第5章 5話
「一条、覚悟はいいか?」
そろそろ時間だ。
地震が起こり、北川がやって来て一条を殺す。
それはすでに言っている。
北川から話を聞くために、あえて一条の側にいる。
変な所に隠して違うルートで来られても困る。
隠す事は解決策では無い。
これが正解とは思えないが、他の解決策も見つからない。
水野の言う通り、覚悟が必要だ。
そういえば里香の時も水野は励ましてくれたな。
揺れた!
来るぞ!!
一気に緊張が走る。
すぐに揺れは治まる。
どこから来る?
「何?あいつ」
正門から、目が血走った男が来た。
北川だ!
「あいつが北川だ!」
これからあいつが一条を殺す事になるのか。
その前にどうしてもやらなきゃならない事がある。
北川がこっちに気が付いた。
「一条!」
名前を叫びながら、こっちに来る。
どうやら名前を知っているようだ。
「待て!」
一条の前に立ちはだかる。
「なんだおまえは?」
「クラブリーダーだ」
まだ殺してもらっては困る。
「どこで一条を知った?」
「お前が知る必要はない!」
包丁を取り出した。
ここで負けたら、何のためにこの選択をしたのか分からなくなる。
待てよ。
「8歳の時に何があった?」
何かあったとすれば、あそこ以外考えられない。
「別に。道に迷っていたら地図が目に入ってな。思い起こせばあれは運命だったんだ」




