第6章 2話
「どうしたんだ?水野」
完全に封鎖されているが。
「残念だけど、校内に入れる訳にはいかないわ」
「説明しろ!なんで封鎖している?」
俺は一刻も早くタイムマシンを起動して8年前に飛ばないといけないのに。
「矢野君。桜崎さんが死んだのは聞いてるわよね?」
「ああ。そういえば、死因を聞いてなかったな」
死んだとしか聞いてない。
「ウイルスよ」
ウイルス!?
「未知の病原菌が発生しちゃったのよ。除染するまでは立ち入り禁止」
未知の病原菌だと?
「地震が起きた直後に避難した彼女が突如死んで、そこから周囲にも感染。少なくともグラウンドにいた80人前後の生徒も死亡したわ。かなり致死量が高いウィルスであるのは間違いない」
「頼む!小屋まで入れされてくれ!8年前に行けば病原菌で死ぬ事も無くなるんだ!」
「駄目よ!肝心の矢野君が感染したらどうなるの?」
くっ。
それを言われると困る。
俺が感染して、感染したまま8年前に飛んでしまえば影響は計り知れない。
「残念だけど、除染が済むまでは我慢して」
「待て!除染の範囲は!?」
小屋まで及ばないならいい。
だが。
「小屋まで及ぶわ」
やはり。
「グラウンドって言ったでしょう。この正門までは影響は無いけど、あそこは危険な範囲」
「そうなると、あの機械が発見されてしまう。それはまずい」
「そこは。なんとか小屋を開けずにやってもらうように頼むから」
駄目だ。
「そこまで水野に権限が無い。いや、校長の権限すら越えている事柄だ」
未知の病原菌だなんて、国レベルの問題だ。
学校の生徒会がどうこう出来る訳がない。
くそっ。
すぐそこに小屋があるのに。
行けないなんて。
どうすればいい?
一番いい解決策が見つからない。
早くなんとかしないと、自衛隊もじきにやって来る。
そうなれば終わりだ。
今なら、まだなんとかなる。




