宮城さん、実はかなりの……
第四話です!
宜しくお願いします~
リーちゃんは僕をじっと見る。彼女の純粋そうな瞳に僕は魅せられてしまう。
「私は……そうですね。う~ん、どこから話せばよいものか~」
彼女は立ち上がり、つかつかと僕の部屋を歩き回る。
「私が4歳の頃でした。よく公園で遊んでいた時のことです。私は砂場でお城を作っていたのですが、いじめっ子たちが来てお城を壊すのですよ。私は悔しくて文句を言いますが、奴らは馬耳東風。そしたらあ……ママが助けてくれるのですが、ママったら、『いじめるなら、この私をいじめてきなさい』と言うわけですよ。何言ってるんだが……。そうしたら、いじめっ子たちも呆れて、そそくさと逃げるわけです。そしたらママは、『もう少し絡んできても良かったのに……』って本気でしょぼくれるんですから」
リーちゃんから聞く学校とは違う宮城さんの意外な話に僕はいたく驚く。
「宮城さんって結構変わってる??」
「そう。結構ポンコツなんですよ」
「あんまり学校ではそんな風に見えないからな~」
「裏の顔を隠すのはものすごく得意ですからね。女優顔負けです。表では凜々しく振る舞っていますが、素はものすごいおバカキャラです」
「へえ!! ふっ、そうなんだ!」
他にも面白い話を聞いた。家でのことだ。料理好きで色々と料理を試していたら、途方もない量の料理を作ってしまったらしい。
「大体ママもママなんですよ。いくら食べるのが好きだからって、晩飯3食分はやり過ぎですよ! 私はあまり食べる方ではないので、その時は半人前ぐらいしか食べられませんでした。残りはママが平らげてましたよ。けど、しばらく世界が終わったような顔をしながら、体重計に乗ってましたけど!」
「ははは。宮城さんがww」
宮城さんのヌケヌケ具合に、ついおかしくなってしまった。未来ではそんな感じに家庭を大切にしてるのか~と感慨深かった。
「……あ」
「どうかしました?」
その前に現在のことを解決しないと。
「この前の非礼、許してくれるだろうか?」
「なんだ、そのことですか。大丈夫ですよ。あ……ママはそんなことで人を嫌いになるなんてことは、決してありません。謝れば許してくれますよ」
「そうか。ありがとう」
よっしゃ。月曜日になったら宮城さんにちゃんと謝ろう。
「ん? そもそもそんな話を聞きたくて、なんか別の質問をしてたような……?」
「あれ? そうでしたっけ?」
彼女はそう言いながら、ニヤニヤと笑うのだった。
そして月曜日、僕は美化委員の仕事をする。もちろん僕は一番乗りで花の水やりをする。こういう時は、時間が長い。今日は来ないんじゃないか、といつも以上に不安になる。
待つこと5分後。彼女はいつもの象さんのジョウロを持って、ゆっくりと僕の方に歩いてきた。
「こ、こんにちは。平田君……」
ぎこちないながらも、こちらをじっと見る。
「あ、うん……。この辺り水をまいたから、次はそっちに行こうか」
「う、うん……」
そして僕は立ち上がり、彼女とその場所まで移動する。彼女はいつもより前屈みになっている気がする。このままじゃあダメだ。
「み、宮城さん!」
「は、はい!」
「その……この前は調子に乗って、根掘り葉掘り色々聞きすぎました。ごめんなさい」
「ううん、こちらこそ!! ごめんね、あの時は嫌な言い方しちゃって」
「ううん。大丈夫だよ! 良かった。ちゃんと謝れて」
「私も! ちゃんと謝れて良かった」
宮城さんはいや~っと言いながら、表情がぱあっと明るくなる。
「じゃあ、私こっちの水やりするね!」
よっし、やるぞ~っと腕まくりして気合いをいれた彼女は、気合いを入れすぎて僕の足にまで水をかけてしまうのだった。
「わー!! ごめんなさい、ごめんなさい! 私ったら、また平田君に迷惑かけて!」
「くくく、あはははは」
「た、大変だわ! 平田君が壊れてしまったわ!!」
「あ~、ごめんごめん。やっと初めて宮城さんの素が見れた気がしてさ」
「……!」
「宮城さんっていつもきりっとしてるからさ。高嶺の花と思ってたけど、いや、もちろん今でも高嶺の花だけどさ! でもなんか、少し宮城さんのことが知れた気がして、やっぱり嬉しいよ」
「………平田君」
「やっぱり僕、きみの好きだからさ、宮城さんのこと少しずつ知っていって良いかな?」
そしたら彼女はぽっと顔を赤らめながらも、
「じゃ…じゃあ私のこと、どれだけ知ることが出来るか、見せてもらうわねっ」
といって彼女は僕の背中をパンパンと叩くのだった。
もう一つ僕が宮城さんのことで分かった事がある。彼女、結構腕力が強かった。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
なかなかキャラ起ちの難しさを痛感中であります!
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