安心
無理そうなら諦めて明日から20時投稿します。
「う〜ん〜!やっぱり、美味しい」
今日得たお金で買ったパンを頬張りながら道を進む。
「こっちで合ってたっけ?……まあいっか」
いつも通りの日常を送る。
直進して、直進して、左折して、直進して、左折して、右折して……
テホは何にも考えずに動いていた。
今まで通ったことのない道を通ったのに、目的地についていた。
ドアを開けて、中に入る。
「……ただいま。……?」
おそらく、たった一度泊まった事のある宿屋に戻ってきただけなのに、口から漏れた自分の言葉に驚いたのだろう。
だがそれも、長くは続かなくて、自分の思うままに動くことを一瞬で選択した。
「ただいま!」
声を大にして言う。
「お、テホ。あれから全く音沙汰がなくて少し心配したぞ。それで?泊まりか?」
「はい」
「食事はここでするか?」
「もちろん」
「わかった。ちょっと待ってて」
「は〜い」
「ほい、部屋の鍵。部屋は偶然、前回と同じところが残ってたからそこにしたよ。……おかえり」
帰ってきたと。
その後も早かった。
お湯の入った桶とタオルを受け取ったテホは簡単に体を洗い、お金を先払いで1週間分払っておく。
今日の食事分も払い終わったら、ちょっとだけ叱られた。
街に出てきたばかりなら、もっと人を頼りなさいと。戦う力こそないけど考えるのは手伝うからと。
別に犯罪がないわけじゃないから、と付け加えられて。
ちゃんと反省したテホは借りた部屋に入る。
その日は日が暮れるまで寝た。
なんだかんだで緊張の糸はずっと張っていたようだ。
明日も出します。




