未来のお嫁さんと愛娘
二話です。宜しくお願いします!
あまりの衝撃的な事実に僕は目を白黒させた! いや、目はそもそも白黒なのだが。
「君のママが平田愛………宮城愛子さんだって!?」
理恵ちゃんと名乗るこの娘はふふふとニヤリ。
「そうよ」
「じゃ、じゃあ僕の将来のお嫁さんは……」
「そう。その彼女になるの」
うへーー!!? なんてことだ! それはあまりに嬉しすぎるよ! ん、ちょっと待て?
「でも僕は、ちょうど最近彼女にフラれたところだよ……?」
「あれはフラれてないのよ?」
「え? でも『ごめん』って……?」
「それは返答できないための謝罪よ」
僕は、かなりほっとする。そうだったのか、良かった~……。そんな素敵な未来になっているのか。
「でも、またすぐ告白しても、はダメだよね?」
「それはダメよ。おね……ママと仲良くなった時でないと、この前と同じ二の舞になっちゃうわ」
「なるほど……」
僕は少しずつ落ちつきを取り戻してきた。娘を見る。確かに幼いながらも容姿端麗で、きりっとした目と鼻筋が通った雰囲気は宮城さんを彷彿させるほどそっくりだった。
「君は、いま何歳なんだい?」
「“きみ”じゃないわ。理恵よ、理ー恵。理科の“理”に恵みの“恵”。ちなみに未来のパパからはリーちゃんと呼ばれているわ」
「じゃ、じゃあリーちゃんと呼んでいいの?」
彼女は満面の笑みをこちらに向ける。
「じゃ、じゃあリーちゃんは今何歳なんだい?」
「小五の11歳よ」
「誕生日は来てるんだ」
「うん。この8月が誕生日なの」
「それで、どうしてリーちゃんは過去にわざわざ来たんだ?」
「それはね、フラれたと勘違いしたパパが、ママと結婚しない未来に変わりそうだったからよ」
「えとー。でもそれなら……」
もし変わるなら、リーちゃんはなぜ存在するんだ? 逆にリーちゃんが存在するなら、未来は変わらずリーちゃんが来ずとも、僕は宮城さんに告白することになるんじゃのか?
「タイムパラドックスにならないの?」
「変わりそうなだけで、結局は変わらず結婚するからよ」
「え?じゃあリーちゃん来なくても良いんじゃ……」
「そうなの……。でも心配でさ。過去の二人の話を聞いてたら。ママ、ああ見えてかなりポンコツだから」
「そうなの?」
「そうなの。だからスムーズに二人が付き合うために、私がキューピットとして未来からやってきたわけ」
なるほど。未来ではリーちゃんが生まれるけど、僕たちがなかなか上手く付き合えないから、僕たちの娘が僕たちの恋のキューピットになる、と……。因果関係がめちゃくちゃだな!! タイムパトロールに引っかからないのか!?
「タイムパトロールは大丈夫なのか!? 僕たちのために娘が捕まるなんて、そんな哀しいことはしないでくれ!?」
「……」
フッと優しくリーちゃんは微笑んだ。
「ありがとう。さすがは私のパパだわ。心配せずとも大丈夫よ。法は犯してないから」
「そ、そうか。それなら良かった……」
「だから落ち込まなくて大丈夫だから」
「わ、分かった」
「じゃあそろそろ時間だから。帰るね」
「え、あ。時間制限でもあるのかい?」
「うん。滞在時間は決まってるからね」
「そうか。分かった」
「じゃ、また来るから。またね、パパ」
「ああ、またね。リーちゃん」
そして彼女は玄関ドアをぱたりと閉めるのだった。
◇◇◇
翌日。僕はいつもの登校、いつも通りの時間に学校に行く。上手くいくだろうか?心臓はバクバクする。
少しして宮城さんがクラスへとやって来た。相変わらずの人気で、みんなに囲まれている。僕はその輪を通り過ぎるようにしながら手を振って、「おはよ」とはっきりと言ったら、彼女も優しく笑って、「おはよう」と返してくれたのだった。
良かった~。少しは、進展したかなあ。たぶんね?
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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