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月末まで毎日投稿します。
「困った……。」
少年は頭を抱えていた。
「おかしい。何で付けてきた目印が見つからないんだ?」
テホは森の中で迷子になっていたのである
時は少し巻き戻る…
テホは故郷であるスタット村を出たのは、四日前である。
村の人達からの声援を受けながら前を向いて村を出た。
今は村から1番近いウタロスという街に着いた所であった。
そして、今現在はそこにある冒険者ギルドにて冒険者になろうとしている所だった。
「すみません。冒険者登録したいのですが。」
「はい、初心者の方ですね。ではこの紙に名前と得意なことは必ず他は任意で書いてください。」
「へー他は任意でいいんですね。」
「はい、そうですね。この稼業は足に脛のある方も少なく無いので登録するだけなら簡単に出来る様になっているんですよ。」
「なんだか含みのある言い方ですね。……はい、かけました。」
「………はい、確かに。えーとですね、結局信用がないと商売としては成り立ちませんからね。例えばこれは極端な例なんですが仕事への態度が悪過ぎるとたとえ最上位のSランクの実力があろうとBランクが限度なんですよ。」
「そ、そうなんですか。実力があってそれだとなかなかここも大変ですね。」
「えーそうなんですよ。何故ランクが上がらない!(怒)とケチつけてくる人にこの事を伝えてもほとんどの方が納得していただけないですしね。はいこれで登録は完了です。これからここの説明をします。聞きますよね。」
「はいもちろん。」
謎の圧を感じたが元々右も左もわかんない状態のテホは聞くつもりでいた。
説明してもらったことを纏めると
1.犯罪を犯した場合普通に(労働力になる分悲惨にだいたいなるが)対応
2.ギルド内の喧嘩は互いに了承があれば可(ただし一方的に始める又は相手を挑発して喧嘩に持ち込むような言動はご法度。現行犯の場合ペナルティーをくらう。)
3.ランクは7段階ありFが一番低く(今ここ)Sが一番高い(現在16人在籍中らしい)
4.依頼にもランクがあり、ソロ(一人)又はコンビ(二人)は自分(自分達)のランク以下の依頼のみ受けれて、パーティー(3人以上の集団)の場合1つ上のランクまで受けれるらしい。
5.依頼には通常依頼、常設依頼、特設依頼、緊急依頼の4つがある。(その都度説明)
大体こんな感じでいいらしい。
あ、後。冒険者は基本的にギルドの従業員として立場を保証されるのでカウンターのおば……お姉さんとは同僚になった扱いなので、口調が少し柔らかくなって対応されている。
ともかく、細かいことは職員でも大まかにしか覚えてない人がいるらしいし、これ以上の規則や制度はCランクになってから重要らしい。
まあ、今日から僕はあの冒険者になるのだ。
周りに舐められないようにシャキッとしなければ。
心良く俺を見送ってくれた親に泥を塗るし、村の連中にも笑われる。