終わった・・・と思ったら始まりの始まりだった
実験的に年末年始だけ、投稿してみます。
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グール・ドッグが唸り声を上げて飛び掛ってくる。
無我夢中で、剣を払う。
鈍い音をたてて、グール・ドッグの脇腹に剣が当たる。が、大したダメージは与えられていない。
「ぐは・・・」
背中に激しい痛みが走り、思わず声が出る。
別のグール・ドッグが、俺に噛み付いてきたのだ。
身体を捻りながら、振り払おうとする。
が・・・その隙をついて正面にいたグール・ドッグが俺の喉笛に噛み付いてきた。
今度は、もう・・・声も出ない・・・・
必死で・・・暴れ、剣を振り回す。
このままでは死んでしまう。
死ぬのは嫌だ!
死にたくない!
興奮と恐怖で脳内物質が溢れ出しているのか、不思議と、痛みが和らいできた。
二体のグール・ドッグをどうにか身体から、引き離せた。
剣を振り回しながら・・・ジリジリと距離を取る。
いや、動こうとするのだが動けない。
視界がぼやけてくる。
気付くと、剣を持つ手もダラリと下がっていた。気付くと、膝が地面についていた。
動かしていたつもりなのに・・・
それを見てグール・ドッグが再び、襲ってくる。
・・・動け・・・このままじゃ・・・
こうして・・・俺の人生は、呆気なく終わりを迎えたのであった。