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26.このまま何事もなく終わればいいんだが……



指輪かー、中学生の時は結構好きだったけど。

あの時は覚悟があれば本当に炎が灯せると思ってたな。

一人でうぉーー!とか言って(笑)。


いや、そんな懐かしい黒歴史のことはどうでもいいんだ。

早速鑑定してみよう。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

月の指輪 ランク UR


月の光を集めたような光を放つ銀色の指輪。


能力

デバフや呪い、毒を無効にする。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


普通に考えたら無効能力はかなり強いんだろうけど、

俺には耐性があるからそこまで嬉しくはない。

いや、無効だから意味がないことはないんだろうけど……もっと別ベクトルの

アイテムが欲しかったなぁ~。


他の子達も宝箱を開けて指輪を手に取る。


カンナ「綺麗な指輪ですー!」


カンナが黄色い声をあげる。


他の皆も綺麗な指輪がゲットできて嬉しそうだ。

しかし、リーシアだけ違うような喜び方、というより興奮していた。


リーシア「これは!主様とお揃いの指輪、つまり!婚約指輪では!?

主様!私はもういつでも結婚の準備はできています!

このダンジョンから出たら私たち、」


翔「言わせないよ!!」


これ以上喋らせると致死率90%越え(当社調べ)の死亡フラグが立てられてしまうところだったので慌てて口を遮る。


リーシア「はっ!すみません!お揃いの指輪が嬉しすぎて取り乱しました。」


翔「それは何よりだけど、あんまりはしゃがないようにね、一応ここ危険なところだし」


そう言われたリーシアはしゅんとなっていた。




宝箱の部屋を出てまた奥に進むことにする。

その間、何か出てきそうになかったのでアノンに加護についてきいてみた。


翔「そう言えばアノン、もうお母さんが封印から復活したから加護も戻ったんじゃないの?ちょっと見ていい?」

 

するとなぜかどや顔をしてきた。


アノン「もちろんいい、聖竜王の加護は見られたくらいで減るものでもない」


前もこんなことしてた気がする。

普段が無表情だからか結構胸にキュンとくる。

俺的にちょっとポイント高い。



それよりどうなってるのかな?

と鑑定で確認すると、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

聖竜王の加護


この世でも最強の一角である竜王の加護


全ステータスUP

聖属性攻撃以外ダメージ60%カット

聖属性攻撃150%UP

完全防御シールド 3回 1日

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


わぁ!これでもかというくらい盛られた加護だった。


翔「すごいな!こんな加護があるのか!いいなー。」


俺がそう言うとアノンが不満そうにする。


アノン「そんなこと言うけど翔の方がすごいから。なんであんなにスキルもってたり加護二つもちだったり。」


まあ俺は確かに転生者で特別枠だからなー。


そんなことを思っていると背後から怪しい声が聞こえてきた。


???「なあ、なんかここら辺に人がいた形跡があるぞ!」 


???「んなわけあるか!ここは世界最高難度のダンジョンだぞ!俺達以外はいれるわけねぇ!」


どうやら向こうも探検者のようだな。

とりあえずコンタクトを取るか、そう言い待つこと数分

あいつらは姿を表した。


魔物を思わせるような立派な角と耳、魔力が溢れている体、そして何より凶悪そうな顔をしていた。


それはまるで、悪魔が人の姿を取ったような不気味な姿だった。









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