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異界の刀銃使い  作者: 太公望姜子牙
始まりの章
19/135

第19話 一刻も早くレベルを上げなければ!

ゴブリン=くっころ。定番です(`・ω・´)

絆の契約パーティ・コントラスト》によってパーティを組んだ3人が、最初にやったことは、互いのステータスを見せ合うことだった。

 そして、ユフィアのステータスがこれだ。


  名前:ユフィア

  種族:人族

  年齢:14

  性別:女

  LV:5

 生命力:98/98

 魔力値:102/102

 経験値:47/88

  筋力:13

  魔力:52

  敏捷:10

  技術:41

  知力:55

  防御:19

  抵抗:90

  精神:84

  幸運:58


 スキル

 武器系

<杖術122>


 格闘系

<体術99>


 魔法系

<神聖魔法200><生活魔法100><詠唱123>


 索敵系

<悪意察知102><虚偽看破157>


 生産系

<栽培101>


 労働系

<調理203><解体59>

 

 称号

<パーティ・メンバー>


 賞罰

 なし


 3人の中で1番レベルが高く、なにより魔法が使えるのが大きい。


「ユフィアちゃん、魔法以外でも何気に戦えるんだ!」


 ユフィアのステータスを見せてもらった結衣が驚いていた。そう。<体術>スキルが99。<杖術>スキルに至っては122もある。


「お爺様から手ほどきを受けてましたので」


 魔物が徘徊し、命の危険と言うものが日本よりもずっと身近に存在するこの世界では、女子供でも最低限の戦闘力が必要なのだろう。頑強な塀で守られた街中ならともかく、いくら魔物除けの結界があるとはいえ、こんな森の中で暮らしているなら尚更だ。


「……判ってはいたが、結衣は役に立ちそうなスキルがなにも無いな」

「ひどいよー」


 だが実際、結衣には、戦う術も無く、役に立ちそうなスキルも無く、魔法も使えず、ステータスも慎也とユフィアに比べて遥かに貧弱であることは間違い無い。


「で、でも、幸運は凄く高いですよ!」


 落ち込む結衣を元気付けようと、ユフィアはフォローになっているのかいないのか判らない言葉を口にした。確かに、結衣のステータスで3桁を超えているのは「幸運」だけだった。

 ユフィアに言われて、結衣はふと、この世界に来てからのことを思い返してみた。


「そう言えば、異世界転移した後、崖から落ちても助かったし、すぐに慎也君に出会えたし、ゴブリンからも守ってもらえたし、ケガしても背負ってもらえたし、ユフィアちゃんとウィルさんにも拾ってもらえた」

「……」


 改めて聞いてみると、結衣が相当な強運であることがよく判った。


「まあ、それでも戦闘能力は皆無なんだから、無茶なことするなよ?」

「はーい」


 結衣が、子供の様に手を上げて返事をしたところで、取りあえず3人での相談を終える。


「それじゃあ、行こうか」


 話し合いが終わったのを見計らってウィルが促して来た。


「ウィルさんはパーティに加わらなくて良かったんですか?」


 元は凄腕の冒険者だったのだから、いっそ、彼がリーダーを務めてくれれば幸いだと慎也は思ったのだが。


「わしはもう冒険者を引退した身だ。あくまで指導役を務めさせてもらうよ」

「了解です」


 あまり頼りすぎるというのも良くないだろうと思い直した慎也は素直に頷いて、ウィルの後に従って森の奥へと足を進める。


「基本的には君たちだけで戦い、危なくなったり、手に負えそうもない相手だった時だけ、わしが手を貸すことにする。いいね?」

「「「判りました」」」


 こうして、慎也たちのパワーレベリングが始まった。


 ◇◇◇


 ウィルが慎也たちを伴って向かったのは、この世界にやって来た直後の慎也と結衣が辿った、あの山道だった。


「この道は昔、猟師たちが狩に向かう為に使っていたんだが、森の魔物が住み着いてからは使われなくなった」


 狭い山道を歩きながら話すウィルの言葉を聞いて、慎也はふと思った。


「この森のは、どういった魔物が住んでるんですか?」

「1番多いのはゴブリンだね」

「やっぱり……」


 異世界転移初日に襲われたのを思い出し、慎也はげんなりした顔になった。


「ゴブリン自体は魔物の中でも最弱の分類に入るのだが、その分、数が多く、簡単な道具なら使いこなせるだけの知能がある」


 確かに前に見たゴブリンたちも、剣や弓などの武器を使っていた。


「なにより厄介なのは、奴らは魔物であると同時に、他の魔物たちのえさでもあるんだ」

「餌?」

「そう。弱い上に数が多いせいか、奴らを好んで食べる魔物は、意外と多いんだよ」

「美味いんですか?」

 

 顔を顰めた結衣がウィルに尋ねた。

 ゴブリンの容姿を思い返してみるが、お世辞にも食欲の湧く外見とは言えないだろう。


「さあ。わしは食べたことが無いので判らないが、人間の味覚からすれば不味いんじゃないかな? まあ、それは良いとして、要は、ゴブリンが増えるとそれを餌にする他の魔物も寄って来るようになるという訳なんだよ」

「うわ、疫病神だ」


 つまり、ゴブリンは魔物の食物連鎖のピラミッドの最底辺に位置するという訳だ。

 害になる上に数が多くて頭が良く、しかも他の魔物を呼び寄せるというのは最悪だ。


「さて、噂をすればなんとやら、だ」

「……みたいですね」


 ウィルと慎也が同時に足を止め、釣られて後ろに続いていた結衣とユフィアも止まった。

 気付いたのはウィルと慎也の2人だけだった。


 前方、山道の脇の茂みがガサガサと揺らめいたと思ったら、耳障りな鳴き声を上げてゴブリンたちが飛び出して来た。


 ゲギャギャギャ!!


 数は全部で7匹。以前襲われたのと同じく、手には錆びた剣や、木で出来た棍棒、あるいは石と木を括りつけて作ったと思われる石斧といった武器を持っていた。

 

 ゴブリン

 レベル:2

 生命力:10

 魔力値:0

  筋力:4

  敏捷:9

 スキル:なし


【鬼人系に属する魔物。魔物の中では最弱の分類に入るが、知能が高く様々な道具を使いこなし、常に群れで行動する習性がある。魔物の中にはゴブリンを餌とするものも多い為、ゴブリンが多く住む場所には必然的に他の魔物が寄って来る。また、基本的に雄しかいない種族で、他種の雌を孕ませて数を増やす。様々な亜種や上位種が存在する】


 そして、ヨルグにもらった『盗視の指輪(スティール・リング)』が早速役に立った。以前は名前とHPゲージしか見えなかったのが、指輪のおかげでレベルだけでなく、HPとMPを初めとしたおおよそのステータスと、スキルまで見えるようになっていた。おまけになんか、解説まで付いている。


 さすが魔物最弱とあって、レベル、ステータス共に圧倒的に低く、スキルはなにも持っていない。はっきり言って、ステータスだけなら驚異の内には入らない。

 だがそのことが、慎也に意外なショックをもたらした。


(いまのオレはゴブリンと同レベルなのか……)


 ゴブリンのレベルが自分と同じ2だったことが地味にショックだったらしい。そんなことを言ったら結衣のレベルはそれ以下なのだが、戦闘技能皆無の結衣に対し、慎也自身は武術経験があるだけに、ゴブリンと同レベルなのは屈辱だったらしい。


(一刻も早くレベルを上げなければ!)


 慎也の強くなりたい理由の1つに、世にも下らないものが加わった。


 さらにる気を増した慎也に対し、結衣とユフィアは明らかに気後れしていた。戦闘能力ゼロで、「やっぱりくっころだ……」という訳の判らないことを呟いている結衣はともかく、ユフィアはまともに戦えば明らかにゴブリンよりも強いはずだが、彼女曰く、ウィルが瀕死にした魔物に止めを刺したことしかないという話だから、実質、魔物との初めての実戦となる訳だ。


(オレがやるしかないな)


 慎也自身、魔物と戦うのは2度目だった。以前はこれとほぼ同数のゴブリンを、丸腰、孤立無援、足手まとい(結衣)付きでどうにか倒せた。いまはちゃんとした武器も防具も持っている上、頼もしい助っ人が付いている。

 負ける気はさらさらしないが、それでも油断無く体勢を整えながら一歩前に進み出て、腰に下げたイクサの柄に手を掛ける。


 そんな慎也の肩を、ウィルがそっと掴んだ。


「魔法銃の方を使いなさい」

「……判りました」


 唐突なウィルの指示に怪訝な顔をしながらも、なにか理由があるのだろうと考え、刀の柄を握っていた手でそのまま腰の魔法銃――ヴェレタをホルスターから引く抜き、ゴブリンに銃口を向ける。

 威力は下から2番目。ゴブリン相手ならこれで充分だ。


 奇声を発して迫ってくるゴブリンの1匹に狙いを定め、発砲。青白い光の魔弾は寸分違わずゴブリンの頭部を捉え、一撃で貫通させた。

 鮮血と脳漿の混合物を噴き出したゴブリンが、駆けだした勢いのまま崩れ落ちるよりも早く、その隣のゴブリンに向かって発射。今度は胸に命中。瞬時にゴブリンのHPが全損し、口から血塊を吐き出して倒れた。

 すぐさま3匹目を狙うが、今度は少し逸れた。魔弾はゴブリンの身体では無く、左腕に当たった。か細いゴブリンの腕はそれだけで半ば辺りから千切れ飛んでしまったが、死には至らなかった。腕を失い、絶叫を発したゴブリンの口に4発目を、文字通り喰らわせて今度こそ永久に黙らせる。


 仲間の断末魔に怯えたゴブリンたちが思わずその場で足を止めた。その隙を逃さず、5発目をゴブリンの首に命中させる。


「ぐっ……」


 鮮血の帯を曳いて宙を舞うゴブリンの頭部を視界の片隅に捉えながら、さらに撃とうとしたところで、慎也は軽い目眩を覚えた。


(魔力欠乏症か……)


 立て続けに魔弾を撃ってMPを半分近く消費したことで、魔力欠乏症を起こしかけたらしい。


(まだだ――)


 目眩に耐えてトリガーを引く。6発目の魔弾は、踵を返そうとしたゴブリンの脇腹を穿った。5匹目のゴブリンは致命傷を受け、血を吐いて倒れる。

 慎也は、のたうち回るゴブリンには目もくれず、さらに強くなった目眩に耐えながら、背中を見せて逃げ出した残りの2匹を狙おうとして――


「そこまでだ」


 目眩の影響で震え始めた魔法銃を、横から伸びて来たウィルの手がやんわりと抑えた。その間に、残りのゴブリンたちは森の奥へと走り去っていく。


「見事な射撃だった。だが少し、無茶をしたね」

「……すいません」


 ふら付く身体に鞭打って、慎也は神妙に頭を下げた。


「強くなりたい気持ちはわかるが、焦りは禁物だよ」

「……はい」


 ウィルが苦言と共に差し出して来た魔力回復薬(マナポーション)を受け取る。

 いまのは確かに自分らしくなかったと、慎也は素直に認めた。魔物最弱のゴブリンと同レベルであることを嫌悪するあまり、無茶をし過ぎたようだ。


「わー、ホントに経験値が入ってる」

「私もです」


 そこへ、のん気な結衣とユフィアの声が届く。今回のゴブリン戦でも結衣はなにもしていなかったが、以前のそれとは違い、パーティを組んだことによって、慎也が倒したゴブリンの経験値が結衣とユフィアにも入っていた。


(あ、レベルが上がってる)


 直接戦った慎也も、習得したゴブリン5匹分の経験値で、レベルが3に上がっていた。


(レベルが上がったものの、反省会ものだな、こりゃ)


 自己嫌悪に似た気分を味わいながら、慎也は魔法薬を呷った。



  名前:シンヤ

  種族:人族

  年齢:15

  性別:男

  Lv:3(up)

  HP:183/204(up)

  MP:40/51(up)

 EXP: 3/38(up)

  筋力:52

  魔力:29(up)

  敏捷:38

  技術:55(up)

  知力:19

  防御:42

  抵抗:17(up)

  精神:59(up)

  幸運:37


 スキル

<射撃71(up)><狙撃64(up)> 

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