表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現在、魔法使いは絶滅危惧種です。  作者: 絢無晴蘿
第一話 「お前には、二つの選択肢がある。オレに一生守られるか、魔法使いになるか」
6/42

告白、魔法なんてあるわけない。



何かが、『いた』。




でも、見えない(・・・・)


黒い靄でよく見えないけど、何かがいるのだけはわかる。

背筋が凍りつくような声。辺りがまるで異世界のような感覚に陥る。


「な、に?」


でも、判らない。

なんなの、コレは。



「アルトちゃん、逃げよう!」

「ちょ、ちょっと!!」


いつもは考えられない力強さで心麗が腕を引っ張って、それに逆らえず廊下を駆けた。


「なっ、イリナはっ?!」

「とにかくっ! ぼくじゃ、アレに勝てないから!!」

「は?」


ぼくじゃ、アレに勝てない?

まるで、今のナニカを前から知ってる?!


「どういう事っ!」

「逃げ切ってから言うから!」




誰もいない校舎はどこまでも空虚で、本当に異世界に迷い込んでしまったようだった。

みんなは、本当なら居るはずの人達は、どこに行っちゃったの?

ひたすら走って、どこかの物置に転がり込む。


「ちょっと、どういう事?!」

「っし。大きい声で話さないで。気づかれちゃう」

「あっ」


思わず口をふさいで、心麗を見た。

いつもの恥ずかしがりやで乙女チックな心麗じゃない。

見た事の無いような真剣なまなざしだった。


「……あ、あのさ」

「なに?」

「アルトちゃんは魔法とか信じる?」

「は?」


まさか……そんなもの、あるわけ無いじゃん。


「……」


でも、余りにも真剣な目だった。


「魔法なんて、あるわけ無い。そんなの信じないし、否定する。そもそも……今の時代に魔法なんて変人にしかにしか思われないよ」

「アルトちゃんなら、そう言うって思ってた」


じゃあ、聞かないでよ。

もともと、魔法だとか怪奇現象とか、だいっきらいなんだから。

そう思うけど、今の状況がなんなのか分からず言葉を濁す。


「ぼくね、魔法使いなんだ」

「……」

「えっと、一応見習いだけど」

「……」


小さい頃からの友達だったはずなのに、距離感を感じるのは気のせいだろうか。

しかも、埋めようのない断崖絶壁クラスの距離感を。


「ねえ、聞いてる?」

「う、ん」


ちょっと、いろんな意味で衝撃受けているけど。


「で、あれは、魔法使いの天敵、フォール・エレメンタリィ。一般人やまだまだ未熟な魔法使いを襲ったりするんだ」

「へ、へー」




これは……




「でも、あれほどの力を持っているとなると、一段階上のスティニー・エレメンタルかもしれない」

「……」




やばい。




「あれ、もしかしたら、これは陣地の影響? じゃあ、やっぱりスティニー・エレメンタルか。陣地を張れるのは、スティニーの上級だけだし。さっきの地震が空間のずれを発生させて、ぼくらを陣地に引っ張った?」


そろそろキャパが……限界です。


「で! だから! なんなのっ?!」

「あ、その。えっと。今は助けが来るまで待ってた方がいいと思う!」

「……」


助け?

待つ?

誰に?

なんで?


いや、そんな事より


「イリナは……」


どこ?



「……たぶん、あいつに、捕まったんだと思う」


心麗の冷たい声。

それは、どこか遠くで聞こえた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ