第71話 これで地獄行きだ
不愉快な表現が含まれているので注意してくださいm(__)m
夜の帳が降りた森の中に、盗賊たちの下卑た笑いや騒ぐ声がこだまする。どうやら宴会を開いているようだ。砦の窓からはいくつもの灯の明かりが見える一方、まったく明かりの見えない窓もある。
盗賊の根城と化した砦は城塞としては小さく、上層と下層の2階までしかない。しかも2階部分は半分以上崩れており、当たり前だが明かりはまったくついていない。恐らく地下も存在するだろうが、外からは判別が付かない。が、もしも人質がいるとしたら地下だろう。
盗賊たちの大半は1階部分で宴会に明け暮れているようだが、3人ほどが砦の外で見張りを行っていた。砦の正面口付近にある見張り台に1人。その左右、崩れた塀の外側に1人ずつ。
ただ、その様子はお世辞にも真剣とは言えないものだった。仲間のほとんどが宴会を楽しむ中で貧乏くじを引いてしまったのが面白くなかったのか、見張り台にいる者は台の淵に頬杖を付いて完全に不貞腐れ、1人は林の側をうろつきながらブツブツと独り言を呟いている。また最後の1人に至っては、林の近くにある石に腰かけてうつらうつらと舟を漕いでいる。
まったく見張りの役目を果たしていない。ザルである。
そして、最大の脅威であるトロルもまた、人肉をたらふく食って満腹になったのか、砦の敷地の一角で眠りこけていた。
当然ながら、盗賊たちはいまだに慎也たちに気付いていない。その間に慎也たちは行動を起こすことにした。
まず最初のターゲットは見張りの3人。彼らに気付かれて砦内の仲間を呼ばれたら厄介だ。なので、気付かれない内に慎也、フェルナ、シアーシャの3人で見張りを始末することになった。
始末――つまり、殺すということ。暗がりに紛れて殺す、文字通りの暗殺だ。
眠りこけている見張りは慎也が、林の側でうろついている男はフェルナが。そして、1人だけ見張り台の上にいる盗賊はシアーシャが弓で仕留めることに決まった。
万が一にも砦の中の盗賊たちに気付かれない為には、3人の見張りをほぼ同時に仕留める必要がある。まずはシアーシャが弓で見張り台の盗賊を殺し、それを合図に慎也とフェルナが残り2人を同時に仕留める段取りとなった。
音と気配を殺し、暗殺者さながらに慎也は見張りの背後に忍び寄る。眠りこけている見張りは5メートルほどの距離まで忍び寄った敵の存在にまったく気づいた様子は無い。
(ここでいいだろう)
ちらり、と自分の背後を確認する。暗がりの中、緊張した面持ちで杖を握るユフィアの姿があった。
今回の盗賊討伐に当たって、慎也たちは二手に分かれて作戦を決行することになった。
慎也とユフィア。
フェルナとシアーシャと結衣だ。
木の影から、相変わらずうつらうつらとしている盗賊の後ろ姿を睨みながら、慎也は右手に握る得物を握り直す。愛刀のイクサでも魔法銃のスコール、ハティでもなく、魔物の解体に使用しているナイフだった。それでも、人を殺すには充分な殺傷力がある。
(人殺し、か……)
無防備に晒された盗賊の背中。自分のそれと同じ、人間の背中。
これからそこに殺意を以てナイフを突き刺し、その命を奪わなければならないと思うと、どうしても手が震えるのを抑えられない。
恐怖に震えるという経験は何度もあった。特にこの世界に来てからはその連続だったと言って良い。中でも、ウォー・ウルフを眼前にした時の恐怖はいまでも鮮明に覚えている。
だがそれはあくまで”殺される”恐怖だった。
それとはまた違う”殺す”恐怖――
人が人を殺す恐怖――
人を殺すのは慎也にとっても初めての経験だが、人が殺されるのを見るのは初めてではなかった。
忘れもしない、幼少期――たぶん10歳くらいの時、慎也は生まれて初めて、人が殺されるのを目の当たりにした。
アメリカで暮らしていた時、それは突然起こった。
犯罪とは無縁に思えた、平和でのどかな住宅街の一角を『父』に連れられて歩いていた時だった。
その日は休日で、慎也たち以外にも、若い学生風の少年少女や、幼い子供を連れた親子、ジョギング中の男性やスーツを着込んだOL風の女性、道路脇のベンチでのどかなひと時を過ごす老人など、多くの人たちが思い思いの時間を過ごしていた中、それは起こった。
道路脇に停めてあった1台の車の中から、突然、上半身裸の若い男が飛び出して来て、奇声を上げながら手にしていたライフルを道行く人たちに向けて乱射したのだ。
一瞬だった。本当に一瞬で、のどかな街が地獄と化した。
数秒前まで平和なひと時を満喫していた人々が、次々に血を噴いて倒れ、悲鳴を上げて逃げ惑った。
頭に風穴を開けられて動かなくなった少年。
腹から血を流してのたうち回る少女。
我が子を抱きかかえて共に血の海に沈んだ父母。
足を撃たれ、弱々しく妻子の名を呟く男性。
千切れ飛んだ自分の頭を抱えるように蹲ったまま死んでいる女性。
致命傷を負いながら、虫の息で主に祈りを捧げる老人。
まさに地獄絵図だった。目の前で起こったことが信じられなかった。悪い夢でも見てるんじゃないかと思った。正直、その後の記憶は曖昧で、ハッキリとは覚えていない。
だがそれでも、ひとつだけ鮮明に覚えていることがある。
口から泡を吹き、焦点の定まらない目で、なんの罪も無い人々に銃弾を撃ち込む、犯人の常軌を逸した狂気。
なんだ? なんだこの生き物は? なんでこんなことをする? なんでこんなことが出来る? なんでこんなに人を殺せるんだ?
地獄のど真ん中で、しかしそれを受け入れることが出来ず、呆然と立ちすくみながら、幼い慎也はそんなことを漠然と考えていた。
犯人が自分に銃口を自分に向けた時でさえ、慎也は動くことすら出来なかった。
最後に覚えているのは、『父』が犯人を殴り倒した場面だった。それを境に、慎也の記憶は途切れている。
後で『父』から聞いた話では、逮捕された犯人の正体は、なんとあの街の住民だったらしい。
地元の学校に通うごく普通の学生だったのが、数年前に強姦未遂をやらかして一時収監されたことがあったそうだ。それが原因で退学となり、家族からも見放され、街の住民たちからも村八分扱いにされていたことを逆恨みし、街の住民すべてに憎悪を募らせていたそうだ。
復讐の為に密かに軍用ライフルを手に入れ、さらには薬物を過剰摂取した上での犯行だったそうだ。
それが、死者27人、負傷者50人以上を出した大惨事の真相。その後、数年の裁判を経て犯人には終身刑が下されることとなった。
父はこう語った。
「これが人間だ、慎也」
意味が判らず、慎也は、どういうことか、と聞き返した。
「人間とは、己の欲望のままに己の同胞を殺すことの出来る生き物だ。その本質は獣と同じ、いや、それよりも劣るかもしれん。だからこそ、人間は法律、道徳、善、正義、倫理といった虚構を以て殺人を”悪”と断じてきた。だが所詮、虚構は虚構でしかない。この国の法律により、例の犯人は”無辜の人々を虐殺した悪魔”と断ぜられ、罰せられる。だが太平洋戦争末期、この国は”正義”の名の元に、敵対国の人間を数十万人も虐殺しているのだ。それも、軍人でも兵士でもなく、今回の事件で殺害されたのと同じ”無辜の民”をだ。そして国民の多くがその事実を「戦争を早く終わらせる為には仕方が無かったこと」と受け取っている。まさに虚構。まさに偽善だ――それに頼らなければ、血で血を争う殺し合いを繰り返しかねない野蛮で脆弱で醜悪な存在……それが人間だ」
当時の自分には難しい言葉を連ねて、彼は続けた。
「この国には銃が溢れている。そもそもアメリカと言う国は、銃を持って先住民を虐殺して興った国だからな。つまり、銃と共に発展してきた国だ。銃と共にあることが当たり前なのだ。銃を持って奪い、銃で身を守ることが当然と考えている者が多いのだ。故に、この国の人間は他者に対して簡単に引き金を引く」
そう言って、『父』は服の内ポケットから黒光りする金属の塊を取り出した。あの時、心臓の鼓動音が跳ねあがったのを慎也はよく覚えている。動機が乱れ、息をするのも辛くなった。
なにしろそれは、幼い自分の目の前で多くの人間を殺戮した悪魔の武器と同じものだったからだ。
「良い機会だ。お前に、銃の扱い方を教えてやる」
日の光を反射して無機質な輝きを発する拳銃の光よりも遥かに冷たい声で、『父』はそう言った。
本心で言えば、銃なんてものは見るのも嫌だったが、それ以上に『父』に逆らうことの方がずっと怖かったので、当時の自分には拒否することが出来なかった。
「郷に入れば郷に従え、という言葉もある。ここは銃の国だ。あの事件のような悲劇がこの国では日常的に起こっている。そのような国に住んでいる以上、銃は必要だ。身を守る為にも、な。お前ぐらいの年頃で銃を撃った経験のある子供は、この国にはごまんといるのだ」
有無を言わさず銃を差し出して来る『父』。選択肢は無かった。恐怖で震える手で受け取るしかなかった。初めて持った銃は、びっくりするほど重く、そして冷たかった。
「万が一の時は躊躇わずに殺せ。だが、引き金は自分の意志で引け。私に命じられたからではなく、己の意志と、殺意で――」
どういうことか、と尋ねると、『父』はこう答えた。
「あの男にはそれが出来なかった」
あの男――それが、件の乱射事件の犯人を指していることはすぐに理解できた。
「己の欲望のまま女を襲い、その結果当然の報いを受け、それを逆恨みし、自分を蔑ろにした者すべてに憎しみと殺意を募らせた。だが奴は、己の意志で銃を手にしたにもかかわらず、引き金を引くことが出来なかった。奴の中にも”人を殺す”という行為に対する恐怖があったのだろう。薬物に頼り、恐怖を吹き飛ばさなければ、引き金を引くことすら出来ぬ愚か者だ。しかも、無辜の人間に対して銃を撃つなど、愚の骨頂だ」
普段、ほとんど表情を変えることの無い『父』が、この時ばかりは微かに不愉快そうに顔を顰めていた。
「お前はそうはなるなよ、慎也」
と言った時には、普段の無表情に戻っていたが。
「引き金は己の意志で引かなければならない。そして、銃を持つ者は、なんの為に引き金を引くかを常に考え続けねばならない。そして、引き金を引いた結果を、一生背負って生きて行けねばならない。それが、銃を持つ者すべてが等しく負う責務だ」
(なんの為に引き金を引くか……)
銃社会アメリカで、無差別乱射事件を契機に学んだこと。それがいま、剣と魔法と銃の世界で生きていくにおいて大いに役立っているという皮肉。
(オレは冒険者だ。冒険者とは、戦うことの出来ない人々を守る為に存在する。彼らに代わって魔物や犯罪者と戦い、彼らを助け、守る為の存在。だからこそ、危険と引き換えに破格の報酬を得られる。そして殺人は、冒険者として生きていく上では決して避けられないこと。そうなると知っていながらオレは冒険者を選んだ。ウィルさんに勧められたからじゃない。オレの意志で、オレのエゴで選んだんだ。後悔はしない。自分の意志に、決断に、オレは絶対に後悔を抱かない!)
ともすれば挫けそうになる心に、無理やり活を入れる。
「そろそろです」
慎也の内心の葛藤をなんとなくは察しつつも、声を掛けることが出来ず、静かに息を潜めるしかなかったユフィアが小声で慎也に声を掛けた。
「……判った」
いよいよ迫った決行を前にして、慎也は静かに息を吐いた。
次の瞬間、慎也の雰囲気が激変した。傍で見ていたユフィアが思わず「ひっ」と小さな悲鳴を漏らす。
素人でもはっきりと判るような明確な殺意を湛えながら、それでいて殺気を漏らすことのない、抜き身の剣のような雰囲気。
敵を見て吠えまくる野犬とはまるで違う、獲物に忍び寄る獅子のそれだった。
慎也は物心ついた時からずっと、お世辞にも真っ当とは言えない『父親』の元で武術や格闘技――果ては軍隊や特殊部隊の訓練なんかを叩き込まれながら育った。そしてアメリカで本物の殺戮を目にし、さらにギャングやマフィアの跋扈するスラム街で暮らしていたこともあった。
殺人こそ未経験だったが、身を守る為に相手を殴り倒したことなら何度もあった。だが、人を傷つけるという行為は大きなストレスが伴う。お互いに承知の試合ならともかく、ルール無用の喧嘩なら尚更だ。だが、ストレスや罪悪感に負け、躊躇いを覚えてしまえばそれが命取りにもなりかねない。故に慎也は、自分自身をマインドコントロールする術を身に付けた。身に付けざるを得なかった。
すなわち、自分自身を、躊躇無く人を殺す殺人マシーンへと変えることが出来るのだ。この世界に来た直後、ゴブリンを躊躇い無く殺戮した時のように。
慎也が自分を冷酷な暗殺者に変えるのを待っていたかのように、見張り台の上で頬杖を付いていた盗賊がわずかに身を痙攣させた後、後ろ向けに崩れ落ちて慎也たちの視界から消えた。倒れる直前、その額に矢が突き刺さったのを慎也は確かに見た。
もちろん、シアーシャが放ったものだ。この暗がりの中、100メートル近く離れた場所から正確に頭部を射抜いた腕はさすがという他無い。
そしてそれは同時に、慎也たちに対する合図でもあった。
殺れ、と――
マインドセットによって躊躇や罪悪感を完全に切り捨て、殺戮機械と化した慎也は即座に動いた。<忍び足>スキルの助力を得て音も無く肉薄する。
その一瞬の間に、慎也は以前『父』から教わったことを脳内で反芻する。
――人間の身体の中で一番大事な部分はどこか、判るか?
その質問に対し、慎也は「心臓」と答えた。だが『父』は黙って首を横に振った。
――答えは脳だ。脳は人間の身体全体を統括している中枢だ。心臓が無くてはならない重要な器官であることは事実だが、いまの医療技術なら、例え心臓に異常が生じても移植によって取り換えることが出来る。他の臓器も然り。だが、脳だけはそうはいかん。
つまりなにが言いたいのかと『父』に聞くと、彼は無表情でこう答えた。
――人を撃つときは頭か首を狙え。最もベストなのは首だ。身体は狙うな。狙いやすくはあるが、相手が防弾チョッキを身に着けていた場合、殺すことは出来ない。頭の方も防弾ヘルメットを被られると致命傷を与えられない場合がある。だが、首だけはその構造上、ガードできない。人間の最も重要な器官である脳と身体を繋ぐ神経や血管がが密集している箇所でもある。僅かな傷を与えるだけで致命傷になりうる。
(判ったよ、クソ親父!)
いまだ目を覚ます様子のない盗賊の背後に忍び寄った慎也は、左手で盗賊の口を塞ぐと同時に手にしたナイフを喉仏の辺りに突き刺した。骨に刺さらないよう、わずかに中心からずれた位置。
頸動脈、気管、食道、神経といったものがズタズタに引き裂かれる。眠りこけていた盗賊は、一瞬、なにが起こったか理解できなかっただろうが、突然口を塞がれたことで目を覚まし、遅れて頸部に走った激痛に悲鳴を上げようとしたが、声を出す為の気管や中枢神経は既に破壊されており、声を上げるどころか息をすることも出来なくなっていた。
自分になにが起こったのか全く理解できないまま、哀れな盗賊の意識は深い闇の中へと消えていった。
盗賊の身体から力が抜けたのを感じ、慎也は首からナイフを引く抜いた。頸動脈を切断されたことで傷口から噴水のように血を噴出した盗賊の身体がゆっくりと崩れ落ち、地面に倒れて動かなくなる。
(殺した……本当に、人間を、殺した……)
マインドセットが乱れる。腹の底から胃液がこみ上げてくるのを感じたが、寸前でそれを抑える。
(まだだ! まだ終わっていない! 苦しむのはすべての盗賊を始末してからだ!)
崩れ落ちそうになる精神に活を入れ、マインドセットを掛け直す。
もう1人の見張りの方へ視線を走らせると、背後の茂みから飛び出したフェルナが、盗賊の首に細い紐のようなものを巻き付け、締めあげているのが見えた。喉を塞がれ、声を出すことも出来ずに暴れる盗賊を強引に林の中へと引きずり込む。
ややあって、林の中から顔を出したフェルナがこちらに向けて完了の合図を出してきたので、こちらも合図を出す。
これで見張りは片付いた。これからが本番だ。
「大丈夫ですか、シンヤさん」
背後から心配そうにユフィアが聞いてきた。
「問題無い」
努めて平静に慎也は答える。
役目を終えたナイフを収納空間にしまい、イクサに手をかけようとして、慎也は自分の手が盗賊の血でべったりと汚れているのに気づいた。
汚れた手。洗えばすぐ落ちるが、同時に決して落ちない汚れでもある。
(これで地獄行きだ)
人を殺した者は地獄に落ちる。結衣はそう言っていた。もしそれが本当なら、慎也は地獄へ落ちる運命が決定付けられたことになる。
(待ってろよ、織田信長!)
おそらくその地獄にいるであろう憧れの人物に会えるかもしれないという、期待と高揚感で罪悪感を誤魔化しながら、慎也は刀を抜き放った。
「行くぞ」
「は、はい!」
ユフィアを引き連れて慎也は場所を移動する。すでに見張りが死亡したいま、ことさら気配を消す必要はなくなったが、万が一、砦周辺に罠が設置されている場合もあるので慎重に進む。少し時間をかけて、慎也とユフィアは砦の裏手付近に回り込み、再び岩陰で息を潜めた。
しばらくして、砦の正面にある森の中で真っ赤な光が膨れ上がるのが見えた。
結衣の火魔法だ。
巨大な魔力の炎の塊が形成され、それが流星の如く宙を舞い、放物線を描いて砦の敷地内――眠りこけていたトロルに着弾し、大爆発を起こした。
グギャアアアアアアアアア!!
火達磨と化したトロルが絶叫し、狂ったように暴れだす。
「なんだいまのは!?」
「いまの声はトロルだ!」
「爆発音も聞こえたぞ!?」
「敵襲だ。全員武器を持って外に出ろ!」
ようやく異常に気付いた盗賊たちが慌てだす声が砦内から聞こえた。その間も灼熱感に苦しむトロルはところかまわず狂奔し、砦の外壁に身を打ち付けてのたうち回っている。さすがにそれで死ぬことはなかったが、それでもかなりのダメージを受けた様子だ。
そこに至ってようやく正面口から盗賊たちが姿を現した。ざっと見ても10人以上いる。
「おい、トロルが燃えてやがるぞ!」
「火を消せ! 早く水を持って来い!」
「待て、下手に近づくと危ない。それよりも敵を探せ!」
状況が理解できず右往左往する盗賊たちに、さらに追い打ちがかかる。
数十本もの闘気の矢が、彼らの頭上に降り注いだ。
次回更新は1/13日、18時予定です。




