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49.ラストダンジョンが必ず苦戦するとは限らない

明日の投稿は私の都合により投稿出来ない可能性があります。

ご了承頂けますと幸いです。


天使様の発言によってダンジョンをニ手に分けて攻略するためのグループ分けも行ったので、早速出発しようとしたがここで問題が発生した。


あ!そう言えば、竜の国はダンジョンの場所が分かってるけど魔大陸のダンジョンはまだどこか分からないじゃん……カイムからの連絡もないし困ったなー。


そう、竜の国のダンジョンの場所はアノンが分かるらしいのだが、魔大陸のダンジョンはカイム頼みなのだ。

もし何か連絡があれば特殊な伝書鳩を飛ばすと言っていたのだがそれも来ていない。


「あの、主様。今魔大陸のダンジョンの場所について考えていらっしゃると思うのですが、あの魔人の連絡を待つよりも実際に行って聞き込みをした方が早いのではないでしょうか?」


そうだな、俺らより早くカイムが見つければ鳩を飛ばしてくるだろうし、俺らが早く見つければそれでいいし、行った方が早いな。

普通にそこら辺にいる魔人に聞いて回るか。


「じゃあ皆、グループ分けも出来たし早速移動しようか。アノン、そっちのダンジョンの場所はもう掴んでるんだっけ?」


アノンはグッドサインで答えた。


そして、俺達のグループとカンナのグループに別れて行動を開始する。

流石のリーシアも魔大陸にはいったことがないようだったので、国境付近の場所に転移した。

魔大陸の国境付近は険しい山になっていたが高さ自体はそこまでだったので、俺達は脚力に物をいわせ一飛びで越えた。

越えた先には、町というより集落が無数に存在していた。


「へぇ、こんな感じなのか。なんかもっと殺伐としてると思ってた。」


「そうですね、これなら聞き込みも簡単そうですね。」


そんなことを言っていたが、そうは問屋がおろさなかった。

早速リーシアと二人(ティルは剣状態)で聞きに行くと


「なんだ!お前ら魔人じゃねーな!のこのこやって来やがって!ぶっ殺してやる!」


「魔人以外に教えるもんは何もない!しね!」


……

だめだ、聞く耳を持ってくれない。こんなに排他的なのか。

何軒か回ったが皆こんな感じだった。

ふと、上手く行かないな~と天を仰ぐと城のようなものが浮いていた。


「異様な雰囲気を感じるしきっとあれだ!よーし、リーシア!いくよ!」


先程までの疲れも吹っ飛んだかのような早さでダンジョンの所へむかった。




近くまで来るとその浮遊ダンジョンの大きさに圧倒される。

しかし、こんなところでゆっくりしているとカンナ達に遅れをとってしまうと思い二人に声をかける。


「リーシア、ティル!今回も俺が前にやったみたいに超高威力攻撃を外から行おうと思う!ちょっと離れてて!」



そう言い前のようにスキル全発動とティルへありったけの魔力を注ぎ込む。

そして、いざ攻撃しようと思ったとき、


「待て、人間よ!」


頭の中に直接声が聞こえてきた。


「誰だ?このダンジョンのボスか?」


俺の問いにその声ははっきりと答えた。


「そうだ!我がこの至高のダンジョンの主にして真なる魔王だ!」


「ふーん、その真なる魔王様が声をかけてきたってことは、一騎討ちの申し込みをしようっていうのか?」


なんかrpgにありそうな展開になってきたためワクワクを隠しながらそう言うと、


「ふっふっふ!そんなわけなかろう!お前の力は十分分かった!

……降参だ!お前のダンジョンクリアを認める!」


真なる魔王とやらは尊大な態度のままあっさりと降参を認めた。


「おいおい!もっと頑張れよ!なんでやる前から諦めるんだよ!やるだけやろうぜ!」


そう某熱血テニスプレーヤーのようなことを言ってみたが、


「馬鹿か貴様!我の実力では先の1/10にも満たん攻撃で消滅してしまう!

勝てるわけがなかろうが!」


偉そうな態度はかえずにそう言ってきた。

なぜこいつは自分が負けるということをこうも堂々と言えるのか……


しかし、こちらにもダンジョンをクリアしなければいけない理由があるため引き下がれない。


「お前の意見は分かった。しかし、こちらにもやらなければいけない理由がある!ここにいる仲間を強くするために経験値を稼がないといけないんだ!」


「ほぅ、つまり経験値があればいいんだな!ではその仲間とやらに経験値を与えてやればいいわけだな!よし!」


そういうが早いか城の中から光の塊のようなものが出てきてそれがリーシアとティルの中に入っていった。


「わわわ!何これ!すごい!急激に力が沸き上がってくるわ!」


「ですね!これなら主様やカンナまでとはいかずとも、さっきの倍くらいには強くなれたと思います!」


確かに二人の実力が大幅にアップしているようだった。


「これで我のダンジョンを攻略しなくても良くなっただろう!よし!それではどこへなりとも行くがいい!ハッハッハ!」


魔王は結局最後まで偉そうな態度は崩さずに言うだけ言って引っ込んでしまったようだ。


………………うーん、なんだかな~って感じだけどクリアしたし良しとしよう……


「それじゃあ竜の国に行ってカンナ達の後を追おう!

とりあえず、アノンのお母さんのウェールさんのところに行ってダンジョンの場所を教えてもらいに行こうか。」


リーシア「分かりました!でも、もしかしたらカンナ達もとっくにクリアしてたりするかもしれませんね!」


アハハ、まさか!流石にまだ攻略中だろう。

そんなフラグを建てながら竜の国へと転移した。





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