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難波の売女

作者: 大冨虹子

難波の売女が死んだって

今朝、テレビが喋った

この街は滞り無く

滞り無く進む


仕様のない人生を

安い酒で流し込む

この街は滞り無く

人の呼吸、気持ち悪い


一度だけ寝た彼女を僕は

初めて愛しいと思った

愛というのは憐れみだ


難波の売女が死んだって

客に刺されて死んだって

この街は滞り無く

顔の無い人が歩む


マグダラのマリア

彼女を助けろよ

投げつけられた石を

抵抗なく受けた女を


一度だけ寝た彼女が死んだ

命は言葉より軽いと

力なく僕は悟って


墓標に刻む絵を描いている

追い立てられて生きていた

彼女と僕は同じだ

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