21話
カナメは王女を見殺しにした大逆者として死罪となった。
雲一つもない晴天の中断首台の上に座っている。
色々なものを投げつけられた。
なぜ、ここまで責められなければいけないのだろう。
今まで生まれ変わった中で一番酷いかもしれない。
誰一人守れず、守ろうとしていた対象から憎悪の籠った目で睨まれる。
もう、この輪廻の輪から抜け出したい。
『何度も転生できるのであればまたお会いしましょう』
そうだ。
もう一度だけ転生してゆっくり暮らそう。
落ちる刃を恋しく思う。
落ちる首、最後に見た光景の先に魔王の姿があった。
―
『勇者は死んだ、これより我が天下である』
勇者がいなくなった世界は滅んだ。
―
白く広がる世界。
黒い外套を纏った少女。
一人ポツンと過ごしていた。
―
カナメ「ここは…」
何度目の目覚めだろうか。記憶はある。
今回は少年の姿をしている。
広がる荒野。
当てもなく彷徨う。
数時間すると水溜まりがあり、覗き込む。
カナメ「8―10歳くらいかな…」
身につけているものは…ない。
むしろ着ている服以外は何も持っていない。
落ちている小石を投げる。
カナメ「基礎身体能力は変わらず…あとはここの世界の確認だ」
ただ、あたりを見回しても何も見当たらない。
カナメ「何もないところに来たのか…幸先不安だ…」
また当てもなく彷徨う。
そもそもこの世界にいて、ハルはいるのだろうか。
もし、居たとしても彼女の記憶はあるんだろうか。




