
満面の笑みを浮かべる彼女に少しドキってしながら
自分は床に座る。
「紹介が遅れたわね。
私は宮本 麗華。」
ゴリラみたいな言動に反する名前だ。
「俺は五島 雄次。」
よく考えてみたら女の子が自分の家に入ってくること自体初めてだ。
それにこんな美少女なので、少し意識してしまうのはしょうがない。
「それであなたの親友の話を聞かせなさいよ。」
急かす宮本さん。誰にも話したこともない俺の秘密。
深呼吸をして、頭の中を十分に冷静にする。
「早くしなさいよ。」
やはりゴリラだなって思った。
「まあまずは俺のこと話すんだけど
俺は、人に好かれたいんだ。
だから、周りにいるやつ全員に笑顔でいて
みんなの言うこと全部を聞いて
頼み事も全部引き受けてる。」
「全員に笑顔でいるの?きも!そりゃ仲良い人ができないわけよ!
あなたなんなら仲良い人なんていないんじゃない?」
俺は呆気に取られた。こんなに真面目に話ているのに彼女はぶった切ったのだ。
俺の話を。
彼女が傲慢でゴリラで人の話を聞かないことは知ってる。
でもこの対応は流石にない。
今まで抑えていた怒りどんどん湧き上がっていく。
「そもそもイエスマンって薄っぺらい人間よね。
つまらないわねと言われてもしょうがないんじゃないの?
あなたの親友に言わせてみれば、
”あぢきなし”だっけ?」
自分の生き方を否定されているようだった。
否、否定されているのだ。この誰もかもわからない女に。
俺が努力して、我慢して我慢して我慢し続けた人生が全て無駄だったと言う。
俺はもう自分の怒りを抑えられなかった。
「俺はあんたみたいなやつが大嫌いだ!!!!!
瀬岳みたいに相手の気持ちを考えないで!
自分勝手に生きてる!!本当に嫌いだ!!」
言い切った。人生初と言っても過言ではない。
自分の本当の気持ちを言葉にしたのだ。
不思議と怒りが消え、心地よい風がなびくように感じる。
なんだろうこの気持ちは。達成感?いや開放感か。
「うん。いい顔してるよ。今のあんた。」
麗華さんは楽しそうにこちらをみてる。
「いい顔?
こんなにスッキリしたこと初めてだよ。
なんか今まで抑えてきたものが発散された感じ。」
「そう、いい顔。それに今あんたはあんたが大っ嫌いな自己中になったわけだよ。
これで周りの人に迷惑かけたら大変よね。」
麗華さんはニヤニヤしながら言う。
「いや、それとは全然別じゃないか!」
「でも気持ちよかったでしょ?
自分の意見を包み隠さず伝えるの。」
「確かに、すごい開放感があった。
全然モヤモヤしないし
全然苦しくない。」
麗華さんは楽しそうだ。
「そもそも自分の意見を全て押さえる人なんて不気味なのよ。
そんなのロボットじゃない。
人間っていうのはみんな違う考えを持ってるから面白いのよ。」
「でも俺がもし瀬岳に俺の意見を言ったら嫌われるかもしれないじゃないか。
そうしたら俺は友人がいなくなっちゃう。」
宮本さんはため息をつきながら言う。
「そんなんで途切れる友情なら友達じゃないわよ。その瀬岳ってやつは。
友達なんていくらでも新しくできるんだから。」
「いやでも、瀬岳は一生の友達で、、」
もっと深いため息を宮本さんは出す。
「雄次くんの雄叫びを聞いている感じ、
瀬岳ってやつはゴミよ。人に向かってつまらないなんて言うやつ
クズでしかないわ。」
「え、でも宮本さんだってさっきめっちゃ俺のことけなしてたじゃないか。」
「あー、それは演技よ演技。半分くらい。
雄次くんこれくらい言わないと自分の気持ち言わないじゃない。」
「半分くらいはガチなんだ。」
俺はちょっと宮本さんを睨んだ。
「う、くよくよしすぎなのよあんた。」
少しくらいは悪いと思っているのだろうか。
「でも宮本さんのおかげだよ。
ちゃんと自分の意見を言うようになったのは。
本当にありがとう。」
誠意を込めて深くお辞儀した。
「別にあんたのためじゃないのよ。
私がやりたかっただけ。」
お辞儀しているから見えないけど
多分照れてるんじゃないかな、宮本さん。
「あー、でも瀬岳がいなかったらどうしよう。
新しい友達作るの大変だな。どうしよう。」
宮本さんはまた新しくため息をついた。
「そんなに友達って重要?
あんたまた喚き出すんじゃないわよね?」
「それはないと思うけど、どうしよう。不安だな。。」
「しょうがないから私が友達になってあげる。
これであんたも心配なくなるでしょ?
弱虫さん?」
宮本さんがめっちゃ優しいことを言ってる!
これはもしかして?
「さては宮本さんって友達いない?」
「な訳ないでしょ!友達くらい何万といるわ!」
彼女の鋭いツッコミが部屋に響く。
こんなに会話が楽しいって思ったのはいつぶりだろうか。
これも全て宮本さんのおかげだろう。
「本当にありがとう。宮本さん」
彼女には感謝しても仕切れないだろう。
「だから私が勝手にしただけだって。
もう私は帰るわよ!
流石に夜遅いしね。」
大きな足音をたて彼女は走り去っていく。
ふと、窓をみる。
「今日は満月か。」
慈愛の女神が包み込むように俺を照らしてくれるようだった。
翌日、決意を固めた俺は瀬岳に向かってこう言った。
「瀬岳!お前の方が”あぢきなし”だよな!」
後から聞いたのだが、その時俺は満面の笑みを浮かべていたと言う。
「そういえば、なんであの時麗華は俺のこと気にかけてくれたの?」
俺の家でくつろぐ麗華は今では俺の彼女になっている。
「どう言うこと?雄次?」
「いや、初対面の相手でしかもこっちが迷惑かけてるのに
あそこまで気にかけてくれる理由がないじゃん。」
麗華は懐かしむように目を細める
「あーあの時ね。
雄次ってオーケストラ部でヴィオラやってるじゃん?
めっちゃ夕方とか夜とか練習してたでしょ?」
確かに俺はオーケストラ部に入って
上手くなりたくて夜も家で努力してた。
「そうだけど、めっちゃ音量抑えてやってたよ俺。
聞こえてたの??」
ニマニマしながら麗華は答える。
「私、耳いいって言ったでしょ?
最初はくっそ下手で本当に文句言ってやろうかと思ったわ。」
俺は苦笑するしかない。
「でもだんだん上手くなっていくあなたの音色、すごく素敵だったのよ。
そんな努力してる人があんな雄叫び上げて困ってるって知ったら
助けないわけにわ行かないじゃない。」
真顔で言う彼女は美しく気高く見えた。
「まるで騎士みたいだね麗華は。」
「そうすると、雄次は囚われのお姫様ってとこね。」