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8話 朝のトレーニング



「ハァハァ…ヨ、ヨシュア様…は、激し過ぎます。

あっ、…ハァハァ…も、もうダメです」



ラフィが顔を上気させながら、悩ましい声を上げている。

だから無理しなくて良いと言ったのだ。

今日は俺の早朝トレーニングにラフィが付いてくるというので、軽いランニングから始めて、今はクイック&ダッシュの真っ最中だ。

まだまだ序盤だと言うのにだらし無いな。



「良し、じゃあラフィはそこで休んでろ。

俺は3,500メートルダッシュを20本するから、適当なタイミングで手を叩いてくれ」


「ハァハァ、も、申し訳有りません…手を叩くのはいつでも良いのですか?」


「あぁ、3,500メートルダッシュ1本で大体3分だから、3分の間に5回くらいランダムに手を叩いてくれれば良い」


「3,500メートルを3分ですか!?3,500メートルはダッシュする距離では無いのでは…

まさか、身体能力強化をお使いにならずに!?」



なんかラフィがめっちゃ驚いているが、基礎トレーニングで魔力での身体能力強化なんてやったら意味がない。

時間がもったいないので、早速ダッシュを始めた。

このギルドの屋外訓練場は、1周700メートルなので1本で5周する。

ダッシュの最中、ラフィが手を叩いたと同時に腕時計の秒針を見て上空に魔力弾を放つ。

1本目が終わったら10秒のインターバルを置いて直ぐに2本目だ。



「ハァ、ハァ…サンキュー、ラフィ。」


「あ、あの…人間離れしたスピードはこの際宜しいのですが…途中の魔力弾は何ですの?」


「あぁ、アレは手拍子が鳴った時に時計の秒針を見て、10秒を指していたら魔力を100込めた魔力弾を撃つんだ。

25秒なら250の魔力弾ってな感じでね。

激しい戦闘中に即座に狙った魔力量を練り上げて放つ為に良い訓練になるのさ」



アレ?何か変な事言ったかな?ラフィが目を見開いたまま固まってるぞ?

それにしても凄え可愛いなこの子…あまり見つめ合ってると体のどこかが爆発しそうになる。

さぁ、訓練訓練。


その後も鎖の付いた500キロの鉄球を片手にぶら下げての片手懸垂を交互に200回ずつ3セット、仰向けに寝転がってその鉄球を両手で真上に放ってキャッチするという変則筋トレを300回、鉄球を真上に持ち上げてのスクワット200回3セットと、筋肉をいじめ抜いた。


朝5時から始めて、すでに8時近くになっている。

〆に筋肉のクールダウンのため、パーティーハウスまで軽くジョグをする。



「ヨシュア様はステータスから見ても、もう十分お強いのに、何故ここまでのトレーニングをなさるんですか?」


「う〜ん、ステータスの強さをあまり信じてないからかなぁ」


「え、で、ですが、Sランク冒険者は皆さまステータスが高いですわ。

それはステータスは強さに関係しているという事では?」



確かにラフィの言う事も一理はあるのだが、それが冒険者としての全てじゃない。



「うん、でもギルドのランクも目安みたいなものだろ?

状況によってはAランクにSランクが負ける事だってある。

どんな状況でもベストの力を発揮するには、地道に素の力を上げて行くのが一番だと俺は思うんだ」



む…何だかラフィの熱い視線を感じる。



「わ、私はもうヨシュア様の魅力に骨抜きにされてしまったのですわ!

あ、あちらに草むらが有りますので、私の初めてを力強く奪ってくださいまし!」



何かヤバみんモードに入ったラフィがめっちゃ腕にオッパイを押し付けてくる!

ブラのレース感まで伝わって来ますぞ!

ダメだ…こんな可愛いコにこれ以上迫られたら、ガチで草むらに押し倒してしまう。



「あ、もう朝ごはんの時間ですぞ!

今日もクエストがあるから早く帰らねば」



上手くはぐらかしたと思ったのだが、ラフィは涙目で頬をプクっと膨らませている。

その様がまた恐ろしく可愛い…俺はラフィの事が好きなのだと自覚してしまった。

気付けば彼女を目で追ってしまうし…

目が合うとドキっとしてしまう。


最初は状態異常魔法がかかったのかと、ステータスを確認したものだったが違ったらしい。

今分かった…ラフィに一目惚れしていたんだ。


でも…俺は…童貞だから…

童貞にラフィを上手くリードして初めてを奪うなんて無理だから…


何を考えているんだ!俺はぁぁぁあ!

同じパーティーの仲間とそんな仲になるのはマズいだろ!

良し、落ち着いた。帰ろう。



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