第8章 8話
ようやくやって来た8年前。
今回はここに来るまでが大変だった。
だが、さらに大変なのはこれから。
「私はここで戻る為の準備をしておく。そもそも矢野じゃないと修正出来ないから、私が付いて来ても邪魔なだけだ」
確かに俺一人の方が身軽でいいかもしれんが。
「いや、少なくとも蜂を発見する手伝いはして欲しい。俺はいつどこで蜂を刺激をしたのか、全く把握していない」
把握するだけで無駄なタイムワープ回数を費やすわけにはいかない。
すぐに退治しに行かないと。
「分かった。まずは最初のルートを教えてくれ」
頷くと、一番最初にお母さんを救いに行った時の道のりを歩く。
この道順を通るのは、なんだか久しぶりな気がする。
初めに通って以来避けているからだ。
途中で吠える犬は。
吠えていない。
あの犬は関係無いのか?
同じ時間で同じ人間がいるのに反応が違う。
まだこっちは何もしていない。
気のせいだったのか?
すると、次は。
「あった」
休憩の時に枝を折ってしまった木だ。
犬でないと、これくらいしか心当たりは無いが。
「矢野!あれ」
木の上の方を指差している。
あっ!
蜂の巣が木にある!?
かなり上ので言われないと気がつかない。
そうか。
やはりここだったか。
「見ろ!蜂が活動している!」
なに!?
まだ枝は折ってないぞ?
まさか、最初に折った時の衝撃が残っているのか?
だがこれは変更のしようが無いぞ。
くそっ!
あんな上空じゃ、網も蝿叩きも届かないじゃないか。
どこかへ飛び出した!
まずい。
おそらく水谷のいる所だ。
なんとしても止めないと!




