表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

僕、転生して≪作家≫はじめちゃいました!!~ツンデレ有名美少女小説家の前世は最強魔術書作家!?~

作者: 月面

「いいから書いてみてよ。」来都野 辺留がそう言い始めてから30分は経った。次の講義の時間はとうに始まっている。

それでも無理やりにも逃げ出さないのは彼女が端麗な見た目をしていること以外にも理由がある。

自分の中で小説家という夢をどこか諦められていない、つまりまだ書きたい物語は沢山あるということだ。

しかし、一度は捨てた夢を拾い上げて「インターネット小説」なんて生半可なモノでやり直すのは少し、いやかなりの抵抗感を覚えた。

「とりあえずあらすじだけでいいから。」

それでも彼女は執拗に「インターネット小説」での「執筆」を勧め続ける。もちろんこの長い長い押し問答の間に、小説はあきらめたこと、「インターネット小説」そのものに抵抗感があること、は説明してきたつもりであった。

僕は思い切って尋ねる。「正直さあ、あーゆー系よくわかんないんだよねw君もオタクなの?」

少し言い過ぎたかな、と考えている時には通夜のようなどんよりとした沈黙が流れていた。

「じゃあもういいや。バイバイ」

彼女はようやくあきらめたようだ。座っていたベンチから立ち上がり、何もなかったかのように教室の方へと向かっていく。

なんだったんだと少し腹立たしさを感じながらも、心のどこかでまた夢への焦燥感が芽生えていた。

「僕も行くか・・・」ベンチから立ち上がり、彼女の向かった方向とは反対側を向く。

「あらすじぐらいなら、書いてもいいかもしれなかったな」口には出さないが頭の中で小さく呟く。

ザクッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!

感じたこともない痛みと熱さを感じながら、異常な異物感の原因を探る。

「き、きみは・・・。」先ほどの彼女だった。すごいふとい包丁を血まみれにしながら握っている。

「一回体験してみればいいのよ。この気持ちを。」その時だけ彼女が言った言葉が鮮明に聞こえた。それ以外は周りの音も自分の声も、息もすべてが遠く暗くなっていった。

僕は死んだ。

~END~

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ