第7章 2話
全員の記憶からクリスの存在がなくなっている。
いったい何があったんだ?
俺が8年前に飛んだ事が原因なのは間違いない。
だが、どうして日本に来なくなってる?
原因が分からない。
それだと8年前に飛べない。
俺は念のため13日を迎える事にした。
クリスを俺に紹介した張本人、水谷の話を聞かないと。
まさか水谷に何か影響が?
「どうしたの?急に話なんて」
俺は水谷と図書室で待ち合わせをしていた。
「クリスって人物を知ってるか?」
だが、思った通りに不思議そうな表情をする。
「誰?その人」
水谷も知らないのか。
これはやっかいだぞ。
「どうしたの?」
「実は。クラブメンバーだった人なんだ」
「え?そんな人いたの?」
「8年前から帰るまではな」
それを聞いて水谷は驚く。
「飛んで来たの?」
「ああ。その影響が出ている」
問題は何が原因による影響なのか。
本人に聞こうにも、そもそも日本にいるのかどうか。
どうすればいいんだ?
このままだとあと少しの地震の後に死んでしまう。
それは決まっている。
それなのに本人の居場所が分からない。
くそっ!
「矢野君」
心配になったのか、呼びかける。
「悪い。元は俺のせいで自業自得なんだ」
ただお母さんを救おうとしただけなのに。
こんな地獄が待っているとは。
「それなら、酷な話かもしれないけど、午後5時30分の地震を待つってのは?」
「クリスが死ぬのを見届けろと?」
「仕方ないわ。場所が分からない以上、被害が起こらないと見つけられない」
それはそうかもしれないが。
「だって、誰も居場所を知らないのよ?他に知る方法が無いわ」




