探索 終わり
最終話じゃないよ。終わりっぽいけどまだ続くので、これからもよろしくお願いします。
「そうか……」
「はい」
「お前も大変なんだな」
「……そんな事ないですよ。今まで父さんがカッコ悪いだなんて思ってもいませんでした」
「うーん。励ましの言葉は嬉しいがあまり軽はずみに嘘を言うべきではないぞ」
「いや、嘘はついてないです。言いましたよね。カッコ悪く見える様になったって。……言葉とかにするのは難しい事がなんか、ディックさんの話で、と言うか格好悪いだろってディックさんが言った時。違う。って思って、そしたらなんか今までよくわかってなかった。考えてこなかった事に言語がついてきて……」
「……なんか恥ずかしいな。特に人の弱みで成長したところが」
「ごめんなさい。でも、僕には初めてでした。今まで人との関わりに疑問なんて持たなかった。だから、僕も格好悪かった。人を貶めるつもりはなかったけど、自己完結してた。ここにきてたった1日で自分に違和感を感じて、この森で迷ってたんです。でも、格好悪い。それだけだったんですね」
「……いいなあ」
「僕は迷い晴らしてもらいました。知らずいらずでしたけど。もう、格好悪くならないように、まず自分から動きます。だからその前にこの森を出ましょう。もう、太陽が夕日に変わってます」
「そうか……そうだな。なんか俺もスッキリしたよ」
「ならお互い様という事で、今日は帰りましょう」
「本当に変わったな。正直、第一人称は馬鹿な奴だったのに、今はめっちゃ頼もしい。……もしかして、吊り橋効果ってやつかもな」
「なんですかそれ?」
「知らないのか?」
「はい」
「じゃあ、ギルドに着くまで色んなこと教えてやるよ」
「おお!」
少年の驚嘆の声が薄暗くなっていく森に響く。
その少年が残した足跡を辿って森を出ていく。
彼らの足跡は森を抜け、門に着き、超えていく。
ギルドの中で……
「今日はありがとうございました」
「それは、お互い様だって結論ついたろ?そう言うのは、然るべき時に取っとけ」
「そっか。分かった」
男はそのままカウンターに近づいていき、冒険者達の列に並ぶ。
テホはギルドを出て薬屋に向かう。
そこにはテホの帰りを待ち侘びたお婆さんが待っていた。
テホは走り出す。
今日の出来事を考えた事を喋りたいから。
結局、子供っぽい所は同じだが、お婆さんは目を見開いた。
「変わりすぎやしないかい……本当に若いもんには驚かされる」
その言葉は空気に溶け、代わりに
「おかえり」
テホは目を輝かせて
「ただいま!」
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次は来週水曜日です。18時更新です。




