第6章 7話
「とーにかく!」
なんだ?
この桜崎は普段とは違うぞ?
「8年前に飛べば、このやりとりも無かった事になるんでしょ?」
「それはそうだが」
「なら!私の要求を聞けー!今こそ私が輝く時、キリッ!」
おいおい。
「ふざけてる場合じゃないだろ」
「これが他のメンバーの事なら、こんな事は言わないお。私の命の事なんだから、わがまま万歳!」
まったく。
なんなんだ。
「分かった。とりあえず何を要求するんだ?」
「何でも言っていいかお?」
「出来ない事は協力出来ない」
さすがに恋愛感情の無い相手に何でもやるなんて言えない。
「ふふっ。変態淑女を舐めたらいかんぜよ」
何キャラだよ。
ってか。
「とにかく場所を移そう。こんな道の真っ只中で言う台詞じゃないぞ」
誰も通って無かったからいいものの。
人に見られたら通報されてもおかしくないぞ。
「それはまさか、私の部屋であんな事やこんな事をー!?」
なんだよそれ。
「私の最終目的は、お互い裸で合体する事だお!リア充爆発しろ!!」
頭が痛くなってくる。
これなら、まだ一条の方が可愛げがあったな。
しばらく歩き、ようやく桜崎の家が見えた。
「そういえば、家族は?」
「ケコーンの申し込みかお!?」
「しねーよ。誰もいない感じだったんで」
俺の家族は父親しかいない。
その父親が連日遅くまで働いてるお陰で俺達は高校へ行く事が出来た。
だから帰っても誰もいないのは当たり前だったが。
「一人暮らししてるお」
「一人ぐらし!?」
家族がいないのか。
「プログラムを売って得たお金で生活してるお」
なるほど。
Tips:変態淑女 変態紳士の女性版。えっちな事は要求しつつも肝心な部分は逆に大切にする、まさしく変態的な紳士行為。
Tips:リア充 リアルで充実しているという意味のネットスラング。仕事場が充実してたり恋人がいたりする事を言う。
Tips:ケコーン 結婚を意味するネットスラング。




