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第3賞 7話
あと100メートルか?
時間はまだある。
良かった。
この分だと間に合う。
ん?
あれは。
地図を見てキョロキョロと辺りを見渡している少年が。
だが、他の誰も助けようとはしていない。
どうする?
過去に介入はしたくないんだが。
あっ!
見知らぬ人にぶつかった衝撃で地図を落としてしまった。
その少年がちらっと地図を見てしまった。
いや。
この時代の地図だから問題は無いとはいえ。
あまりこの時代に介入したくなかったが
一瞬不安も感じたが。
影響は無いと思う。
おっと。
そろそろか?
辺りを見渡す。
いた!
ついに見つけた。
矢野美恵子。
俺の母親。
そして。
約3分後に交通事故で死んでしまう人物。
そう。
俺は自分の母親を救う為に来たんだ。
あの場から離さなくては。
「ちょっといいですか?」
「え?誰?」
俺は強引に手を掴む。
「ちょっと!」
不審に思われてもいい。
「離して!」
強引に引っ張られた。
「なんなの?あなた」
険悪な雰囲気だが。
これでいい。
時計を見る。
時間だ!




