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スライムは便利?

 翌日、またやってしまったと思いながらも俺はとりあえずこれからする事を考える。ダンジョンということはここに攻めいってくる奴がいる可能性があること。まぁその前にやることがあるんだが。


「ゴミ、か」


 ダンジョンマスター専用画面で表示されたのは地上一階部分だった。今俺がいる場所は地下二階で現状のボスフロアとされている。もちろんボスは俺ということになっており、ダンジョンコアはリベルとなっている。どうやら俺はリベルを守らないといけないらしいことが分かった。


「まぁ最初からそのつもりだったけど」


 すやすやと眠るリベルの頭を撫でながら地上一階部分をどうするか考える。廃棄のダンジョンと呼ばれるだけあって地上一階はゴミだらけだ。入り口までゴミに溢れていて通る隙間もない。これを解決するには燃やすくらいしか方法がない。


「いや、スライムならいけるかな?」


 そこで思い出したのは魔物の一覧。DPを消費して魔物を生み出すことができる。その覧の一番最初にくるのがスライムだ。何のひねりもないこのスライムは何でも体内に取り入れることができるのだ。ただし、消化するのにそれなりの日数がかかるので使い勝手が悪いのだがそれもこれだけのゴミがあれば解決できる。スライムは分裂する事ができるからだ。この分裂を利用してスライムの数を増やしていく。ゴミを消化することでレベルも上がるので一石二鳥だ。

 俺は早速DPを消費してスライムを召還する。スライムの消費DPは100DPと安上がりだ。これを二匹召還する。青く透明なスライムが煙と共に現れた。魔法陣が現れて派手に召還されると想っていたがそうではないらしい。俺は早速スライムを一階に送り出そうと考えたのだが地上に行く階段がないことに気がついた。


「地上に行く階段がないのか。そういえばダンジョンマスター専用の魔法があったな」


 ダンジョンマスター専用の魔法とはそのままでダンジョンマスターしか使えない魔法を覚えることができる。これの習得にはDP以外にMPも使う。この二つを使うだけあってそれだけいいものが習得できる。その中にある転移魔法を俺は選んだ。習得に必要なDPが2000とMP1000と結構持っていかれるが今後を考えれば安いものだ。俺はすぐさま習得して、リベルを抱えて地上一階に転移した。そして、スライムにすぐさまゴミを消化するように命令する。命令するとすぐにスライムは消化を始めた。


「あ、おはようございます、タツ」


「起きたかリベル。早速スライムを召還してみたんだ」


「ゴミを消化させるんですね。これで私も楽ができます」


「今まではどうやっていたんだ?」


「体に吸収していました。そうしないと生命力がなくなってしまうので」


 俺はダンジョンマスター専用画面を開く。何だか長ったらしいから次回からはメニューとしようか。二つダンジョンマスター専用魔法を選択して鑑定を習得した。これはあらゆるものを見る目が使えるようになる。とても便利なものだ。習得に必要なDPとMPは1000と500だ。

 早速リベルに鑑定を使ってみたが俺は絶句した。ステータスには生命力消費・大の表記があったから。


「そのスキルはどうにかならないのか?」


「鑑定を使ったんですね。これはどうにもなりませんよ。神の呪いですから」


 そう言ってリベルは微笑んだ。どうやらHPがなくなるということは命がなくなるということ。俺はどうしようもできないことを悔しく思った。こんな小さな少女が常に命の危機にある状態で生きているのがどれほど辛いか想像しただけで恐ろしい。何かできないかと俺はメニューを必死にスクロールした。ダンジョンマスター専用魔法にはなにもなかった。そこで一つだけ調べていないものを見つけた。眷属の認定と眷属専用魔法の習得。これを見て俺はすぐさま実行した。


「眷属認定・リベル」


「え!」


 「眷属魔法・叛逆の意思、習得」


 俺はリベルの驚く顔を見ながら気を失った。







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