SS「もし春香がFWOを始めなかったら」
2017/10/16 - 4/4
急遽予定を変更して、第二章の投稿開始は明日08:00です。そして、全13話+登場人物まとめ+SSを全て明日中に投稿します!詳細は活動報告で。
春香「『フェルンベル・ワークス・オンライン』か…。でも、私のヘッドセットだと、難しいかも」
母親「春香、合格祝いのお洋服10着、宅配で届いたわよー」
春香「多すぎ…」
◇
春香「クラスメート、VRゲームの話ばかり…『ハルカ』を復活させてみようかな」
美里「何よ、FWOにも巫女アバターがあるの!?あの課金女思い出すじゃない…!」
春香「…やめとこ」
◇
健人「あ、あの…!」
春香「…何?」
健人「い、いえ、なんでもないです…」
春香「なんだろう、最近、男子が話しかけようとして、すぐに去っていくことが、多いな…」
◇
生徒「FWO、ボス討伐むずーい」
美里「あたしも失敗する…。弟も面白がって流通職なんてやってるけど、うまくいかないみたい」
生徒「難易度高いのかあ。新しすぎるのもダメね」
春香「私には面白そうだけど、仕様に合ったヘッドセットが、まだ高い…」
◇
春香「ようやく、卒業か…大学入学まで、何しよ」
美里「みんなー、初めてVRゲームやるならこっちねー。FWOは観光用かな、綺麗なエリアが多いから」
春香「あれ、あのゲーム、そういうんだったっけ…?」
◇
春香「いらっしゃいませ。御注文をお伺いいたします」
お客「きゃー、かわいいー!一緒に写メとって、写メ!」
春香「写メって死語…お客様、まずはハンバーガーの種類を…」
父親「だから春香にはバイトは無理だと…」
母親「でも、今回は応援してあげましょ。がんばれー」
春香「店にまで見に来て…ホントに恥ずかしい…」
◇
春香「なんとか新型ヘッドセット買えるようになったけど、どのVRゲームもそこそこな感じ…」
父親「春香、4月から電車通学だって!?ダメダメ!満員電車はダメだ!」
春香「朝、早く出るから…」
母親「そうね、帰りも少し遅めにしなさい」
春香「携帯端末を新しくするか…電子書籍たくさん入る、容量が大きいの」
◇
春香「大学生活、ヒマ…。午後は図書館でも行くかな…」
学生「きゃー!春香ちゃん、シチュー食べてる姿かわいいー!」
春香「さっきの講義で隣にいた…あの、離れて…」
◇
学生「FWO、なくなっちゃったなあ」
学生「いいゲームだと思ったんだけどなあ。運営が軒並離脱したんだって?」
学生「なんか、組織的な詐欺に引っかかったって噂もあるな」
学生「結局、老舗のあのゲームがシェアトップ維持か。でも、ここ数年つまらないよな」
学生「なんだかんだいって、『ハルカ』がいた頃が一番だったよな」
春香「VRゲームの時代は、終わったのかな…。海外サーバを渡り歩くのは、まだまだ面白いけど」
◇
教授「佐藤くん、また通訳やってくれないかな!君がいると安心なんだよ!」
教授「何を言ってる!彼女にはウチの次期スパコンのシステム設計を!」
春香「あの、私、数学科…」
教授「そうよ!警視庁から詐欺グループの存在証明を頼まれてるんだから!」
春香「えっ」
◇
春香「やっと警視庁から、開放された…。でもあの詐欺、まだ背後に誰かいるはず…」
父親「お、春香も今帰りか」
春香「え、お父さん、お母さん、こんな遅くまで仕事?」
母親「電車がものすごく遅れちゃったのよー。これから夕御飯作るの大変よねえ」
父親「だから、どこかのファミレスでご飯食べないか?たまには外食もいいだろう!」
春香「…うん」
すみません、作者の知り合いが『Numb3rs』好きでしてねえ…(わかる人にしかわからないネタ)。